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  • サーマルカメラ(赤外線カメラ)とは?特徴や仕組み、活用例を紹介
  • サーマルカメラ(赤外線カメラ)とは?特徴や仕組み、活用例を紹介

    2024.08.08更新

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    この記事を書いた人

    機電系専門ライター Div.長谷川

    長谷川

    FREE AID編集部 機電系専門ライター Div.
    アナログ回路設計・営業を経験した後ライター&ディレクターとして独立。
    電気電子・ITジャンルを得意とし、正確で分かりやすい情報の発信を行っています。

    人体や物体の温度が視覚化されたサーマルカメラを見たことはないでしょうか?最近ではコロナウイルス対策の一環として、空港などの人混みで発熱している人を瞬時に見分けられるカメラ付き温度計としても話題になりました。

    今回はそんなサーマルカメラについて、特徴や種類、活用事例などを中心に解説していきます。温度を視覚化するメカニズムも解説していますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

    サーマルカメラ(サーモカメラ)とは

    サーマルカメラとは、肉眼で見ることのできない物の表面温度を視覚化するカメラのことです(サーモカメラとも呼ばれます)。「サーマル」には「熱的」という意味があり、その名の通り対象物の温度に色をつけて視覚化することができます。

    テレビ番組で映像を見たことがある人も多いと思いますが、温度が高い場所を赤く、温度が低い場所を青く表示するものや、それぞれを白黒で表示するなど、タイプごとにいくつかバリエーションがあります。

    温度を視覚化するメカニズム

    では、サーマルカメラはどのような原理で温度を映像化しているのでしょうか。その答えは「赤外線の検知」にあります。赤外線はあらゆる物質から「熱輻射」として放射されていますが、温度によって放射強度が変わるため、熱輻射を検知すれば物体の温度が測定できるのです。

    そこで、サーマルカメラはカメラのセンサーをCCD・CMOSからFPA(Focal Plane Arrays)に変えることで、赤外線を検知しています。センサー以外は通常のカメラと同じ構造にすることで、広範囲の赤外線を入手し、カメラのように映像化が行えるのです。

    ちなみに、物質はそれぞれ材質によって赤外線の放出量が違います。持っているエネルギーをどの程度放出するかは「放射率」という割合で表現されます。放射率は人の体ではほぼ1なのに対し、金属は0.1以下になるなど、材質によって大きな差があるのが特徴です。

    そのため、サーマルカメラは簡単に全ての物体の温度を測れるわけではありません。しかし、特定の物質に対して広範囲の温度検査を行うには最適だと言えるでしょう。

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    サーマルカメラの特徴

    温度を映像化するサーマルカメラには、通常のカメラと異なる特徴がいくつかあります。ここでは、主な特徴を紹介します。

    暗所でも撮影可能

    私達が見ている映像は、物体で反射した可視光線によって成り立っています。物体は光を発しないため、光源がなく暗い環境下では撮影が行えません。一方、赤外線は物体自体から放出されるため、普通のカメラでは撮影できないような暗い場所でも鮮明な映像が撮影できます。

    この利点を活かし、純粋な温度測定以外にも、暗所や逆光が強い環境下など、通常のカメラが使えない所での監視カメラに使われています。

    非接触で表面温度を測定可能

    通常、物体や人体の温度を測定するには、測定対象物に温度センサーを接触させて測らなければなりません。しかし、サーマルカメラは対象物に接触することなく表面温度が測定できます。

    また、広範囲の温度を一気に測定できるのも非接触式の特徴です。接触式温度計に比べると精度が低くはなるものの、測定にかかる時間を節約できるのは大きなメリットといえるでしょう。

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    サーマルカメラの活用例

    続いては、代表的なサーマルカメラの活用例について紹介していきます。

    体温測定

    サーマルカメラの活用例の中でも最近話題になっているのが体温測定です。コロナウイルスなどの未曾有のウイルスが流行した時代では、接触型の温度計を大人数で使用することによる感染リスクや、検温待ちの間に感染が拡大するリスクが懸念されます。

    しかし、非接触で温度が測れるサーマルカメラであれば接触による感染リスクも少なく、不特定多数の体温を安全に測れます。また、一人ずつ測定しなくてはならない接触型温度計に比べて、サーマルカメラは大人数を同時に測定できるため、空港やショッピングセンターなど多くの人が行き交う場所での採用も増えています。

    監視カメラ

    暗所や霧の気候でも問題なく撮影できるサーマルカメラは、その特性から監視カメラとしても利用されています。監視カメラの映像を見返す場合のほとんどは犯罪が発生した時ですが、犯罪は夜間や暗所など視界の悪い時間帯・場所で発生する可能性が高いです。

    通常のカメラでは暗闇下での撮影が困難ですが、サーマルカメラであれば明るさに依存することなく鮮明な映像の撮影が可能です。また、最近では通常のカメラとサーマルカメラを組み合わせたものや、アラーム付きのものも開発されており、サーマルカメラは監視カメラの分野に欠かせない存在として注目されています。

    機械設備の保守点検

    サーマルカメラの少し特殊な活用事例として、設備点検に使用するケースもあります。サーマルカメラで検知する赤外線はあらゆる物質から放射されるため、目に見えないガスなどの検知も可能です。

    その点を活かして配管からのガス漏れ検知器として使用したり、過電流などによる温度上昇ポイントの検知など、肉眼では気づけない設備異常の発見に役立っています。また、火事の予防として発火前のわずかな燻りの早期発見にも活用されています。

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    まとめ

    今回は温度センサーの一種であるサーマルカメラ(サーモカメラ)について解説しました。サーマルカメラは物体から放射される赤外線を検知し、物体の表面温度を映像として取得する機器のことです。

    精度は低いものの、被写体の表面温度を非接触かつ広範囲に測定できることから、通行人の体温検知に広く用いられています。また、赤外線を利用するため、暗所でのカメラ撮影や、可視光では見えないガスなどの検知にも向いており、監視カメラなどへの応用例も多いです。

    ただし、サーマルカメラを温度測定で使うには、物体の放射率による誤差が無視できない場合もあります。利用する前に対象物の特徴を理解しておきましょう。

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