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AI(人工知能)の種類一覧|定義や特徴・目的に合わせたシステムの違いをご紹介

2022.02.28更新

今や身近な家電やサービスなどにも採用されている技術の一つが、「AI(人口知能)」です。しかし、AIを一言で表しても活用する領域によって様々な種類が存在するのは、ご存じですか?今回は、AIの種類や定義・特徴について解説していきます。

AI(人工知能)はそもそもどんな技術・定義なのか?

人間の思考・学習能力を再現したシステム

AI(人工知能)は、Artficial Intelligence(=人工的な知能)の略語です。思考や認識・学習・判断などといった人間の知的なふるまいを、専用のソフトウェアやプログラムを使って人工的に模倣・再現したシステムです。AIに新しい知識・データを蓄積させることで、様々な問題に対してより最適な方法・パターンを導き出し、人間のように柔軟な対応ができるようになるとされています。

総務省の2016年版白書によると、AIが最初にブームとなったのは1950年代とされています。この当時は、まだ特定の単純な問題に対して、推論・探索などによって解を出せる程度の能力・定義しかありませんでした。しかし1980年代には、コンピューターに特定の専門分野に関する知識を取り込んだうえで推論させるという、エキスパートシステムというAI技術が実現しています。

さらに2000年代以降には、膨大な数・種類のデータをAI自身が習得する「機械学習」や、AI自ら学習する技術「ディープラーニング」が登場しました。AIはこのように3度のブームを経て、更なる進化・定義の変化を続けてきました。  

日常生活における利便性を高めることを目的としている

AIの開発には、蓄積されたデータや高い認識・分析能力を活かし、私たちの日常生活の利便性を高めるという目的が根底にあります。家ではスマートスピーカーによる音声会話・家電の抑制などにおいて、AIが活用されています。

またビジネスシーンでは、AIが分析した成績・売上などのデータを、今後の営業方針に活かすことも可能です。このように、AIが生活の質・作業効率の向上などに寄与できるとして、様々なシステムに盛り込まれています。

将来的には労働力の一部として活用される可能性もある

少子高齢化に伴い、生産人口が減少していくことを予想される現代日本では、膨大なデータ・処理パターンを蓄積したAIは、新しい労働力の一つとして将来的に活用されていく可能性もあり得るでしょう。実際に農業の一部を自動化する「AI農業」をはじめ、あらゆる業種でAIを取り入れ始めています。そのため、様々な業種における人手不足の問題が、AIの力を借りることで改善されていく可能性もゼロではありません。

AI(人工知能)の種類一覧

①機械学習

「機械学習」は、膨大なデータに共通する処理パターンや特徴を蓄積・学習し、提示された問題に対してより適切な回答を出す技術およびAIのことです。既存の学習データを応用し、未知の数値を予想したり、新しい法則を発見したりすることを目的として開発されました。

AI教育を担当する開発者が、ある程度処理のプロセスを作成することで、AI側が自分で学習し、物事の予測・判断が可能です。特にビジネス・マーケティング分野で多く活用されているAIであり、例として店舗の来客分析や商品の需要予測、コールセンターの自動音声などがあります。

②エキスパートシステム

「エキスパートシステム」とは、特定の専門分野に関する知識を蓄積し、物事を判断・処理できるように作られたAIです。専門知識を収集する「知識ベース」と、知識やデータを活用して最適解を提示・推論する「推論ベース」の2つで構成されており、知識がなくても専門家と同レベルの判断・対応が導き出せる仕組みになっています。具体的な実例としては、サイトやSNSなどに採用されているチャットボットが挙げられるでしょう。

③群知能

「群知能」とは、「集団で活動する生物は周囲の個体や環境に合わせて行動する」という高度な知的活動・仕組みを模した技術およびAIです。複数のプログラムや機械が、状況に合わせて自身の役割・対応方法を柔軟にできるようにすることを目的としています。主にロボットの制御などに用いられている技術です。

④ファジィ制御

「ファジィ制御」とは、人間が日常的に使う曖昧なルールに基づいてシステムを推論・制御する技術およびAIのことです。AIの判断基準には、「検知した汚れのひどさ・洗濯物の量に合わせて運転時間の長さを調節する」といったように、様々な状況に合わせた処理データを取り入れており、人間のように柔軟な対応や処理ができるようになっています。主に全自動洗濯機の機能やエレベーターの運行管理などが実例です。

AI(人工知能)を応用した技術・システムの種類一覧

①画像認識

「画像認識」は、画像や映像などに映っている物体の形状や特徴を、AI自身が検知・認識する技術のことです。ただ物体を認識するだけでなく、物体の特徴を学習し、学習したデータとそれ以外を識別することも可能です。具体的には、工場で製造されるパーツに欠陥がないかどうかのチェックや、顔・指紋認証機能によるユーザーの識別などに搭載されています。

②言語処理

「言語処理」は、日本語や英語・中国語などといった、人間が使う言語を認識し処理する技術です。実例としてはGoogle翻訳をはじめとした翻訳ツールや、チャットボットによる応対・自動作文ツールなどが挙げられます。言語によるコミュニケーションは、日常生活において重要な要素であるため、将来的にさらに精度が高まっていく分野といえるでしょう。

③音声認識

生物の声や音を認識・識別する「音声認識」も、AIを搭載した代表的な技術です。他の家電製品や電子機器と連動させることで、指定した人間の声を認識し、システムの制御も可能になっています。また、先程ご紹介した言語処理と組み合わせれば、音声をテキストに変換することも可能です。実例としては、スマートスピーカーや文字起こしアプリなどが挙げられます。

④ビッグデータの分析・予測

AIは、様々なデータを学習・蓄積できるという特徴を活かし、膨大な数や種類・形式のデータ(=ビッグデータ)の分析や予測システムにも応用されています。特にマーケティング分野において活用される技術であり、将来的な需要・コストなどを予測することで、生産の効率化やリスクヘッジにもつながるでしょう。

具体的な実例としては、過去の実績や融資申し込み情報・外部データ一覧をAIが分析し、融資審査業務の精緻化・効率化やリスク管理を支援した導入事例がある、日立のAT/PRCスコアリングサービスが挙げられます。

⑤作業の制御・自動化

特定の作業に使うソフトや家電製品などの制御・自動化システムも、AIを活用した代表的な技術といえます。検知対象となる物体の状態や、周りの環境に合わせて出力調整をしたり、遠隔操作で稼働させたりなどが可能です。身近な実例としては車の自動運転機能や、米の種類で炊き分けができる炊飯器などが挙げられるでしょう。

面白いAI(人工知能)の活用事例

仮想・歴史上の人物の再現

アメリカ出身のグラフィック・アーティストであるネイサン・シプリー氏は、AI技術を活用して、絵画の人物を実際の写真のような質感に再現するプロジェクトに取り組んでいます。歴史上の人物はもちろん、キャラクターなどの仮想の人物をリアルに再現していたことから、多くのメディアで話題になりました。絵の特徴から実際の人物像を再現するというAI技術はアートだけでなく、捜査用似顔絵などにも応用できるでしょう。

人材採用・育成システム

大手携帯会社であるソフトバンクは、2017年5月末から人材採用のプロセスの一部にAIを適用しています。エントリーシートを読む作業に時間がかかってしまい、学生との交流・面談ができない状態であるという課題を改善すべく、AI技術の1つである言語認識を活用し、応募者のエントリーシートを評価するシステムを採用しました。その結果、採用担当者の負担を軽減するとともに、人材のマッチング精度の向上を実現しています。

人材の採用だけでなく、育成方法や昇進試験などにもAIが活用されています。代表例である松屋フーズホールディングスでは、店長昇格試験にて対話型AIサービス「SHaiN」を導入しました。SHaiNによって試験をオンライン化することで、面接や試験における評価のばらつき・拘束時間などの課題を改善するとともに、店長候補者への適切なフィードバックが可能となっています。

マッチングアプリ

AIの身近な活用例として、マッチングアプリが挙げられます。特に「ペアーズ」をはじめとした、出会い系マッチングアプリが代表的です。登録されたプロフィール・条件一覧などのデータをもとに、マッチングしやすい相手の傾向をAIが分析し、相性の指標をパーセンテージで表示したり、マッチングを促進したりする機能を実現しています。

AI(人工知能)が抱える課題とは?

AI用学習データの収集・蓄積にかかるコスト

一般的に、AIが様々な知的活動を行うためには、膨大な量の学習データが必須です。その学習データは、AIが理解できるように作成しなければならないうえ、AIが知的活動を行う状況・領域に合わせて、処理パターンを細分化させる必要があります。

そのため今後、柔軟に問題解決ができるAIを開発していく場合、データの収集・蓄積にかかるコストや、開発者の負担がさらに増加してしまいます。そのため、どれだけAI開発の際の学習データを軽量化し、コストや負担を削減できるかどうかが課題といえるでしょう。

問題解決までの過程のブラックボックス化

一般的なプログラムの場合、バグやエラーが発生した際には、問題解決までの過程や処理のミスやソースコードを介してチェックできます。しかしAIの場合、膨大な数のデータを機械的に学習したうえで結果を出します。そのため「どのデータをどのように参照したのか」というような、問題解決までの過程や方法が人間に分かりにくくなってしまう、いわゆるブラックボックス化に陥りやすいという点も課題です。

AIのミスに対する責任問題

膨大な知識・データを活用して知的活動を行うAIは、人間よりもミスが少ないとされているものの、トラブルが起こらないわけではありません。しかし、AIによるトラブルに関する法律やルールはまだ追いついておらず、明確な法的責任については不明瞭な状態です。そのため「AIが犯したミスについて誰が・どの程度の責任を負うのか」という定義を明確にしていくことも、AIを開発・搭載するうえでの課題といえます。

AI(人工知能)の種類やシステムをもっと深く理解してみよう!

日常生活の質の向上から、ありとあらゆる業種・職種のサポートまで、様々な可能性をAI技術は持っています。そのため、AIの種類やシステムを知っておくことで、今後の技術の発展過程をより深く理解できるようになるでしょう。ぜひ今回ご紹介した情報も参考にしながら、AIへの知識を深めてみてください。 

 

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