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エミュレータとは?意味・メリット・注意点を解説!

2023.09.22更新

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この記事を書いた人

機電系専門ライター Div.長谷川

長谷川

FREE AID編集部 機電系専門ライター Div.
アナログ回路設計・営業を経験した後ライター&ディレクターとして独立。
電気電子・ITジャンルを得意とし、正確で分かりやすい情報の発信を行っています。

パソコンに関連するキーワードとして、エミュレータという言葉を聞いたことはないでしょうか?OSの異なるソフトウェアを動作環境ごと仮想構築する機能のことです。今回はそんなエミュレータについて、使うメリットや注意点なども交えて解説していきます。

エミュレータの意味

エミュレータとは真似るという意味をもつ「エミュレート」が語源のIT用語で、語源通りソフトウェアを動かすOSなどの動作環境を真似する行為を指します。エミュレート機能そのものを主目的として製作されたハードウェアをエミュレータと呼ぶこともあれば、エミュレート機能を持った専用ソフトウェアをパソコンなどのハードウェアとまとめてエミュレータと呼ぶ場合もあります。

エミュレータとシミュレータの違い

 

エミュレータと似た言葉にシミュレータがありますが、これらの言葉の意味は異なります。シミュレータは現実に起こる事象や架空の事象を模倣する機械やソフトウェアを指し、航空機の運転や惑星の運動をシミュレートするものが代表的です。一方のエミュレータは既に存在するハードウェアの動作環境を異なる機械で再現するもので、WiodowsのOS上でMac OSやAndroid端末を再現するといった機能をもちます。

エミュレータを利用するメリット

エミュレータの説明を聞き、わざわざ動作環境を模倣する意味が分からないと感じる方も多いと思います。そこでエミュレータを使うメリットについて、代表的なものを4つご紹介していきます。

ソフトウェア開発の効率が上がる

1つ目のメリットはソフトウェア開発の効率が上がる点です。スマートフォンやパソコン、工場用機械など多くのハードウェアが様々な機能を有するにはソフトウェアの存在が欠かせません。しかし、多くのソフトウェアはパソコン上で製作されるため、動作確認のためにいちいち実機へインストールしてテストするのは非効率的です。

加えて、本番環境と一括りに言っても、メモリサイズやOSのバージョン、CPUなど細かな仕様が異なるケースがほとんどです。そこで、エミュレータを用いてパソコン上で本来の動作環境を複数エミュレートできれば、動作不良や動きの快適さをすぐに確認できるため、ソフトウェア開発の効率が大幅に向上します。

旧世代のOS環境を再現できる

続いてのメリットとして、旧世代のOS環境を再現できる点が挙げられます。例えば、現行のハードウェアで動作が保証されていないソフトウェアを使いたいが、生産終了などの理由により旧世代のハードウェアが手に入らない場合、エミュレータがあれば問題なく使うことができます。

一見すると単に現行機向けに作り直せば良いように思えますが、環境が変わることで思わぬトラブルを招く恐れがあるうえ、版権などの理由から作り直しが難しい場合もあり、当時の動作環境をソフトウェア上で模倣するエミュレータの方が楽、というケースが多いです。

1つの機器でできることが増える

3つ目のメリットとして、1つのハードウェアでできる機能が増えることも挙げられ、先ほどのケースとは違い現行機が手に入る場合でも活躍します。例えばMac OS向けのソフトウェアを手元のWindows OSのパソコンで使いたい場合、通常であればMac OSが動くパソコンを購入して使う必要があります。

しかし、たった1つのソフトウェアのためにハードウェアを新規購入するのは経済的ではなく、既存のハードウェアでMac OSをエミュレートできれば問題は解決します。異なるOSをエミュレートするのは知識が必要ですが、特定のOSでしか動作を保証しないソフトウェアは多数存在するので、公式が他OSでの動作保証するのを待ちたくない人にとっては良いメリットと言えるでしょう。

元々のソフトウェアに無い拡張機能も実装できる

最後に紹介するメリットは、元々のソフトウェアに存在しない機能をエミュレータソフト側でメタ的に付与できる点です。具体例を上げれば、パソコン向けソフトウェアの動作を撮影/録画できるキャプチャ機能、ソフトウェアの動作時間を左右するクロック周波数を可変させる機能などが挙げられます。

拡張機能はエミュレータソフトそのものによって異なるため一概には言えませんが、開発当初にはなかった便利な機能が付けられるのもエミュレータの大きなメリットと言えます。

エミュレータを利用する時の注意点

たくさんのメリットがあるエミュレータですが、使う上で注意が必要な部分もいくつかあります。ここからはエミュレータを使う人が覚えておくべき注意点を3つに絞って解説していきます。

全ての機能や性能が発揮できるとは限らない

1つ目の注意点は、ソフトウェアの機能や性能を全て発揮出来るとは限らない点です。基本的にエミュレータは動作環境も含めて模倣するため、動作環境の違いによるソフトウェア的な不具合は少ないです。とはいえハードウェア側のスペックの違いや、OS違いに起因する不具合が全く発生しないとは言い切れません。あくまでも模倣しているに過ぎないことを念頭に置き、あまり過信しすぎないよう注意しましょう。

ある程度のハードウェアスペックが必要

続いての注意点としてハードウェア側のスペックも必要な点が挙げられます。多くのソフトウェアは単にOSなどの仕様だけでなく、CPUやメモリ容量などのハードウェア性能によっても機能が左右されます。特にエミュレータを動かすときは、他のソフトウェアと並行して処理が行われるため、単純に元のソフトウェアの要求スペックを満たしていれば良い訳ではありません。不安な方は、エミュレータとして使うハードウェアは極力スペックが高いものを選ぶと良いでしょう。

まとめ

今回は他の動作環境を模倣するエミュレータについて解説しました。エミュレータは一つのハードウェアを使って様々なハードウェア環境を作り出す装置のことです。ソフトウェアの開発効率やコスト削減に有効なので、主にテスト環境等で使われています。ソフトウェア開発に関わるのであれば、デメリットなども含めた特徴をぜひ理解しておくようにしてください。

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