機械設計技術者とはどんな資格?
2024.08.26更新
機電系エンジニア必見!!貴重なフリーランス案件はこちら ▶機械設計者が資格の取得を考える際、真っ先にその名が挙がる「機械設計技術者」資格。どのような資格なのか、詳細が気になる方もいるのではないでしょうか。そこで本記事では、機械設計技術者資格の概要から試験対策の方法まで、分かりやすく解説します。
機械設計技術者とはどのような資格?
まずは、機械設計技術者がどのような資格か、大まかな内容を紹介します。
資格の概要
機械設計技術者試験は、機械設計者の総合能力を認定することで、技術力の向上と社会的地位の確立を目指して実施している資格です。一般社団法人 日本機械設計工業会が開催しています。機械設計のスキルを総合的に示せる数少ない資格であり、民間資格ではあるものの高い認知度を誇るのが特徴です。試験の対象者も学生からベテランエンジニアまで幅広く、多くのエンジニアがスキルを証明するのに利用できます。
各級のレベル
機械設計技術者は、1級~3級にレベル分けが行われています。3級は機械工学全般の基礎知識を選択式で回答する形で、実務未経験者でも正答できるレベルとなっています。2級は3級と同様の分野でより高度な選択問題が出題されるほか、記述式の計算問題も出題され、難易度は高めとなっています。
1級は設計監理・機械設計・環境管理に分かれた記述式問題が出されるほか、機械設計の計算を行う実技試験、技術面に加えて管理運営面や後進育成面も考慮した対応策を示す小論文が出題されます。こちらは機械設計の実践的なスキルを測る試験としてはトップクラスの難易度となっています。
各級の対象者
機械設計技術者の対象者はレベルにより異なり、3級は初級のエンジニアや学生向け、1級〜2級は一定以上の実務経験を持つエンジニア向けとなります。受験資格については、3級は条件がなく、誰でも受験可能です。一方、2級以上は一定期間の実務経験が必須となっており、3級試験に合格していなくとも直接受験できます。なお、詳細な受験資格は以下の通りです。
・1級受験の条件(2級合格者)
学歴によらず次年度より受験可能
・1級受験の条件(直接受験)
学歴 | 実務経験年数 |
工学系大学・大学院 | 5年 |
工学系短大・高専・専門学校 | 7年 |
その他 | 10年 |
・2級受験の条件(3級合格者)
学歴 | 実務経験年数 |
工学系大学・大学院 | 2年 |
工学系短大・高専・専門学校 | 3年 |
その他 | 4年 |
・2級受験の条件(直接受験)
学歴 | 実務経験年数 |
工学系大学・大学院 | 3年 |
工学系短大・高専・専門学校 | 5年 |
その他 | 7年 |
機械設計技術者を取るには?
続いて、機械設計技術者試験を取るための対策方法や流れについて解説します。
試験の対策方法
機械設計技術者の試験対策は、過去問やテキストを用いて行うと良いでしょう。過去問は過去3年分の問題が公式HP上に掲載されているので、すぐに確認可能です。ただし、公式で提供されている過去問には答えが無いため、勉強する上では別途回答付きの過去問を購入することをおすすめします。
なお、レベル別の違いにも言及すると、3級試験は各種テキストをもとに学習すればある程度対策ができるのに対し、2級試験では計算量や筆記量が増えるため応用力を身に着ける必要があります。また、1級試験では小論文など筆記の分量も非常に多いので、しっかりと対策することが重要です。
申し込みから資格取得までの流れ
機械設計技術者の試験は年1回のみで、毎年11月中旬に開催されます。試験の申込期日は7~9月ごろまでとなるため、受験の際は公式HP上のお知らせを確認しておきましょう。申込は公式HP上のWebフォームで実施できます。審査料を支払い、申請が承認されるとメールにて承認ナンバーが届くので、当日会場にて試験を受けましょう。試験結果は12月下旬に公式HP上で掲載されます。
機械設計技術者が活かせる職種は?
機械設計技術者資格は、その名前の通り機械設計を行うエンジニアに向けた資格です。国家資格の「技術士」に続く王道の資格として認知度も高いので、待遇アップや転職に大きく役立つでしょう。
なお、技術士資格との難易度の違いは、難しい順に技術士第二次試験、機械設計技術者1級、機械設計技術者2級、技術士第一次試験となります。試験内容にも細かな差がありますが、難しさにおいてもそれぞれで違いがあるので、上手く使い分けることで自分のスキルレベルを適切に示せるでしょう。
機械設計技術者を持っていることで活きること
ここまでで紹介したように、機械設計技術者試験は機械設計エンジニアのスキルを総合的に示せる資格です。1級~3級にレベル分けが行われており、学生や新人エンジニアから、ベテランエンジニアまで活用できます。民間資格ではあるものの、機械エンジニアの中では知名度も高いので、資格取得によって待遇アップが期待できるでしょう。
高いスキルを持つ機械設計エンジニアには高い需要があり、フリーランスとしても働けるなど活躍の幅は広いので、スキルの高さを示す一つの手段として活用してみてはいかがでしょうか。
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