ハードウェアエンジニアってどんな仕事?必要な技術やキャリアステップについて解説!
2021.10.19更新
機電系エンジニア必見!!貴重なフリーランス案件はこちら ▶エンジニアと一言で言っても様々な仕事があります。ここでは、電子回路や制御設計などの制作、つまりハードウェアを扱う「ハードウェアエンジニア」という職種についてご紹介します。仕事内容やキャリアステップ、ハードウェアエンジニアになるための方法を知りたい方はぜひ参考にしてください。
どんな職種?ハードウェアエンジニアの業務とは
ハードウェアとは「物理的な形をもつもの」
「ハードウェアエンジニア」という言葉を聞いて、すぐに業務内容を想像することは難しいでしょう。「ハードウェア」も「エンジニア」もとても抽象的な言葉です。したがって、ここではまず言葉の定義を確認しておきましょう。
「エンジニア」とは、エンジニアリング(英語:Engineering)に由来している言葉で、一般的に「工学的なスキルや経験を持っている人」のことを指します。工学が含んでいる領域はとても広く、「工学」という言葉が付くものすべてを含みます。例えば、情報工学、電気工学、電子工学など多岐にわたっいて、一概に定義することはできません。
「ハードウェア」という言葉は、ソフトウェアと対となる言葉です。ソフトウェアというのが「目に見えないもの、例えばプログラムやアプリケーション」などを指す一方で、ハードウェアは「目に見えるもの、ソフトを内蔵する機械や設備」のことを指します。
主に電子回路設計をする職種
電気・機械系で「ハードウェア」というと、主に「電気・電子回路やそれを含む設備、部品」のことを指します。したがって、ハードウェアエンジニアの業務は、「電気・電子回路の開発・設計・製造をする」ことです。
このように書くと業務領域が狭いと感じる方がいるかもしれませんが、ハードウェアエンジニアの業務領域はとても広く、そして今後はもっと広がっていくと予想されています。その理由は、「電気で動くものすべてが対象となる」ためです。
例えば、一つの電気製品の中には、コイルやセンサ、電源、電池などの多種多様な電子部品や電子デバイスが多く使用されています。
将来性あり!ハードウェアエンジニアの仕事
今後はより重要性が高まる
ハードウェアエンジニアは、今後の高度情報化社会を下支えする重要な職種であるため、需要がなくなることはありません。
今後は様々なものがインターネットを通してもっと繋がり、たくさんの情報が生まれてきます。モノのインターネット化やビックデータから創出された様々なデータを活用する情報化社会の中では、そのような「情報にアクセスする手段、端末」を持つことが前提になっています。その手段はスマートフォンやパソコンなどの製品であり、これらの製品の中には精密に設計された電子回路が格納されています。
もしこの設計の質が低く、今使っているスマートフォンやパソコンがもっと大きくて、性能の低いものだったらどうでしょうか。とても不便で、仕事や勉強もはかどらないことでしょう。
さらに自動車業界でも同様の流れは進んでいます。追従ドライブ支援機能や自動被害軽減ブレーキなどの運転支援システムや自動運転機能が普及するにも、さまざまインターネット端末が必要です。それらは、電子基板や回路、半導体などを組み合わせたハードウェアが必要になるため、今後はさらにハードウェアエンジニアの需要が高まります。
参入障壁が高い
電子回路の設計・開発業務は、業務経験を通して身につけられる部分もありますが、やはり専門知識も重要です。
しかし、この電子回路設計・開発に関する電子回路設計・開発に関する知識やノウハウはソフトウェアに比べて、学ぶ機会や手段が限られている状態です。したがって、一度知識を身につけて業務経験を得てしまえば、ある一定の地位を確立することも可能です。
AIに代替されにくい技術
ハードウェアエンジニアが行う業務には、明確に答えがあるものやルーチン化したものはほとんどありません。したがって、単なる自動化だけでなくAIを用いた代替もされない職業だと言えます。
ほかにAIに代替されないような職種としてコンサルタントやデータサイエンティストなどが挙げられますが、それらと同じような複雑さを伴った高度な技術に裏打ちされた職種だと言えます。
ハードウェアエンジニアは、むしろAIを組み込むような設備や装置の中核を作っていくような業務を行います。将来実現されるであろう、インターネットと繋ががった高度AI搭載の家電製品は、ハードウェアエンジニアの知見が多分に盛り込まれている製品であると言っても過言ではありません。したがって、複雑さがさらに増していく社会においても、長い将来にわたってキャリアを築くことができます。
ハードウェアエンジニアでのキャリアステップとは
エンジニアとして活躍するキャリア
ハードウェアエンジニアが活躍している企業としては、電気・機械メーカ、半導体メーカなどが主で、それに関連する自動車や航空機などのメーカが挙げられます。大学や専門学校で学んだ場合の代表的なキャリアルートですね。
企業の規模にもよりますが、すくなくとも中小企業へ入社した場合にはソフトウェアエンジニアなどの他職種、他工程の方と協力してプロジェクトを進めていくことになります。そのような環境で活躍するためには、開発・製造に関わる業務経験だけでなく、扱うプロダクトに関連する市場調査やプログラムの論理ロジック(アーキテクチャ)構築、さらに実用化に向け概念実証方法の検討など、様々な技術が必要になります。
このような幅広い知見を持つことができれば、チームを引っ張ることができて、大きな成果を出すことに繋がります。
T型人材を目指せ!
ハードウェアエンジニアとして設計・製造面で強みを獲得できたあとは、自分の領域を横に広げるために技術を磨いていきましょう。自分の専門分野があって、かつ幅広い知見がある人材は、いわゆる「T型人材」と呼ばれていますが、T型人材を目指してスキルアップしていけば満足できるキャリアアップにつながる見込みは高いです。
ハードウェアエンジニアに向いている人とは?
ものづくりが好き
ハードウェアエンジニアの業務は、好き嫌いが分かれます。管理職になってしまえばそこまで差はでないかもしれませんが、実際に設計・開発を行う場合にが人を選びます。ハードウェアエンジニアが開発する電子デバイスは、機能の中核を担っているにもかかわらず、基本的にユーザの目に届かないところにあります。
したがって、直接的にユーザに貢献したいひとよりも、真摯に業務に取り組んでよい製品を作るという気概を持っている人が向いていると言えます。
細かい作業が好きな人
ハードウェアエンジニアの業務には、細かい作業が必須です。CADを用いた図面作成やアナログ回路の設計・製造など、根気強く作業に向き合えることが必要条件になります。子供のころに時計とかパソコンを分解して遊んだ人やプラモデル好きには向いているかもしれません。
専門性を磨くキャリアステップ
どのようなキャリアアップを目指すにも、まずハードウェアエンジニアとして一人前にならなければ話になりません。独学での勉強に不安を感じる人は、資格勉強をうまく利用して専門性を磨いていきましょう。独学の方に向けた参考書も紹介します。
EMC設計技術者資格
EMC設計技術者資格は、電気機器や電子回路などの設計技術を担保するためのもので、米国の団体と共同で創立した国際的な技術資格です。ちなみにEMCとは「Electro-Magnetic Compatibility」の略であり、外部の電磁力やノイズによって影響を受けない安定性のことを意味しています。
電気機器や電子回路、プリント基板を設計する技術者のEMC対応設計力を認証するため、KECと米国の非営利団体であるiNARTE(The International Association for Radio, Telecommunications and Electromagnetics)が、2011年に共同で創設したグローバルな技術資格です。
EMC設計技術者資格 ホームページ
出題分野は多く、電磁気学。シールド、回路理論、電子回路・パワーエレクトロニクスなどに加えて、EMCに関する専門的な内容が含まれます。実際に仕事で設計業務に従事している方が受験する資格であるため受験人数はまだ少ないですが、一度チャレンジしてみるのもよいかもしれません。
ちなみに、会社別合格者数上位としては三菱電機エンジニアリングやパナソニック、村田製作所があげられており、実際に第一線で活躍している方が受けていることが分かります。
ディジタル技術検定試験
ディジタル技術検定試験は年2回実施され、4つの階級と2つの試験領域があるため、様々なレベルの人を対象にしています。近年はメーカ社員や技術系派遣会社などで採用が進めれらているようです。少しマイナーな試験かもしれませんが、スキルアップのマイルストーンとして受けてみてはいかがでしょうか。
コンピュータに関連した検定試験としては、従来から主に情報の処理に関するものが行われていますが、本検定では、情報処理から制御まで「ディジタル技術」を中心としてまとめました。それだけに、試験内容は広範囲にわたりますが、2級からはそれぞれの得意な分野に挑戦できるように<情報部門>・<制御部門>に分けて実施しています。
ディジタル技術k検定試験 ホームページ
お勧めの参考書
ハードウェアエンジニアとして活躍するために、電子・電気回路の基礎知識は必須条件です。業務でハードウェアエンジニアの業務領域とかかわらない方や未経験でチャレンジを考えている方は、事前に独学で基本を押さえておきましょう。
まず、おすすめするのは図解入門シリーズです。文字だけを読んで体系的に理解できる人には必要ないかもしれませんが、図解があることでより分かりやすい内容になっています。理論だけではなく、実際にモノを作るエンジニアだからこそ学んだ理論と現物とリンクさせて理解することが必要不可欠であり、その助けになることは間違いないです。この本にスキルアップを支援してもらいましょう。
他にも電子回路の図解シリーズもあるので、学習の第一歩として活用してみてください。
図解入門 現場で役立つ電源回路の基本と仕組み[第2版]
続いて紹介する本も、入門者・初心者の方におすすめです。電子回路や増幅回路など、回路ごとに章立てされており、とても理解しやすい構成になっています。ハードウェアエンジニアになりたい人だけではなく、電気系技術者必須の内容になっているためとても勉強になります。
なっとくする電子回路 (なっとくシリーズ)
ネット記事で概要を押さえよう!
ネットで下調べしてから、参考書や資格勉強に移るのも効率的な方法です。以下の関連記事を参考にしてみてください。
https://freelance-aid.com/articles/366.html
https://freelance-aid.com/articles/344.html
https://freelance-aid.com/articles/182.html
ハードウェアエンジニアへの転職
ハードウェアエンジニアへの転職はおすすめ!
社会がより高度なネットワーク環境になるとともに、ハードウェアエンジニアの需要は高まっていきます。大企業の設計部門はもちろん、中小企業やベンチャーなど、事業規模にかかわらず需要があり、技術力のあるハードウェアエンジニアは引く手あまたでしょう。
まとめ
ハードウェアエンジニアの業務は、豊かで便利な社会を実現するうえで重要な役割を担っています。そのため、高度な専門知識やスキルが要求されますが、その分やりがいも大きくなります。エンジニア転職を考えている方はぜひ参考にしてみてください。
電子工学・電気工学の専門知識が欲しいときは
電子回路の知識や組み方を勉強し、自分でものづくりができれば良いですが、知識や技術を身に着けるまでにはやはり時間がかかります。しかし、機電系のエンジニアは会社に属していることが多く、頼みづらいと思うこともあるのではないでしょうか。
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