JSTQB認定テスト技術者資格とはどんな資格?
2024.08.26更新
機電系エンジニア必見!!貴重なフリーランス案件はこちら ▶多くのソフトウェアが次々に生み出される現代では、完成したソフトの動作テストも膨大な量が求められています。そこでソフトウェアテストに関するレベルを定量評価するために生み出されたのがJSTQB認定テスト技術者資格です。今回はJSTQB認定テスト技術者資格について、資格の概要や難易度、対策などを中心に網羅的に解説していきます。ぜひ最後まで読んでみて下さい。
JSTQB認定テスト技術者資格とはどのような資格?
はじめにJSTQB認定テスト技術者資格とは何か、概要や試験レベルなどを中心に解説していきます。
資格の概要
JSTQB認定テスト技術者資格は、ソフトウェアのテスト技術力が一定水準に達していることを認定する国際資格です。ソフトウェア技術者認定の運営組織であるJSTQBが管轄しています。JSTQBは世界各国のテスト技術者認定組織が加盟するISTQBの一員であることから、資格はアメリカやオーストラリア、イタリア、イギリスなどISTQB加盟国全てで通用します。なお、試験は択一式の選択問題で、2022年10月からは全国のテストセンターで受験するCBT方式に統一され実施されています。
各級のレベル
JSTQBの本体組織であるISTQBは、テスト技術者のレベルを基礎レベルのFoundation Level(FL)、高度レベルのAdvanced Level(AL)、および専門家レベルのExperts Level(EL)の3つに分類しています。ただし日本ではFLとALの区分に対応する試験しか用意されていません。
FL試験ではシステムやソフトウェアの評価、検証、テストに関する基礎的なレベルの知識が問われます。試験の難易度は低めに設定されており、試験合格率は60%程度となっています。一方のAL試験はソフトウェアテストに関するより高度な知識レベルが要求される内容になっており、試験の合格率も20%前後と難易度が高めです。
各級の対象者
FL試験は受験資格がなく誰でも受験可能で、ソフトウェアテストの知識をほとんど持たない初心者や学生、あるいはテストマネージャーに就任する際に、概要知識をおさらいする目的で受験する人などが試験の対象として挙げられます。
一方のAL試験は受験資格としてFL試験に合格している必要があり、試験種別もテストマネージャとテストアナリストの2種類に分類されているため、既に実務に携わっている人がスキルアップや実力証明のために受ける人が多いでしょう。
JSTQB認定テスト技術者資格を取るには?
これまでの説明を踏まえ、JSTQB認定テスト技術者資格を取得したいと考える人も多いはず。そこで本資格を効率よく取得するための対策と、試験の申し込みから資格取得までの具体的な流れについて解説していきます。
試験の対策方法
JSTQB認定テスト技術者試験の問題は、JSTQB公式サイトで公開されているシラバスの中から出題されます。シラバスは単なる試験範囲やレベルをまとめた資料ではなく、テキストのように情報が体系的にまとめられた図書であるため、普段の学習用テキストとして活用すると良いでしょう。
また、シラバスを読んだだけでは理解できない人にオススメなのが、同じくJSTQB公式が発行しているシラバスの解説書です。有料ではあるものの重要なポイントを分かりやすく解説してくれるので、試験範囲に関係する知識を効率的に学びたい人におすすめです。他にもJSTQBが公認している学習方法として、「Qbook」内で提供されているEラーニングや、模擬試験が受けられるアプリ「テス友」を活用するのも良いでしょう。
申し込みから資格取得までの流れ
既に触れたように、現在のJSTQB試験は全てCBT方式で取り扱われているため、都合の良いテスト日程とテスト会場を選択し受験するのが基本です。CBT試験を管轄しているピアソンVUTのサイトで会員登録を行い、都合の良い日に申し込みを行いましょう。なお、受験日時の24時間前までは試験のキャンセルや日時の変更が可能なため、都合が悪くなった場合は早めに所定の手続きを行いましょう。試験の合否は試験終了から2週間以内に公式Webサイトで公表され、希望すれば実名での掲載も可能です。
JSTQB認定テスト技術者資格が活かせる職種は?
日本ではまだまだ知らない人の多いJSTQB認定テスト技術者資格ですが、取得するとどのような職種で役立つのでしょうか。職種毎の仕事内容にも触れながら解説していきます。
テストエンジニア
JSTQB認定テスト技術者資格が活かせる1つ目の職種は、ソフトウェアテスト用のプログラムを作成したり、テスト作業そのものを行うテストエンジニアです。資格を取得する過程でソフトウェアテストに関する基礎的な知識を復習できるのはもちろんのこと、AL試験を受験しマネージャーやアナリスト的な視点を学んでスキルアップしたり、自身の実力証明に役立てることもできます。
テストマネージャー
テストエンジニアの上司的な役割として、ソフトウェアテスト全体のマネジメントを担うテストマネージャもJSTQB資格が活かせる職種の1つです。JSTQB試験のAL試験にはテストマネジメントスキルに特化した区分があり、資格を取得する過程でマネージャーとして必要な知識を網羅的に学ぶことができます。またチームメンバーの管理を行う上で、JSTQB試験をキャリアアップと紐付けてメンバーのモチベーションをコントロールしたり、メンバーの力量を測るツールとして活用することもできます。
テストアナリスト
JSTQBの資格が活かせる3つ目の職種は、ソフトウェアテストの手法や結果についての分析を担うテストアナリストです。テストマネージャーと同様、AL試験に専用の区分が存在しているため、試験で得られた知識をそのまま実務に活かせるのです。また分析を専門とするテストアナリストの仕事では、場合によって分析結果に関する報告書やレポート類の作成が求められることもあります。JSTQBでは業務上使われるであろう専門的な容疑についても用語集で詳しく解説されているため、誤解を与えやすい表現を避けたり、より伝わりやすい単語で代用する語彙力や表現力も培うことができるのです。
JSTQB認定テスト技術者資格を持っていることで活きること
ここまで解説したように、JSTQB認定テスト技術者資格はソフトウェアテストの技量を示す国際資格であり、国内外を問わずテストエンジニアとしてのスキルを示すことができます。資格の取得を通じて、テストに関する知識を体系的に学べることもあり、資格を持っていれば技術力のあるエンジニアとして信頼されやすいでしょう。
また、資格と合わせて実務能力も磨き、高いスキルを示すことができれば、フリーランスとして働くなど正社員以外の働き方も可能なので、ぜひ様々な形で活用していってください。
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