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  • Linuxカーネルが持つ機能とは?基本を分かりやすく解説!
  • Linuxカーネルが持つ機能とは?基本を分かりやすく解説!

    2024.08.22更新

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    この記事を書いた人

    機電系専門ライター Div.長谷川

    長谷川

    FREE AID編集部 機電系専門ライター Div.
    アナログ回路設計・営業を経験した後ライター&ディレクターとして独立。
    電気電子・ITジャンルを得意とし、正確で分かりやすい情報の発信を行っています。

    WindowsやiOSなどが有名な、OS(オペレーションシステム)の1つであるLinux OS。そんなLinuxの基本的な機能を司るコア部分はLinuxカーネル、またはカーネルモードと呼ばれます。今回はそんなLinuxカーネルの基本となる必要性や具体的な機能などを解説していきます。

    Linux OSの基本

    パソコンやスマートフォン、タブレット、工業用のシステムなど、高機能なシステムにはOSと呼ばれる基幹システムが必須です。中でもLinux OSは無料で使えるOSとして知られ、世界中で様々な拡張機能を搭載したバージョンが日夜開発・配信されています。公式のサポートがない、他のOS向けのソフトウェアやハードウェアが動作しない場合があるなど扱いづらい点もありますが、無償で使える点や拡張性の高さ、世界での発展性、OS動作の高速性などの観点から、人気の高いOSです。

    LinuxカーネルはLinuxの基幹部分のこと

    Linuxカーネルは数々のシステムを動かすOSの中でも中心的存在となるモードのことです。もう少し分かりやすくするために、Linux OSで動作するシステムの構成要素を細分化してみます。まずはパソコン本体やマウス、キーボードといった我々が直接操作する機器や、直接操作せずとも動作に必要なメモリやCPUなどはハードウェアに該当します。そしてユーザーが必要とする様々な機能を実現するのがアプリケーションであり、Linux OSではプロセスと呼びます。そしてハードウェア資源とソフトウェア資源を橋渡しし、どのプロセスにどの程度のメモリを割くのか、CPUが処理する順番はどうか、各種データ類はどこに保存されるのか、といった基礎的なオペレーションを行うのがLinuxカーネルです。

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    Linuxカーネルは狭義のLinux

    世の中で配信されているLinux OSは、OSの基幹機能を司るLinuxカーネルに加え、様々な補完機能やソフトウェアが標準で組み込まれています。このユーザー向けに最適化されたLinux OSを広義のLinux、またはLinuxディストリビューションと呼びます。これに対し、利便性はさておきOSとして最低限必要な機能を持つのがLinuxカーネルであり、Linux OSの心臓部分となります。そのため、狭義のLinuxと言えばLinuxカーネルを指すことが多いです。

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    Linuxカーネルが持つ基本的な機能とは?

    Linux OSの基本機能を司るLinuxカーネルは、具体的にどのような機能を持つのでしょうか。代表的なものについて解説していきます。

    ユーザープロセスの管理

    Linuxカーネルの1つ目の機能はユーザープロセスの管理です。ここでいうユーザーとはLinux OSが搭載されたパソコンなどのマシンを操作する人のことで、無造作に様々なプロセスを立ち上げたり終了したときに、常に最適な状態でプロセスが動作するのはLinuxカーネルによるプロセス管理の賜物です。ハードウェア資源の1つであるCPUは有限なので、ユーザーが立ち上げたプロセスを考えなしに全て実行するとすぐに処理落ちしてしまいます。

    そこでLinuxカーネルは立ち上げられているプロセスに対し、どのプロセスにどの程度のCPUをどのくらいの時間割り当てるか、ということを考え、常にパソコンが最適な状態で動作するように管理します。

    ファイルシステム

    我々がパソコンなどを使うとき、様々なデータファイルに名前を付けてフォルダへ格納するなど使いやすく管理するのが一般的です。しかし実際にハードディスクなどに保存されているデータはすべて単なるデータブロックに過ぎません。そこでLinuxカーネルのファイルシステムが、各データをユーザー目線でも分かりやすいようラベル付けして保管、管理しています。

    また、ユーザーに応じて編集や閲覧の権限を変えられるのもファイルシステムの機能であり、圧縮や解体、フォルダを用いた分類や階層分けなどの機能もLinuxカーネルによるものです。

    プロセスのメモリ管理

    有限なハードウェア資源はCPUだけでなくメモリも同じです。そこでLinuxカーネルはプロセス毎にメモリをどれくらい使用するかの管理も行います。割り当てるメモリには物理メモリと仮想メモリの2種類があります。物理メモリは通信が高速な反面容量が小さく、仮想メモリはハードディスクなどの中に仮想的に作り上げられたメモリなので、通信速度は遅いものの、大容量メモリとして活用できます。

    Linuxカーネルは実行中のプロセスや物理メモリの容量を見ながら、速度が求められる優先的なプロセスには物理メモリを、多少優先度の低いプロセスには仮想メモリをそれぞれ割り当て、動作しているプロセスとメモリの状態を常に最適化しています。

    システムコール

    同時進行で実行しているプロセスを管理しなければ、それぞれのプロセスが自由にメモリやCPUなどのハードウェア資源を使ってしまい、処理落ちや他のプロセスデータに上書きする恐れがあります。そこで、基本的にカーネル以外のプロセスがハードウェア資源にアクセスして活用するには、カーネルに対して特定の要求を出し、カーネル側が決めた順序や時間の中で活用するよう仕組み化されています。

    この要求をシステムコールと呼び、プロセスがハードウェアにアクセスするルートをカーネルに対するシステムコールに一本化することで、プロセスが勝手にハードウェア資源にアクセスするのを防げる上、カーネルによるプロセス管理が楽になります。

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    まとめ

    今回はLinux OSのコア部分とも言えるカーネルについて解説しました。カーネルはプロセスと呼ばれるソフトウェアとCPUやメモリなどのハードウェアを橋渡しする機能を持ち、OSには不可欠の存在です。通常の使用ではカーネルの機能や役割を気にする機会は少ないと思いますが、拡張性の高さが売りのLinux OSを最大限活かすのであれば覚えておいて損はないでしょう。

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