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  • 危険物取扱者とはどんな資格?
  • 危険物取扱者とはどんな資格?

    2024.08.27更新

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    この記事を書いた人

    機電系専門ライター Div.長谷川

    長谷川

    FREE AID編集部 機電系専門ライター Div.
    アナログ回路設計・営業を経験した後ライター&ディレクターとして独立。
    電気電子・ITジャンルを得意とし、正確で分かりやすい情報の発信を行っています。

    学生から社会人まで受験者数が非常に多い危険物取扱者をご存知でしょうか。ガソリンスタンドなどで働くために必要な資格といった認識を持っている人は多いものの、具体的な種別やレベルまで知っている人は少ないはず。そこで今回は危険物取扱者について、基本的な事柄を詳しく解説していきます。

    危険物取扱者とはどのような資格?

    はじめに危険物取扱者について、具体的にどんな資格なのか、概要やレベルなどを解説していきます。

    資格の概要

    危険物取扱者はガソリンなどの引火性液体や硫黄や鉄粉などの可燃性個体のように、消防法で危険物と認定される物質を取り扱う際に必要となる国家資格です。学生から社会人まで受験者が多く、非常に人気の高い資格として知られています。資格種別は甲種、乙種、丙種の3種類に分かれていて、種別によって扱える危険物や従事できる作業内容が異なります。

    甲種は全ての危険物の取扱作業や定期点検、保安の監督が可能で、資格保有者が立ち会えば無資格者でも危険物の取扱作業と定期点検が可能です。乙種はさらに6つの分類に分かれていて、試験に合格した分類の危険物に限って取扱いや定期点検、および無資格者の作業立会が可能です。丙種では乙種4類に分類される引火性液体のうち、ガソリンや灯油など特定の危険物に限って取扱と定期点検作業に従事できるものの、無資格者に立ち会って作業や定期点検させることはできません。

    各級のレベル

    試験の方法及び問題数は、丙種が4択式の25問、乙種は5択式の35問、甲種は5択式の45問で、いずれも合格点は6割以上です。全ての種別で選択式の試験となるため、時間をかけて勉強すれば誰でも合格するチャンスはあるといえます。実際、丙種は平均合格率が5割程度であり、難易度は低めと言えるでしょう。

    乙種は4類以外の平均合格率が7割程度と高めで、こちらも難易度は低めです。最も受験者数の多い4類に限っては合格率が3割程度ですが、団体受験する学校や企業が多いことで全体の合格率低下を招いていることも多く、実際の試験難易度はそこまで高くありません。一方で甲種も平均合格率こそ3割程度であるものの、受験者が化学系を専攻した人や乙種に合格している人であることを鑑みると、他の種別に比べてそれなりに難易度が高いと言えます。

    各級の対象者

    危険物取扱者の乙種と丙種は誰でも受験可能なため、就職活動のために受験する学生や危険物を取り扱う職場に勤務する人などが受験対象として挙げられます。また一定数以上の乙種資格を持っているか、乙種合格後に2年以上の実務経験を積むことで甲種試験の受験資格が得られるため、将来的に甲種試験にチャレンジしようと考える人が乙種を受験するケースも多いです。

    甲種は大学等で化学分野を専攻して卒業した人など一定の条件を満たす人しか受験できないため、化学系の専門家としてキャリアアップしたい人や危険物を多く取り扱う会社で働く人が受験対象となります。

    危険物取扱者を取るには?

    続いて危険物取扱者の資格を実際に取得したい人向けに具体的な対策や申し込み方法を解説していきます。

    試験の対策方法

    危険物取扱者の資格の勉強方法としては、市販の過去問題集や参考書を用いて勉強するのが一般的です。人気資格ということもあり様々な書籍が販売されているため、自身に合うものを選んで繰り返し学習しましょう。ポイントとしては、いずれの試験も回答方式が選択式のため、詳しく理解できない問題があっても固執せず、とりあえず正答に辿り着けるよう暗記するのがオススメです。

    乙種に限っては他の類の試験に合格していることで、危険物に関する法令と物理学及び化学の2科目が免除となるため、取りやすい類の試験に合格してから他の資格に挑むのも良いでしょう。またインターネット上で過去問解説を行っているサイトもあるため、コストを掛けずに勉強したい人は併せて活用すると良いでしょう。

    申し込みから資格取得までの流れ

    危険物取扱者の試験は書面と電子の両方で申請可能です。電子申し込みの場合は専用のページにアクセスし、サイトの案内に従って申請を行います。ただし証明書類が必要な甲種については、東京会場で受験する場合を除き電子申請対象外のため注意が必要です。

    書面で申請する場合は、受験しようとする県の消防試験研究センターや支部から受験願書を取り寄せて申請します。申請内容に不備がなければ受験日の1週間前までに受験票が送付されるため、顔写真を貼付した上で試験当日に持参し受験しましょう。試験に合格した場合は免状交付申請書に必要事項を記入し、合格通知書を添付して申請すれば免状が交付されます。

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    危険物取扱者が活かせる職種は?

    様々な業界でニーズの高い危険物取扱者の資格ですが、ここからは特に資格を活かしやすい職種を3つ紹介していきます。

    ガソリンスタンド職員

    1つ目の職種はガソリンスタンドに勤務する店員です。業務上ガソリンや灯油を扱うため、引火性液体を扱える乙種4類か甲種の資格が必要となります。法的には同一シフトに組まれる人のうち、誰か1人が対象の資格を持っていれば良いものの、持っている人が多いほどシフトの自由度が高まるため、アルバイトであっても資格保有が雇用条件となっている職場も少なくありません。また職務の特性から休憩時間も比較的多いため、すでに乙種4類の資格を持っている人は他の乙種や甲種を勉強するのも良いでしょう。

    製造業従事者

    危険な化学物質などを多く扱う傾向にある製造業に勤める人も、危険物取扱者の資格があれば有利に働きます。危険物を取り扱う業務を行う人であれば、資格保有者の監視下で作業できるものの、取り扱う危険物の性状や特性を理解しておいた方がいいのは間違いありません。

    会社によっては持っている種別に応じて資格手当をもらえる場合もあるため、早いうちに取っておいた方が良いでしょう。化学系を専攻していない人でも比較的取りやすい資格でもあるので、製造業に勤める人であれば会社で取り扱う危険物の常識的な知識を身につける目的も兼ねて、チャレンジすることをオススメします。

    タンクローリー運転者

    3つ目の職種は危険物輸送を行うタンクローリーの運転手です。危険物の輸送も取扱作業の一種に該当するため、例え運転免許を持っていたとしても、該当する危険物の取扱資格がなければ運転はできません。運転手が資格を持っていなくても、危険物取扱者の資格保有者が同乗していれば問題はないものの、それだけの理由で運転手以外の人が同乗するのは現実的ではありません。運転できる車両に制限があっては売り上げの低下に繋がってしまうため、必要な車両の免許と同時に取得しておくと良いでしょう。

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    危険物取扱者を持っていることで活きること

    今回は学生から社会人まで人気の高い国家資格、危険物取扱者について解説してきました。危険物取扱者は学生でも取りやすい国家資格なので、就職活動に役立つ資格です。特に乙種を順番にコツコツと取得していけば学生のうちに甲種を撮るのも可能であり、強いアピールポイントが欲しい人にはオススメです。

    また職場によっては資格手当がもらえたり、昇進に役立つメリットもあります。特に特定の危険物施設では甲種または乙種の資格保有者の中から危険物保安監督者を選任する必要があるため、資格を持っている人を優遇する企業は多いと言えるでしょう。キャリアアップを考えている際は、ぜひ資格の取得を検討してみてはいかがでしょうか。

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