応用情報技術者とはどのような資格?
2024.08.27更新
機電系エンジニア必見!!貴重なフリーランス案件はこちら ▶プログラマーやシステムエンジニアなど、IT人材として活躍したい人にとって登竜門的な資格とも言える応用情報技術者資格。今回はそんな応用情報技術者の資格について、基本的な内容や取得後のキャリアプランなどを中心に詳しく解説します。
資格の概要
応用情報技術者は独立行政法人の情報処理推進機構(IPA)が管轄する、ITの技術やサービスに関する応用的な知識を身に着けた高度なIT人材であることを認定する資格です。試験科目は四肢択一式の午前科目と記述式の午後科目の計2科目で、合格点は午前・午後科目ともに60点以上、受験資格はありません。
試験範囲はテクノロジ系とマネジメント系、およびストラテジ系の3つの大項目に分かれており、IT技術に関する内容だけでなく、ITサービスを開発し提供する上で知っておくべき内容が網羅的に含まれます。
各級のレベル
応用情報技術者の資格には級やレベルの分類はありませんが、IPAが提供する情報系資格の中で4段階のうち上から2番目の難易度区分に設定されている難易度の高い資格です。平均合格率も20%前後程度と低めで、実務でIT技術に携わっている人でもそれなりの勉強を積み重ねないことには合格は難しいでしょう。
試験難易度が高い理由としては、範囲の広さと試験問題数の多さ、そして記述式の午後問題の存在が挙げられます。試験時間は午前・午後ともに150分で、午前試験は全80問、午後試験は計5問の大問題を解く必要があります。午前試験であれば単純計算で1問辺り2分以内に回答する必要があるため悩んでいる時間はほとんどありませんし、午後の試験も当てずっぽうで挑むことができない以上、しっかりと理解して臨む必要があるのです。
各級の対象者
IPAが公開している応用情報技術者試験の対象人物像は、ITを活用したサービスや製品、システム及びソフトウェアを作る人材に必要な応用的知識・技能をもち、高度IT人材としての方向性を確立した者とされています。よって、これからITについて学ぼうとする初学者や単に日常的にパソコンやスマホを使っている程度の人物ではなく、IT技術に関する知識やスキルを有した専門家が対象と言えるでしょう。
また単にプログラマーとしての専門的なスキルや知識だけでなく、システムの要件定義や企画立案、市場分析や仕様書の製作、予算や工程の管理など、様々な知識が求められるため、プロジェクトマネージャーやシステムコンサルタントなどの立場でシステム開発に携わる人も受験対象と言えるでしょう。
応用情報技術者を取るには?
続いて、応用情報技術者資格の具体的な試験対策と申し込み方法などを解説します。ITの専門家として応用情報技術者の資格を取得したい人はぜひ参考にしてみてください。
試験の対策方法
応用情報技術者の過去問題と模範解答はIPAの公式サイトで無料公開されているため、試験に臨む際は積極的に活用して勉強するのがオススメです。また応用情報技術者の資格はIT業界では非常にポピュラーな試験で参考書やセミナーなども多く存在するため、過去問でつまずくポイントはこれらの教材等を活用し、繰り返し勉強するのも良いでしょう。
すでに触れた通り応用情報技術者の試験は非常に解答時間が短いため、勉強の際は解答に掛かる時間を計測するなど、本番で時間切れにならないような時間感覚を掴んでおくことも大切です。
申し込みから資格取得までの流れ
応用情報技術者の試験は年に2回、4月と10月に実施され、それぞれ所定の期間中に申し込む必要があります。具体的な申し込み時期や受付期間は決まり次第IPAの公式サイトで公開されるものの、おおよそ試験月の3ヶ月程度前に受け付けられるため、受験時期を決めたら公式サイトを時々チェックすると良いでしょう。
試験日の3週間前程度に受験票が送られてくるため、試験地や開始時刻、注意事項を確認するのはもちろんのこと、忘れずに本人写真も貼付します。試験終了後、合格者全員に合格証書が郵送されますが、申請を行えばIPAが発行する合格証明書をもらうこともできます。自身のスキル証明などに利用したい人は忘れずに申請しておきましょう。
応用情報技術者が活かせる職種は?
IT人材として誰にでも役立つとも言える応用情報技術者の資格ですが、より具体的に役立つ職種が気になる人も多いはず。ここからは応用情報技術者の資格が活かせる具体的な職種について、活躍のイメージも交えて解説していきます。
プログラマー
まず1つ目の職種として、実際にプログラムのコーディングを行うプログラマーが挙げられます。若いうちはプログラマーとしてコーディングに関する知識やスキルを身につけながらガムシャラにコードを書き続けるのも悪くないですが、キャリアアップを目指すには特定の分野に特化した高度なIT人材にならなくてはなりません。
IPAによると応用情報技術者の資格保有者は様々なIT分野において一定の水準に達している人材とされているため、応用情報技術者試験に合格する過程で高度なIT人材の土台となる知識を身につけつつ、自身の強みや弱みを理解する助けにも役立てられます。
システムエンジニア
続いての職種は、システム開発の起点としてシステムの要件定義や具体的な仕様検討、テストや運用決めなど、幅広い知識が必要とされるシステムエンジニアです。応用情報技術者ではテクノロジ系・マネジメント系・ストラテジ系の各分野において応用的な知識を持っていることが問われるため、資格を持っていればシステムエンジニアとして必要なスキルが備わっていることの証明になります。
また、すでにシステムエンジニアとして活躍している人材であっても、応用情報技術者の資格取得を目指す過程で抜けている知識を復習する効果も期待できるでしょう。
ITコンサルタント
3つ目の職種は外部の企業などに対して知見を授けるITコンサルタントです。コンサルタント職で成功するには知識やスキルが十分に備わっていることを客観的に伝える必要があり、応用情報技術者の資格はまさにうってつけの資格と言えます。
もちろん更に高度なIT人材向けの資格を持っていたり、著名なプロジェクトに携わった実績が多い人であればこの限りではないものの、IT業界に精通していないクライアントとの取引では分かりやすい資格の方が目を惹きやすいので、応用情報技術者の資格を持っておいて損はないでしょう。
応用情報技術者を持っていることで活きること
今回はIT系の資格の中でも比較的難易度と人気の高い資格である応用情報技術者資格について解説しました。難易度こそ高いものの受験資格は不要で取得後のメリットも大きいため、IT人材として大きく成長したい人にはうってつけの資格と言えます。他の高度試験の足掛かりにもなるので、気になる人はIPAの公式サイトで詳しい情報を調べてみると良いでしょう。
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