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コンデンサの極性は重要?種類ごとの極性の有無と逆接による影響を解説

2022.09.26更新

アルミ電解コンデンサの選定時に、極性の向きが分からなくなった経験はありませんか?そもそもなぜコンデンサに極性があるのか、逆接した際に影響があるのかなど気になる方もいるかと思います。

そこで本記事では、コンデンサの種類ごとに極性があるかどうかや、逆接した際の影響などをお伝えします。

コンデンサの極性とは

まずは、コンデンサに極性が存在する理由から解説していきましょう。コンデンサは、両端に電圧が印加された際、電荷を蓄積してエネルギーを一時的に保有する受動部品です。金属板を平行に並べ、間に誘電体を入れるだけというシンプルな構造なので、基本的にはどちらの端子に電圧を印加しても変化はありません。

しかし、製品として使われるコンデンサは、サイズを抑えながら性能を高められるようさまざまな工夫が施されています。その中で、一部のコンデンサでは、電流を流す方向を限定することで性能を上げる方法を取ったことから、電流の方向を間違えないために「極性」という概念を追加したのです。

極性の方向を逆にすると、性能が劣化するほか、内部にダメージが加わり破損する原因となります。そのため、極性は必ず守らなければなりません。

コンデンサの種類と極性の有無

それでは、コンデンサのうちどの種類が極性を持っているのでしょうか。主なコンデンサの種類と、極性の有無を下記の表で示します。

コンデンサの種類 極性の有無
アルミ電解コンデンサ あり
タンタルコンデンサ あり
導電性高分子コンデンサ あり
電気二重層コンデンサ あり
フィルムコンデンサ なし
セラミックコンデンサ なし

アルミ電解コンデンサを始め、静電容量が大きいコンデンサは基本的に極性を有していることが分かります。

コンデンサの極性の見分け方

続いて、コンデンサの極性の見分け方を説明しましょう。まずリード部品の場合は、リードの長さが陽極側と負極側で異なり、陽極側の方がリードが長くなっていることで見分けられます。

同様に、パッケージに色やマークを付けることで極性を見分けられるようになっています。種類と部品構造ごとの見分け方は以下の通りです。

土日だけ稼働の場合 フルで稼働した場合
アルミ電解コンデンサ
(リード部品)
色が薄く、マイナス(-)のマークが付いている側が負極
アルミ電解コンデンサ
(実装部品)
パッケージが黒色に塗りつぶされている方の端子が負極
タンタルコンデンサ
(リード部品)
本体にプラス(+)のマークがついている側が陽極
タンタルコンデンサ
(実装部品)
パッケージが黄土色に塗りつぶされた方が陽極

極性の原理と逆接時に生じる問題

それでは、実際に極性を持つコンデンサにおいて、逆接を行うとどのような問題が起きるのでしょうか。最も一般的なアルミ電解コンデンサを例に、極性を持つ原因と逆接時の問題について説明します。

アルミ電解コンデンサは、陽極・負極にアルミニウムを使用し、電解液を満たした構造となっています。陽極は酸化アルミニウムの酸化膜に覆われており、酸化膜が誘電体として機能します。

酸化膜は絶縁体なので、陽極と電解液間に電流が流れずコンデンサとして機能するのですが、実は電圧を逆にかけると、酸化膜の絶縁が破れて電流が流れてしまうのです。この現象は弁反応と呼ばれており、電解液から生じた水素イオンが酸化膜を通り抜けることが原因だと言われています。

弁反応によってコンデンサ内で電流が流れると、内部の水分が加水分解を起こし、ガスが発生するため、様々な問題が発生します。コンデンサの容量が小さくなるほか、ガスによってコンデンサが膨張し、最悪の場合破裂することもあり得るでしょう。

他のコンデンサも内部構造こそ異なりますが、同様に不具合が発生するため、コンデンサの逆接は非常に危険です。製造時に極性を間違えないような工夫を必ず行いましょう。

設計時には目視確認が必要

コンデンサの極性を間違えた場合、年月とともにダメージが蓄積していき、年単位での性能低下、寿命の減少を招くことになります。逆に言うと、ほとんどの場合はすぐに不具合が生じることはないため、製造時は品質検査で問題が出ることが少なく、見逃しがちになります。

そのため、設計時には性能確認を行うだけでなく、コンデンサの極性にミスがないか必ず目視で確認することが重要です。また、製造時に一目で極性の配置が伝わるような配慮もしっかりと行いましょう。

まとめ

今回は、コンデンサの持つ極性について、極性を持つ理由と種類別の違い、逆接時に発生する問題点などについて解説しました。極性は、アルミ電解コンデンサなどの静電容量が多いコンデンサに存在し、コンデンサに流す電流の向きを指定する意味があります。

コンデンサの極性を間違えて使うと、性能や寿命を大きく縮めてしまい、爆発などを起こす原因にもなるため、設置を間違えないようにする工夫が必要です。また、コンデンサの種類ごとで極性を示すマークも異なるため、違いに注意しましょう。

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