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  • DRAMの特徴・用途・種類を解説!ROMやSRAMとの違いも紹介
  • DRAMの特徴・用途・種類を解説!ROMやSRAMとの違いも紹介

    2024.10.15更新

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    この記事を書いた人

    機電系専門ライター Div.長谷川

    長谷川

    FREE AID編集部 機電系専門ライター Div.
    アナログ回路設計・営業を経験した後ライター&ディレクターとして独立。
    電気電子・ITジャンルを得意とし、正確で分かりやすい情報の発信を行っています。

    コンピュータ周りの用語として、DRAMという名前を聞いたことはあるでしょうか。今回はメモリの一種であるDRAMについて、具体的な特徴や用途、種類などを詳しく解説します。

    DRAMとは?

    はじめにDRAMとは何を指す言葉なのか、関連する用語との違いにも触れながら解説します。

    RAMとは揮発性メモリのこと

    DRAMはRAMの一種であるため、より大きな枠組みであるRAMから説明していきましょう。RAMとはランダム・アクセス・メモリーの略で、電源が供給されている間だけデータを保持し、電源供給が断たれるとデータが消える揮発性メモリのことです。データを保存できる容量はそこまで大きくないものの、高速でデータをやり取りできるため、パソコンのメモリなど一時的にデータを保管するメモリとして使用されることが多いです。

    DRAMは「動的メモリ」

    RAMの中でも動的メモリとして知られるのがDRAMです。メモリーセルと呼ばれる最小単位のセルが縦横に複数配置された構造をしており、1つのメモリーセルには対になったコンデンサとトランジスタが1つずつ構成されています。コンデンサは電荷が蓄えられた状態を1、電荷が蓄えられていない状態を0としてデータを保管し、トランジスタは回路を切り替えるスイッチとしてデータの流れなどを制御します。

    コンデンサに蓄えられた電荷はある一定の時間が経過すると揮発するため、数十ms毎に電荷を供給するリフレッシュ操作が必要で、これにより消費電力は大きくなるものの、比較的安価なうえ容量を増やすのが容易なのが特徴です。

    静的メモリとして知られるSRAMもある

    RAMの中にはDRAMの他に静的なメモリとして知られるSRAMも存在します。データを保持する仕組みとしてフリップフロップ回路を使用するため、リフレッシュ操作のような動的操作をしなくてもデータが揮発することはありません。

    DRAMと比較すると回路構造が複雑で高密度化が難しく、容量あたりの単価が高いものの、データのアクセス速度が早く消費電力も小さいため、CPUのキャッシュメモリのような特に高速な動作が求められる箇所に使用されます。

    その他の類似用語

    DRAMに関連する用語として、ROMやフラッシュメモリなども覚えておくと良いでしょう。まずROMとはリード・オンリー・メモリーの略で、名前の通りデータを書き込むことができないメモリのことです。電源を切ってもデータが消えない不揮発性メモリのため、OSなどコンピュータの起動に必要なソフトウェアを保存する用途で使うことが多いです。

    フラッシュメモリとはデータの読み書きが可能な記憶媒体のことで、USBやSDカードなどもフラッシュメモリの一種です。一瞬でデータの削除が行える様子がカメラのフラッシュを想起させることからフラッシュメモリと呼ばれており、ROMと同様、電源供給がなくてもデータが消えない不揮発性メモリに該当します。

    DRAMを使用する目的

    すでに触れましたが、DRAMはCPUの演算に必要なデータを一時保管する主記憶装置として、CPUとHDDなどの補助記憶装置を橋渡しする役目を担うことが多いです。HDDは保存容量が大きい代わりにデータへのアクセス速度は遅いため、CPUとHDDが直接やり取りするとアクセス速度の遅さがボトルネックとなり、コンピュータの処理速度が大幅に低下してしまいます。

    そこでアクセス速度の速いDRAMが仲介役として必要なデータや演算結果などを一時保存することで、CPUの性能を十分に活かすことができるのです。またDRAMが高速とは言えCPUの演算速度には劣るため、より高速なSRAMがさらにキャッシュメモリとしてDRAMとCPUの仲介役となることで、CPUの性能を更に活かすことができます。

    DRAMの代表的な規格

    DRAMはデータのアクセス速度や容量の違いにより、更に複数の規格や種類が用意されています。ちなみに異なる規格のDRAMは互いに互換性がないため、DRAMの世代を変えるにはマザーボードごと取り替える必要があることを覚えておきましょう。

    ベースとなったSDRAM

    初期のDRAMを改良して作られたのがSDRAM(頭のSは同期を意味するSynchronousの略)で、1993年に半導体技術協会のJEDECによって規格化されました。名前の通りクロック周波数に同期してデータがやり取りされるDRAMで、初期の物はクロック波形が立ち上がるタイミングでのみデータの書き込みあるいは読み込みが可能だったため、SDR SDRAM(SDRはSingle Date Rateの略)と呼ばれていました。

    SDRを改良したDDR規格

    SDR SDRAMを改良し、クロック波形の立ち上がりと立ち下がりの両方でデータをやり取りできるのがDDR SDRAM(DDRはDouble Date Rateの略)です。SDRと比較すると単純に2倍の速度で通信できるため、2000年頃に誕生してからはSDRAMの中でも主流の存在となりました。

    年数が経つごとにクロック周波数や転送速度、電源電圧などを改良した後継世代が誕生していき、現在は2019年に誕生したDDR5が最新の世代です。DDR4がクロック周波数が最大で1600MHzだったのに対し、DDR5は倍の3200MHzに対応しているものもあるため、性能が大きく向上していることが分かります。

    消費電力を抑えたLPDDR

    DDR規格の中には、携帯電話やタブレットなどのモバイル機器向けに供給電圧を少なくしたLPDDRという規格も存在します。性能はDDRに劣るものの供給電圧を抑えているため、消費電力が抑えられてバッテリーの駆動時間が伸びるメリットが期待できます。世代を重ねるごとにDDRとLPDDRの供給電圧の差は縮まっているものの、アイドルタイム中の消費電力を抑える機能なども実現されているため、消費電力を抑えたいモバイルデバイスには欠かせない存在となっています。

    まとめ

    今回は揮発性メモリであるRAMの中で、動的メモリとして知られるDRAMについて解説しました。パソコンの自作や回路設計をしない人には馴染みのない内容だったかもしれませんが、関連する用語を含めて覚えておいて損はないでしょう。

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