BLE(Bluetooth Low Energy)とは?特徴を詳しく紹介!
2024.08.20更新
機電系エンジニア必見!!貴重なフリーランス案件はこちら ▶ワイヤレスイヤホンやゲームのコントローラなど、普段目にする機会の多い無線通信規格「Bluetooth」。その中でもBLE(Bluetoothe Low Energy)と呼ばれる通信方式は、省電力性能に優れていることから、非常に多くの用途で使われています。今回は、そんなBLEについて、Bluetoothに関する基本的な情報も含めて解説します。ぜひ最後まで読んでみてください。
Bluetoothとは
Bluetoothは2.4GHz帯の周波数を使い、モバイル機器同士を接続するために考案された通信規格の一つです。10m前後の短距離通信が可能で、エリクソン、インテル、IBM、ノキア、東芝の5社により開発が行われ、1999年に公開されました。
当時はさまざまな通信規格が存在していましたが、通信に免許が不要で誰でも使えること、簡単操作で接続できることなどのメリットからBluetoothに注目が集まります。そして、タブレットやスマートフォンに標準搭載されたのを皮切りに一気に普及が進み、今では主力の通信方式の一つとなっています。
また、Bluetooth規格は公開後も転送速度の高速化やセキュリティ性向上などを目的に改良が進み、2023年現在でバージョン5.2がリリースされています。
BLEとは
続いて、BLEの解説を行いましょう。BLEとは「Bluetoothe Low Energy」の略で、Bluetoothのバージョン4で公表された、従来のBluetooth通信より著しく消費電力を抑えた通信方式のことを指します。通信方式を大きく変えて低消費電力を実現したため、従来のBluetoothと互換性がないことから「BLE」「Bluetooth Classic」と呼び分けられるようになりました。
BLEはその特性から、バッテリー駆動のマウスやキーボード、スマートデバイスなどで広く使われており、無線を使う電子機器の進化に大きく貢献しています。一方で、Bluetooth Classicで対応していたオーディオ機器などには使えなくなったため、用途ごとに使い分けが行われています。
BLEとBluetoothの一般的特徴
それでは、BLEの特徴についての紹介に移ります。まずは前提として、Bluetooth自体が持つ特徴を解説していきます。
消費電力が小さく使いやすい
Bluetooth規格は当初からモバイル機器同士を近距離で接続する目的で開発されたため、他の無線通信規格の機器に比べて消費電力が小さく、サイズも小型で軽量です。また、音声、オーディオ、データなどの通信に対応しており、接続も簡単に行えることから、使いやすさに優れています。
安定した通信性能
Bluetoothは貫通性の高い2.4GHz帯の周波数を使っています。そのため障害物の影響を受けにくく、安定した通信性能を持ちます。2.4GHz帯はさまざまな通信で使われるため混線が生じる可能性もありますが、バージョンアップにより混線の影響が低減され、安定性はさらに向上しています。
免許フリーな通信が可能
電波を送信する機器を扱うには、用途や送信電力に応じて総務省管轄の無線取扱者の免許を有していなくてはなりません。しかし、Bluetooth通信は免許が不要な小電力データ通信システムの無線局に該当するため、免許を持っていなくても誰でも使用できます。ただし、電波法で定める技術基準に適合している機器でなくてはならないので、Bluetooth機器を使用する際は技術適合マークが付いていることを確認しましょう。
バージョンに関係なく使用できる
Bluetoothは最新のバージョン5.2までに複数のバージョンがリリースされています。基本的にバージョン3以前、バージョン3+HS、バージョン4以降の3つで通信方式が異なり、厳密にはバージョン間の互換性はありません。しかし、一つのBluetooth機器に複数の通信方式が搭載されているケースが多いので、ユーザーはバージョンを気にせず通信できます。
BLEの特徴
続いて、BLEならではの特徴を解説していきましょう。
一部機能低下による省電力の実現
BLEの最大の特徴は、従来のBluetooth機器と比べて100分の1程度の消費電力で動くことです。元々Bluetooth機器自体が省電力であるにも関わらず、さらなる省電力を実現しているため、デバイスはボタン電池1つで数ヶ月から数年単位で動作できるようになります。
もちろん、BLEは消費電力を抑えるために通信速度や通信容量などの性能を低下させており、音声データへの対応も行っていないため、万能な仕様とはいえません。しかし、消費電流の低下は短所を補って余りある長所であることから、BLEを採用する製品は非常に多く、幅広い用途で普及しています。
同時接続デバイス数が多い
従来のBluetooth機器では、デバイスの同時接続数が7台までと規格で定められており、実際には3~4台が現実的な接続数でした。一方、BLE規格ではデバイス間接続の仕様を変更することで、上限なく同時接続が行えるようになっています。
デバイスのスペックに左右されるため、実用的には数十台から数百台との接続が限度ですが、従来のBluetooth機器に比べると圧倒的な接続数を誇っており、用途の幅は大きく広がります。
スマートデバイスに特化したプロファイル
従来のBluetooth機器では、主にオーディオ再生や音声電話機能に特化したプロファイル(デバイス間通信の仕様)が多く存在しています。これに対しBLE機器では、血圧や心拍数などの健康データを取得するプロファイルや、複数デバイスの相互通信によりメッシュ状にネットワークを構成するためのプロファイルが充実しています。
また、従来のBluetoothでは標準化されたプロファイルを使う必要がありましたが、BLEではメーカー独自のプロファイルを使えることから、開発の自由度が高くなりました。これらの特徴から、IoTなど各種スマートデバイスへの採用が進んでいます。
まとめ
今回は、BLE(Bluetooth Low Energy)の特徴をBluetoothとの違いも含めて解説しました。BLEはBluetooth規格のバージョン4.0で追加された、低消費電力特化型の通信規格のことです。従来のBluetoothと比べると一部の通信性能が低下していますが、その分電力消費が1/100程度に抑えられるので、バッテリー駆動する無線デバイスには欠かせない存在となっています。
ちなみに、従来のBluetoothは「Bluetooth Classic」という名称となり、BLEとは互換性がないため、設計時や使用時には間違えないよう注意しましょう。
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