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  • 人間の言葉を理解できるLLM(大規模言語モデル)とは?定義や仕組みを分かりやすく解説!
  • 人間の言葉を理解できるLLM(大規模言語モデル)とは?定義や仕組みを分かりやすく解説!

    2025年6月14日更新

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    この記事を書いた人

    機電系専門ライター Div.長谷川

    長谷川

    FREE AID編集部 機電系専門ライター Div.
    アナログ回路設計・営業を経験した後ライター&ディレクターとして独立。
    電気電子・ITジャンルを得意とし、正確で分かりやすい情報の発信を行っています。

    ChatGPTなど、コンピュータが人間の言葉を理解するシステムやサービスには、LLMと呼ばれる技術が欠かせません。そこで今回はLLM技術について、言葉の定義や言語を理解する仕組み、代表的な課題点などを中心に解説していきます。関連用語との違いにも触れながら初心者にも分かりやすく解説していくので、ぜひ最後まで読んでみてください。

    LLM(大規模言語モデル)とは

    LLM(大規模言語モデル)とは

    LLM(Large Language Models)とは、「大規模言語モデル」のことで、従来の言語モデルの要素を大幅に強化し、より高度で正確な言語理解を実現するAI技術のことです。そもそも言語モデルとは、機械学習により文章中に単語が登場する頻度を分析し、次に続く単語を予測する技術を指します。例えば「私の趣味は」という文章があれば、後に続くのが「スポーツ」や「ゲーム」である可能性が高いと判断し、反対に「会社員」や「痛い」である可能性は低いと判断するイメージです。

    LLMが従来の言語モデルより優れているのは、書籍やネット上の文書、論文、プログラムコードなど、様々な種類の膨大なテキストデータを学習できる点にあります。また構築するモデルのパラメータ数も非常に多く、およそ数億以上ものパラメータを持つと言われています。さらに、従来の言語モデルは特定のタスクに特化して使うことしかできなかったのに対し、LLMは質問の回答やコードの生成、物語の生成など、様々なタスクに使うことができます。

    生成AI、NLPとの違い

    LLMとの類似用語である、生成AIとNLPとの違いについて解説します。生成AIは名前の通り、テキストや画像、音声、動画など何らかのデータを自律的に生成することを目的とした人工知能の総称です。LLMも生成AIの一部ではあるものの、解析するデータや生成できるデータはテキストに限られます。

    また、自然言語処理(NLP)は、LLMと同じく人間が使用する言語の理解を目的とした技術です。ただ、LLMが膨大なテキストデータを用いた機械学習によって言語を理解するのに対し、NLPはあらかじめ定められたルールや構造に基づいて言語を理解するといった違いがあります。

    LLMの仕組み

    LLMの仕組み

    続いて、LLMが言語モデルを構築してテキストデータを出力するまでの具体的な仕組みについて、分かりやすく解説していきます。

    テキストデータのトークン化とベクトル化

    LLMが最初に行うステップはテキストデータのトークン化とベクトル化です。トークン化とは、入力されたテキストデータを単語や句読点、助詞、記号などトークンと呼ばれる最小単位に分割する作業のことです。またトークン化されたデータは、埋め込み層と呼ばれる層でベクトルへと変換され、数値データへと置き換わります。これにより、単語や記号など文章を構成する1つ1つの要素をコンピュータが理解できるようになります。

    トランスフォーマーアーキテクチャによる言語理解

    続いてトランスフォーマーと呼ばれるコア技術によって文章を理解します。トランスフォーマーは多くのLLMで採用されているアーキテクチャのことで、エンコーダとデコーダ、自己注意機構(通称セルフアテンション)によって構成されます。トランスフォーマーによって重要な単語を見極めたり、単語同士の関係性を把握することで、コンピュータが文章の意味を理解できるようになります。なおトランスフォーマーには必ずエンコーダとデコーダの両方が含まれている必要はなく、世の中のLLMはデコーダだけを搭載した物が多いです。

    テキストを出力する

    これまでのステップにより、コンピュータが言語を理解する目的は達成しているものの、実際のサービスでは何らかのテキストを出力する必要があります。そのため、最後にトークン化やベクトル化と逆のような操作を行い、人間が理解できるテキストデータとして出力します。出力の形式などはユーザーが任意に選ぶことができるため、特定の言語の文章で出力するだけでなく、プログラムコードの形で出力することもできます。

    LLMにおける課題

    LLMにおける課題

    言語を理解する技術として非常に優れたLLMですが、現時点ではいくつかの課題を抱えているのも事実です。言語モデル全般に言える課題だけでなく、LLM特有の課題もあるので、しっかりと覚えておきましょう。

    出力するデータに誤りや偏りが生じる

    LLMにおける1つ目の課題点として、出力されるデータに誤りや偏りが生じる可能性が挙げられます。LLMはあくまでも膨大なデータを統計的に学習し、可能性の高い文章や単語を予測しているに過ぎず、予測から得られるデータが正確かどうかは分かりません。一般的な言語モデルに比べると、学習に使用できるテキストデータの種類や量が多いことで、情報が誤ったり偏ったりするリスクは低いと言えますが、LLMが出力するデータを鵜呑みにするのは避けましょう。

    倫理的に問題のある回答が出力される

    LLMの課題として、倫理的に問題がある回答が含まれる可能性も挙げられます。具体的な内容としては、犯罪を助長する内容や差別的な内容、最新の価値観にそぐわない内容などが該当します。これらの内容は人種や地域、宗教などによって価値観が異なるうえ、時代によっても変化することから、コンピュータに正しく認識させることは非常に難しいです。デリケートな話題についてLLMを活用する際は十分に注意しましょう。

    機密情報が漏れる

    LLMはネット上のあらゆるテキストデータを学習に使用するため、会社などの機密情報が漏れ出す恐れもあります。特にLLMの学習能力や情報収集能力は非常に高いため、人間からすると有用とは思えないようなデータであっても、LLMが学習に使用することで何らかの有用な情報の漏洩に繋がる恐れもあるため、十分な注意が必要です。そのためLLMを使う際は、機密情報を扱うシステムをスタンドアロン化して外部と完全に隔離したり、社員に対するセキュリティ教育を徹底するなど、これまで以上に強固なセキュリティ対策が求められるのです。

    導入や活用のハードルが高い

    LLMの導入や活用は非常にハードルが高いのも課題です。クラウド型LLMであれば比較的導入のハードルは低いものの、世の中のあらゆる情報を学習している性質上、出力されたデータの取り扱いに特に注意が必要なため、運用面を熟慮しなくてはなりません。

    また、ローカル型LLMの場合、システムを構築するIT人材の確保や教育にコストと労力がかかるうえ、スペックの高いコンピュータなどハード面の構築にもコストが掛かります。高性能なLLMを構築する場合、学習データの選別や出力データの微調整にも専門的な知識が要求されるため、現時点では依然として導入と活用のハードルが高いと言えるでしょう。

    まとめ

    今回は機械学習を使って人間の言葉が理解できるLLM技術について、基本的な内容を中心に解説しました。出力したデータの取り扱いに注意が必要ではあるものの、学習すればするほど精度も上がっていくため、今後も注目していきたい技術の1つと言えるでしょう。個人でも十分に使えるサービスも存在するため、気になる人は一度使ってみるのは如何でしょうか。

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