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PID制御とは?仕組みや特徴をわかりやすく解説!

                   

2025年5月9日更新

この記事を書いた人

機電系専門ライター Div.長谷川
「FREE AID」編集部:長谷川

大手メーカー「コマツ」、「オムロン」などで7年間、アナログ回路エンジニアとして設計・評価業務に従事。
ECU、PLCなどのエレキ開発経験を多数持つほか、機械商社での就労経験も有する。
株式会社アイズ運営の機電系フリーランスエンジニア求人情報「FREEAID」専属ライターとして、
機電分野の知識と実務経験を活かし、専門性の高い記事執筆を行っている。

フィードバック制御といえば、真っ先に思い浮かぶほど有名なPID制御。ただ、どのような原理で動いているのかご存じない方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、制御手法について学びたい人に向けて、PID制御の概要や特徴、仕組みについて解説します。

PID制御とは

PID制御とは

PID制御とは、フィードバック制御の一種としてさまざまな自動制御に使われる制御手法です。応答値と指令値の差(偏差)に対して比例制御(P制御)、積分制御(I制御)、微分制御(D制御)を行うことから名前が付けられています。PID制御の歴史は古く、1950年頃より普及が始まりました。その後、使い勝手と性能の良さから多くの制御技術者に支持され、今でも実用上の工夫が繰り返されながら、数多くの製品に使われ続けています。

もちろん、制御手法は高性能化への取り組みが盛んに行われており、他の制御手法も数多く開発されています。しかし、PID制御ほどにバランスのいい制御手法は開発されておらず、未だにフィードバック制御の大半はPID制御が採用されています。

PID制御の仕組み

PID制御の仕組み

PID制御は「比例制御」「積分制御」「微分制御」の出力(ゲイン)を調整することで動きます。それぞれの制御要素がどのような動きをしているか紹介しましょう。

比例制御(P制御)

P制御は、偏差に比例する形で操作量を増減させる制御手法です。偏差×ゲインで操作量が決まるため、偏差が大きいほど、またP制御のゲインを大きくするほど、操作量も比例して強くなります。現在の状況に応じて操作量を決めるシンプルな方法であり、直観的に分かりやすく最も使いやすい制御手法と言えます。

ただ、P制御ではゲインをある程度大きくしなければ制御速度を上げられませんが、ゲインを大きくしすぎると振動(ハンチング)が発生しやすくなるという欠点を持っています。また、応答値が指令値に十分近づくと同時に操作量が小さくなるため、重力や摩擦などの外乱がある環境下では偏差を完全に無くせないこともデメリットです。なお、これらの欠点により、制御を行っても偏差が永続的に残ってしまうことを定常偏差と呼びます。

積分制御(I制御)

P制御で生じる定常偏差を無くすため、考案されたのがI制御です。I制御では偏差の時間積分、つまり制御開始後から生じている偏差を蓄積した値に比例して操作量を増減させます。少し分かりにくいですが、過去の状況をもとに操作量を決定するイメージとなります。

このI制御をP制御と組み合わせることで、外乱によって生じた定常偏差を埋めることができます。I制御のゲインを強くするほど定常偏差を速く打ち消せますが、ゲインが強すぎるとオーバーシュートやアンダーシュートが大きくなるので注意しましょう。極端な場合は制御値が収束しなくなる可能性もあるため、I制御のゲインは慎重に選択することが重要です。

微分制御(D制御)

P制御やI制御では、オーバーシュートやアンダーシュートを繰り返しながら操作量が収束していきますが、それでは操作に時間がかかってしまいます。そこで、急激な変化をやわらげ、より速く目標値に近づけるために利用されるのがD制御です。

D制御は、偏差の微分に比例するため、偏差が縮んでいるなら偏差が増える方向に、偏差が増えているなら偏差が減る方向に制御を行います。P制御とI制御の動きをやわらげる方向に制御が入るため、オーバーシュートやアンダーシュートを抑えられるようになります。ただし、D制御を入れると応答値が指令値に近づく速度は遅くなるため、ゲインを大きくしすぎないようにする必要があります。

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PID制御のメリット

PID制御のメリット

PID制御が長きにわたり利用されてきたのは、他の制御法にはないメリットがあるからです。ここからは、PID制御が持つ主な特徴を解説します。

扱いが容易

フィードバック制御には数多くの制御手法が存在しますが、ほとんどは理論が難解であり、複雑な計算のもとに制御を行わなければなりません。一方、PID制御は理論が分からなくとも、P制御、I制御、D制御それぞれのゲインを調整することで最適な制御方法を見つけられます。計算が不要なので現場でも気軽に試しやすく、ある程度の性能が得られることから、使いやすい制御手法として高い支持を得ています。

性能が良い

PID制御が優れているのは、扱いが容易でありながら、性能が非常に良い点にあります。簡単な制御手法には、PID制御以外にもオンオフ制御のような手法が存在しますが、シンプルな分性能上の欠点も分かりやすく、幅広い用途で使うことは難しいです。一方、PID制御は簡単に使えるにもかかわらずP制御、I制御、D制御の組み合わせが安定した性能をもたらすので、用途を問わず活用できます。

低スペックなCPUでも実装可能

メモリ容量の少ない、もしくは動作速度が遅いCPUを使う場合、複雑な制御理論では演算が間に合わないことがあります。一方でPID制御は比較的演算時間が短いため、低スペックなCPUに対しても実装が可能です。

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PID制御のデメリット

PID制御のデメリット

PID制御は簡単で使いやすい制御方法ですが、外乱の影響が大きい条件など、複雑な制御を扱う際には対応しきれないことがあります。その場合は、ロバスト制御などのより高度な制御方法を検討しなければなりません。ただし、PID制御は長期間使われる中で工夫が凝らされており、単純なPID制御では対処できない状況でも対応策が考案されています。2自由度PID制御、ゲインスケジューリング、フィードフォワード制御との組み合わせなど、応用例は数多くあるので状況に応じて選択するとよいでしょう。

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まとめ

本記事では、PID制御の概要をはじめ、特徴、仕組みについて解説しました。PID制御はわかりやすさと扱いやすさが最大の特徴であり、その特徴から産業機器を始め、あらゆる機器に数多く採用されています。しかし一方で、PID制御の中身を知らなくても、ある程度システムを制御できてしまう怖さもあります。新人エンジニアの方は是非、PID制御について理解を深め、かつ業務でも扱えるようになっていきましょう。

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