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  • 単体テストと結合テストの違いとは?それぞれの意味や内容も解説!
  • 単体テストと結合テストの違いとは?それぞれの意味や内容も解説!

    2024.11.27更新

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    この記事を書いた人

    機電系専門ライター Div.長谷川

    長谷川

    FREE AID編集部 機電系専門ライター Div.
    アナログ回路設計・営業を経験した後ライター&ディレクターとして独立。
    電気電子・ITジャンルを得意とし、正確で分かりやすい情報の発信を行っています。

    システム開発の現場などで耳にすることの多い単体テストと結合テスト。今回はこれらの用語の違いについて、それぞれの意味やテストにおける注意点などにも触れながら解説します。システム開発に携わったことがない人でも理解できる内容ですので、ぜひ最後まで読んでみてください。

    単体テスト・統合テスト・総合テストとは

    単体テストとは、システムの中に存在する単一のプログラムやアプリケーション、画面などが要求仕様を満足しているか確認するテストのことです。コンポーネントテストやユニットテストとも呼ばれます。これに対し、結合テストはシステムを構成する複数のプログラムやアプリケーション同士が正しく連携できるか、確認するテストのことです。ちなみにこれらの類似用語として、システムの全体的な機能や挙動が仕様を満たしているかを最終確認する、総合テストやシステムテストと呼ばれる用語もあります。

    単体テストと統合テストの主な違い

    続いて、単体テストと結合テストについて、それぞれの違いにも触れながら解説します。

    テスト目的

    まず、単体テストと結合テストではテストの目的が異なります。単体テストはあくまでも単一のプログラムやアプリケーションが要求仕様を満たすか確認するのが目的であり、ECサイトを例にとると、商品の一覧画面の見た目や配置、操作感などが要求通りであるかと言う視点でテストを行います。

    これに対し結合テストは複数の機能やアプリケーションを連携させ、小規模なシステムとして不具合が生じないか確認するのが目的です。同じくECサイトを例にとると、カートに追加した商品が画面遷移してもカートに残っているか、決済した商品が購入履歴に残るかなど、画面遷移やデータのやり取りを行った際に問題が生じないかをテストします。

    テスト時期や規模

    単体テストと結合テストでは、テストを行う時期や規模も異なります。単体テストは単一のプログラムやアプリケーションの開発が終了した時点で行われるため、比較的早い時点で実施されます。一方、結合テストは複数のプログラムの開発が終了してから実施するため、単体テストに比べると実施する時期は遅めです。

    またテスト規模についても、単体テストは単一のプログラムを対象とするため小規模ですが、複数のプログラムを対象とする結合テストはいくつかの開発チームが協働で行うため、単一テストに比べてテスト規模が大きくなります。

    不具合の数や難易度

    単体テストと結合テストでは、テストで発生する不具合の数や難易度にも違いが見られます。単体テストは各プログラムに対して行う初めてのテストのため、発生する不具合の数が多いです。一方、結合テストは単体テストをクリアしたプログラムをテストするため、不具合の数は単体テストよりも少ないです。

    ただ、テストで発生する不具合は結合テストで発生するものの方が難解になることが多いです。不具合の解消には各プログラムの細かい仕様はもちろんのこと、動作環境や通信の仕様など様々な知識が求められます。

    テストにおける要件定義の難しさ

    単体テストと結合テストでは、テストにおける要件定義の難しさも異なります。ここでいう要件定義とは、各プログラムに対してどういうテストを行い、どのような挙動であれば合格といえるかを定義したものです。単体テストではテスト対象のプログラムに要求される機能などが仕様書で明確になっているのが一般的なため、要件定義も比較的容易に行えます。

    一方の結合テストでは、システムの全体的な動作と個々のプログラムの動作の両方を理解した上で、不具合が発生する状況や内容を予想しながら要件定義する必要があるため、単体テストに比べて難易度は高めです。特に要件定義の内容によってはテストが非効率化したり、不具合を正しく見つけられなかったりするので、テスト内容を決めるエンジニアには高い能力が必要とされます。

    テストの種類

    単体テストと結合テストではテストの種類にも違いがあります。単体テストであれば、プログラム上の分岐などの制御動作を確認する制御フローテストや、プログラム内のデータの流れをテストするデータフローテスト、ソースコードが不明な状態で入出力動作のみに注目してテストを行うブラックボックステストなどがあります。

    一方の結合テストには、異なる要素同士を連結した際のデータのやり取りが正常に行われているかを確認するインターフェーステストや、実際の業務などでの使用シーンを想定しながら動作確認を行うシナリオテストがあります。他にもシステムに敢えて負荷をかけた際の挙動を確認する負荷テスト、システムの内部プログラムを把握していない状態で入出力に特化して確認を行うブラックボックステストなどもあり、内容や種類が単体テストとは大きく異なります。

    単体テストと結合テストにおけるコツや注意点

    最後に単体テストと結合テストを円滑に実施するために、覚えておくべきコツや注意点について解説します。システム開発に関わる方はぜひ参考にしてみてください。

    結合テストやシステムテストに余裕のある工程を組む

    システム開発の全体工程を組む時は、結合テストやシステムテストに余裕を見込んだ工程を作ることが大切です。既に解説したように結合テストは単体テストに比べて遅い時期に実施することが多く、不具合の解消にも時間が掛かることが多いです。

    特に不具合の内容によってはシステム全体の仕様を見直さなくてはならない可能性もあるため、結合テストやシステムテストの工程を組む時は、不具合の特定から原因追及、修正まで十分に行える余裕を持たせるようにしましょう。

    優先順位を決めてテストを実施する

    テストを行う際にはテストの優先順位を決めて実施することも重要です。システム開発でありがちなミスとして、細かな不具合まですべて解消しようと意識するあまり重要度の低い機能のテストに労力をかけ過ぎてしまい、結果的に納期に遅れたり重要な機能の不具合を解消できないままリリースしてしまうケースがあります。テストを行う際は闇雲に不具合を潰そうとせず、納期と品質のバランスを意識しつつ、システムにとって重要な機能やプログラムから優先的にテストを行うようにしましょう。

    抽象的な意見にも耳を傾ける

    単体テストや結合テストでは、テスト者が感じた抽象的な意見にも耳を傾けることが重要です。ここでいう抽象的な意見とは、操作性が悪い、画面が分かりづらい、操作していてストレスを感じる、のように何が問題かハッキリしない意見のことです。

    これらの意見は抽象的すぎるため単なる個人意見として軽視されがちですが、実は多くのユーザーが感じる不快感を表していることが多く、ないがしろにするとリリースしたシステムから知らぬ間にユーザーが離れるという事態にもなりかねません。テストの優先順位にも注意は必要ですが、より良いシステムをリリースしたければ、抽象的な意見にもしっかりと耳を傾けるようにしましょう。

    まとめ

    今回はシステム開発における単体テストと結合テストの違いについて、それぞれの特徴や注意点などにも触れながら解説しました。システム開発におけるテスト工程はユーザーの満足度を左右する大事な工程であることが理解できたのではないでしょうか。開発に携わる人は適切なレベル感のテストが確実に行えるよう、今回の内容をしっかりと理解しておきましょう。

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