電気 実験・試験・評価エンジニアはフリーランスになれる？求人探しの方法も合わせて紹介！

2025年11月22日更新

この記事を書いた人

「FREE AID」編集部：長谷川

大手メーカー「コマツ」、「オムロン」などで7年間、アナログ回路エンジニアとして設計・評価業務に従事。
ECU、PLCなどのエレキ開発経験を多数持つほか、機械商社での就労経験も有する。
株式会社アイズ運営の機電系フリーランスエンジニア求人情報「FREEAID」専属ライターとして、
機電分野の知識と実務経験を活かし、専門性の高い記事執筆を行っている。

電気・電子回路の性能をチェックする役割を果たす「電気 実験・試験・評価エンジニア」。多くの企業で活躍している職種ですが、フリーランスとしても働ける可能性はあるのでしょうか。本記事では、電気 実験・試験・評価エンジニアのフリーランスとしての展望を、仕事内容など基本的な項目も合わせて紹介します。

電気 実験・試験・評価エンジニアとは

まずは、電気 実験・試験・評価エンジニアの仕事内容を紹介します。そもそも電気系の実験・試験・評価とは、設計エンジニアが開発した製品の品質や性能を確かめることを目的として、試作品に対して行う電気的な評価のことです。

実験や評価では、オシロスコープなどで各電子部品の電気的な動きを見る波形確認が中心となります。一方試験では、熱や振動、ノイズなど外部から受ける様々な影響によって不具合が起きないかを確かめる環境・信頼性試験が主に行われます。電気 実験・試験・評価エンジニアは、これらの実験・試験に対する計画立案や試験の実施、問題が生じた際の原因究明までを担当し、設計者と協力して製品開発に貢献します。

電気 実験・試験・評価エンジニアに求められるスキル

続いて、電気 実験・試験・評価エンジニアとして活躍するために求められるスキルを紹介します。

計測器を使いこなすスキル

電気 実験・試験・評価エンジニアとして活躍するなら、オシロスコープやマルチメータなどの計測器を適切に扱うスキルは必須です。電気回路・電子回路は計測器を使えば電気特性を測ることができますが、計測器をつなぐ場所やつなぎ方に注意しないと、意図しないノイズが入り、正しく測定できないことがよく起きます。

誤った試験結果を出してしまうと開発に余計なコストがかかってしまうだけでなく、場合によっては品質上の問題を引き起こす可能性もあります。そのため、測定の仕方によってどのような影響が生じるかを、知識や経験をもとに正しく判断できるスキルが重要視されます。

回路図を読み解く能力

電気系の実験・試験・評価を行う上では、電気回路・電子回路の回路図を読み解くスキルも欠かせません。回路図は電気・電子回路がどのような機能を持っているかを決める設計図であり、回路図が読めないと回路の動作を理解できません。そのため、電気 実験・試験・評価エンジニアにも回路図を見て、ある程度の機能を理解するスキルが要求されます。企業によってはブロック図を見て試験・評価を行う場合もありますが、その場合でも回路図を理解できていた方が評価が高まるのは間違いありません。

電波ノイズに対する知識

電気・電子回路の試験では、温度や振動、電波など、外部環境によって受けるさまざまな負荷を与えて品質を確かめますが、その中でもEMCを始めとした電波ノイズは重要かつ難しい試験となるため、知識を持っておく必要があります。電波ノイズが難しい理由は、電波が目に見えないため、原因を特定するのが非常に難しいからです。

電波ノイズは対策も難しく、新製品の開発では必ずと言っていいほど問題が発生することもあり、電気系の技術者において、ノイズ対策の知識は重要性が特に高くなります。ノイズ対策の知識は座学ではなかなか身に付けられないこともあり、スキルを取得するのは難しいですが、その分的確な対策が行えれば技術者として高い評価が得られるでしょう。

電気 実験・試験・評価エンジニアは人手不足

このように、電気 実験・試験・評価エンジニアには専門的なスキルが求められますが、電気系技術者の人手不足が深刻なことから、スキルを有していれば活躍しやすい環境になっています。近年ではあらゆる電気・機械製品に電気・電子回路が使われていることもあり、幅広い企業で就職できる可能性があり、キャリアアップも比較的実現しやすいです。単純に昇進を狙うだけでなく、転職を通じて待遇を上げられる可能性も高いので、キャリアアップを目指したい方は積極的にスキルを磨くとよいでしょう。

電気 実験・試験・評価エンジニアのフリーランス案件は少ない

このように、電気 実験・試験・評価エンジニアは人手不足が顕著で就職には困らない職種ですが、フリーランスとしての将来性が明るいとは言えない状況です。まず現状では、電気 実験・試験・評価エンジニアのフリーランス案件はほぼ存在していません。これは、業界的にフリーランスという働き方が一般的でないことや、機密保持の点から会社に属する人材が求められるといった背景が原因です。

ただ、電気系の技術者は常に人手不足なこともあり、今後はこの傾向が変わっていく可能性も十分あります。高いスキルを持っていれば可能性は高まるので、キャリアアップを狙いつつ、フリーランス案件についてもチェックしておくことをおすすめします。EMCエンジニアなどより高度なスキルを持てばフリーランスになれる可能性は大きく上がるので、今後どのようなスキルの取得を目指すかも含め、考えておくようにしましょう。

電気 実験・試験・評価エンジニアがフリーランスになる際の注意点

なお、フリーランスという働き方はメリットばかりではなく、デメリットもあることに注意が必要です。まず、フリーランスの場合は会社の支援を受けられず、営業や事務作業なども全て自らで行わなければなりません。また、1回の契約期間は短いことが多く、常にクライアントの要求を満たしていくような仕事の仕方が求められます。エンジニアとしてのスキルが不足しているだけでなく、取引先との人間関係が上手くいかないなど、様々な理由で契約が終了してしまう危険性もあるでしょう。

そのため、フリーランスとして安定した仕事を得るには、エンジニアとしてのスキルはもちろん、取引先とのコミュニケーションや営業に関する能力も必要です。特に電気 実験・試験・評価エンジニアは案件が数多くある訳ではないため、相応のリスクがあることを承知しておいてください。

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まとめ

今回は、電気 実験・試験・評価エンジニアがフリーランスになれるかについて、仕事内容など基本的な項目も合わせて解説しました。電気 実験・試験・評価エンジニアとは、電気・電子回路設計において、試作品の電気的な性能を確かめるため、試験や評価を行う職種です。

回路図をある程度理解し、計測器を使いこなす専門的なスキルが求められますが、人材が不足しており多くの企業で求められていることから、活躍の幅が広い職種でもあります。フリーランス案件は現状ほぼ存在しませんが、人手不足は常に深刻なことから、将来的には案件が登場する可能性はあります。高いスキルを持ったエンジニアになるほどフリーランスになれる可能性は上がるので、気になる方はスキルを高めつつ、継続的に案件の有無をさがしてみてください。

なお、フリーランスとして活動したいと思いながらも自信がない場合は、サポートが手厚い支援サービスを利用するのがおすすめです。特に「FREEAID」はMESS契約というフリーランスをフルサポートする体制が整っているため、フリーランスとして活動し始めたい場合は利用してみてはいかがでしょうか。

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