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カメラのHDR機能とは?綺麗に撮れる原理や効果的なシーンを解説

2022.11.01更新

カメラに最近搭載されている「HDR機能」のことをご存知ですか?従来のカメラ画像をより肉眼に近づけ、鮮やかな写真を撮影できることから、多くのシーンで重宝されている機能です。

今回は、そんなHDR機能に焦点を当て、写真がきれいに撮れる原理やどのようなシーンで使うと効果的かなどを解説します。

HDR機能とは?

HDR機能とは、ハイダイナミックレンジ合成(high dynamic range imaging)の略で、カメラの撮影時にダイナミックレンジを拡張できる機能のことです。ダイナミックレンジとは、露出可能な光の範囲、つまり撮影した画像内の白から黒までの色を表現できる範囲のことを指します。

カメラのセンサーは肉眼よりダイナミックレンジが狭いため、写真では肉眼で得られる映像を再現しきれません。特に被写体の明暗差が大きい場合、写真では黒つぶれや白飛びが発生してしまい、細部が表現できなくなってしまいます。

そこで、HDR機能を使えばカメラのダイナミックレンジを広げられるため、これまでの画像よりも明暗をはっきりと映し出すことができます。肉眼に近い写真が得られることから、より「良い写真」が撮れるようになるのです。

HDRの原理

それでは、HDR機能がどのように実現されているのか、原理を説明します。

露光時間と明るさの関係性

まず前提として、写真の露光について説明しておきましょう。露光とは、撮影したい被写体の明るさに合うように光を集めることです。カメラは、CMOSやCCDといったイメージセンサーを使い、露光して得た光を電荷に変換することで、被写体の明るさや色を検知しています。

センサーの感度には上限・下限があるため、センサーが検知できるレベルの光が入ってくるように、露光時間を調整しなければなりません。そのため、明るいところ(花畑など)では電荷が溢れないようシャッターは高速に閉じ、暗いところ(夜景など)ではシャッターをしばらく開き光を集め電荷を溜めます。

そのため、暗さに合わせて撮影すると光量が多い箇所が白飛びし、明るい箇所に合わせると暗い範囲が黒飛びする現象が起きるのです。

HDRは画像の合成でダイナミックレンジを広げる

では、HDR機能はどのようにして肉眼に近い画像にしているのでしょうか。その理由は、複数の画像の合成にあります。HDR機能では一度カメラのシャッターを押すと、露光時間の短い画像と、長い画像を2枚撮影します。

その後、白飛び・黒つぶれが無くなるよう画像を合成することで、疑似的にダイナミックレンジを広げることができるのです。

HDRに向く撮影条件

続いて、実際にHDR機能を使う際の話をしましょう。まず、HDR機能が効果を発揮しやすい撮影条件について解説します。

明暗差が大きい被写体

日差しが強い場所や、空を撮影する場合、通常のカメラでは白飛びが発生しがちです。逆に、日陰など暗い場所を取りたい場合は黒つぶれが発生します。

このように、明暗差が大きく広いダイナミックレンジが求められる条件では、HDR機能が大きな効果をもたらします。

彩度が物足りない被写体

白飛びや黒つぶれが発生していない場合でも、彩度の差が大きい写真を撮影すると、ダイナミックレンジの限界によって彩度の差が表現しきれない場合があります。

HDR機能を使えば、従来のカメラで表現しきれなかった彩度の差も表現できるようになるため、鮮やかな花を撮る場合などはより良い写真を撮れるようになるでしょう。

HDRが向かない撮影条件

このように、明暗差や彩度差の大きな被写体においては効果の大きいHDR機能ですが、逆にHDR機能を使うことで上手く撮影が行えなくなる場合もあります。HDR機能を使わない方が良い条件についても解説します。

速く動く物体の撮影

まずHDR機能は、動きのある物体を撮影したい場合には向いていません。HDR機能は2枚以上の写真を合成して作るため、一度シャッターを押す度に複数回の撮影を行うこととなります。

写真は順番に撮影されるので、それぞれの写真が撮られるタイミングは、少しづつずれていきます。すると、被写体に動きがあった場合に、タイミングがずれた写真を合成するため、写真のブレが強調されてしまうのです。

最近では、HDR用の写真を複数枚同時に撮影し、合成による写真のブレを抑える製品も登場していますが、現状では一般的に普及しているとはいえません。花火など、明暗差が大きい場合でも動きのある被写体を撮影する際は、通常の撮影機能を使うのがおすすめです。

コントラストを強調したい場合

HDR機能は被写体を見やすくしてくれますが、コントラストを強調したい場合に使うと、色の濃い部分がぼけてしまいます。また、通常の写真で鮮やかに撮影できている被写体の場合でも、画像合成の結果によって逆に色が褪せてしまうこともあります。

そのため、普段からHDR機能を使うのではなく、ダイナミックレンジが足りないと感じた際にHDR機能を有効にするとよいでしょう。

まとめ

今回は、カメラのHDR機能について、どのような原理になっているかと、使用するのに効果的なシーンについて解説しました。HDR機能は、露光時間の異なる写真を合成し、カメラのダイナミックレンジを疑似的に広げる機能のことです。

通常のカメラでは再現できなかった明暗差や彩度を表現できることから、日差しの強い場面や夜景など、従来は白飛びや黒つぶれが発生していた条件でも美しい写真が撮影できます。

ただ、動きの速い被写体を撮るとブレが大きくなるなどデメリットもあるため、通常のカメラではダイナミックレンジが物足りないと感じる場面でのみ使用することをおすすめします。

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