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  • 永久機関とは?作れないと言われる理由を含め解説!
  • 永久機関とは?作れないと言われる理由を含め解説!

    2024.09.09更新

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    この記事を書いた人

    機電系専門ライター Div.長谷川

    長谷川

    FREE AID編集部 機電系専門ライター Div.
    アナログ回路設計・営業を経験した後ライター&ディレクターとして独立。
    電気電子・ITジャンルを得意とし、正確で分かりやすい情報の発信を行っています。

    昔から、錬金術と合わせて人類の夢とも言われてきた「永久機関」。どんな機関のことを指すのか知っているでしょうか。本記事では、なぜ作ることができないのかも含め、永久機関について分かりやすく解説します。

    永久機関とは

    永久機関とは、一言でいうと「外部からエネルギーを与えられない状態で永久に仕事を行い続ける装置」のことです。永久機関があれば無限にエネルギーを取り出せるということで、錬金術と同じく人類の夢として長年研究が行われてきました。

    現在はどのような方法であっても実現できないことが証明されていますが、永久機関に近い超高効率な機関を作ることについては、研究が続けられています。なお、昔は永久機関が「永久に運動を続ける装置」であると考えられていたこともあります。例えば宇宙空間で回転し続ける物体など、環境によっては実際に存在していますが、特に外部に影響を与えるわけではないことから、特に存在している意味はないことから、今では永久機関の定義に含まれていません。

    永久機関が作れない理由

    それでは、なぜ永久機関が作れないと言われているのか、大まかな理由を解説しましょう。主な理由は、永久機関が熱力学における基本的な物理法則に反しているからです。熱力学では、永久機関の研究を行うなかで「熱力学第一法則(エネルギー保存則)」と「熱力学第二法則(エントロピー増大の法則)」が見つかりました。これらの法則は全てのエネルギーが
    従う絶対の法則ですが、永久機関を作るにはこれらの法則に反しないと作れないことから、永久機関を作るのは不可能だ、という結論に至っています。

    第一種永久機関と第二種永久機関

    熱力学の法則により、どうやって永久機関が作れないと結論付けられた理由をより詳しく伝えるには、永久機関が2つの種類に分けられ、研究が行われてきた流れを説明する必要があります。

    第一種永久機関

    まず、永久機関の研究は「外部から何のエネルギーを与えられることなく仕事をし続ける」機関を研究することから始まりました。これは、エネルギーを無から生み出す夢の装置であり、本来の永久機関という意味で「第一種永久機関」と呼ばれています。

    一方で、第一種永久機関が不可能だと結論づけられたのは、「エネルギーは姿を変えるだけで、増減することがない」という熱力学第一法則(エネルギー保存則)によります。エネルギー保存則に従えば、エネルギーは新しく生まれることはないので、どんな機関でもエネルギーを与えないと新しい仕事ができないということになります。これは第一種永久機関の根本的な存在を否定するものなので、研究者は法則の発見と共に第一種永久機関を諦めることとなります。

    第二種永久機関

    このように、第一種永久機関が否定されたため、研究者たちはエネルギー保存則に反しない新しい永久機関を考えるようになりました。それが、「装置を動かすエネルギーを装置自身から得る」機関のことで、新しい永久機関として第二種永久機関という名前が付けられました。

    第二種永久機関を作るには、装置が仕事をした結果発生した熱エネルギーを全て装置で回収し、再度仕事で使うといった機構が必要です。これは「熱効率100%の機関」とも言われますが、熱力学第二法則(エントロピー増大の法則)などにより、熱効率は100%にならないことが証明されたため、実現不可能であるとの結論がなされました。

    この内容は少し分かりにくいので、もう少し詳しく説明します。エントロピー増大の法則は、ざっくりいうと「機関の周りで発生した熱エネルギーは、周囲に拡散していき自然と機関に戻ることはない」という内容です。この法則は、例えば熱湯を置いておくと勝手に冷めていき、再度熱くなることはないという現象を表しており、同様に機関で発生した熱も絶対に機関に戻らないことが分かります。これにより、熱効率は100%になりえず必ず熱損失が発生するので、第二種永久機関も実現できないと言われるようになりました。

    カルノー効率

    第一種、第二種永久機関が否定されたことにより、仕事による損失を完全に無視して、100%の効率を持つ仕事は実現できないことが分かりました。ただ、100%でないならどの程度であれば永久機関に近いエネルギー効率を実現できるのか、ということに注目が集まりました。

    そこで、熱力学第一法則、第二法則に従いながらも、理論的に可能な最高効率の熱機関として考案されたのが「カルノーサイクル」です。カルノーサイクルはフランスの物理学者であるカルノーによって考えられたことから名付けられています。カルノーサイクルは理想的な熱機関なので実際に実現することはできませんが、非常に近い熱機関も発明されており、現実的に実現可能な理想として今でも大きな存在感を持っています。

    まとめ

    今回は、人類の夢とも言われた永久機関について、その意味や実現できないと言われる理由について解説しました。永久機関は無からエネルギーを生み出す機関として考案されましたが、長年の研究の結果、物理法則に反することから不可能であると結論付けられました。一方で、様々な研究を行ったことにより「カルノーサイクル」という機関が実現可能な理想であると発見され、今の熱機関の目標として存在感を放っています。もっと詳しく知りたい方は、熱効率やカルノーサイクルについてさらに調べてみることをおすすめします。

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