衛生管理者とはどんな資格?
2024.08.27更新
機電系エンジニア必見!!貴重なフリーランス案件はこちら ▶特定の専門スキルや知識を問う資格ではなく、どんな職場でも役にたつ汎用的な資格を探している人は多いはず。今回はそんな人にオススメの国家資格である衛生管理者について解説していきます。難易度も比較的低めで、サクッと資格を取りたい人には特にオススメな資格のため、ぜひ最後まで読んでみてください。
衛生管理者とはどのような資格?
はじめに衛生管理者とはどのような資格なのか、概要や難易度、受験対象者などについて解説していきます。
資格の概要
衛生管理者は厚生労働省が管轄する国家資格で、働く人の健康障害や労働災害を防止するために労働者の労働環境・作業内容・健康について管理するプロであることを認定します。労働者が常時50人以上いる職場では、労働者の人数に応じて衛生管理者を選任する必要があるため、大規模な企業になるほどニーズが高くなる資格です。資格の種別は第一種と第二種に分かれていて、第二種では人体に有害な粉体やガスを扱う有害業務が扱えないのに対し、第一種は有害業務を含めた全ての業務を扱うことができます。
各級のレベル
衛生管理者の試験では専門的な知識がいらないため、第一種・第二種共に難易度は低いです。実際、合格率は第二種で5割程度、第一種で4割程度なので、きちんと勉強すれば十分に合格が狙えます。試験科目は労働衛生、関係法令、労働生理の3科目があるものの、どちらの種別でも科目毎に4割以上、全体で6割以上の点数を取れば合格となるため、得意な科目で点数を稼げるのも難易度が低いと言われる所以です。試験勉強時間の目安は第一種で概ね100時間程度で、半年から3ヶ月程度の勉強期間を設けてコツコツと勉強すれば取得できます。
各級の対象者
衛生管理者は職種や業務内容に関係ない知識が問われるため、労働者が常時50人以上いる会社で働いている人全員が試験の対象と言えます。一方で受験資格として教育機関を卒業後に所定の年数の実務経験が必要なため、学生は受験できません。第二種衛生管理者では有害業務に関する衛生管理者になることができないため、情報通信業や金融・保険業、卸売・小売業など有害業務に該当しない業種に勤めている人が受験対象となります。一方で有害業務と言われる重量物や有機溶剤、鉛、特定化学物質などを扱う職種や著しい騒音や振動に晒される環境下で働く業種に務める人であれば、第1種衛生管理者を受験するべきでしょう。
衛生管理者を取るには?
どの職場でも活躍する余地がある衛生管理者資格。ここからは具体的な取得に向けた対策と流れを解説していきます。
試験の対策方法
衛生管理者は基本的に過去問題集や参考書などの書籍を用いて勉強するのが一般的です。市販の書籍は多くの種類が存在するため、何冊も購入せず自分に合う書籍を購入し、何周も繰り返し勉強すると良いでしょう。また第二種衛生管理者の免状があれば第一種衛生管理者試験の労働生理科目が免除になるため、どちらを受験するか迷っているのであれば先に二種から取得するのがオススメです。
また資格取得を目指す人を対象とした通信講座も多く開催されています。独学で勉強するだけでは不安という人や、質問や添削などのサポートを受けたい人は活用してみるのも良いでしょう。さらには短期で受講できる講習会も要点がまとまっていて手軽に勉強できるため、受験直前の対策として受講してみるのも良いかもしれません。
申し込みから資格取得までの流れ
衛生管理者の試験を受けようと思ったら、まず免許試験受験申請書を取り寄せる必要があります。最寄りの安全衛生技術試験協会に直接行って貰うか、郵送で取り寄せましょう。また受験申請には受験資格を満たしていることの証明が必要ですが、必要書類として学校の卒業証書などが求められたりするので、必要書類の確認と準備も忘れずに行います。
試験に合格し免許試験合格通知書が発行されたら、労働基準監督署か各センターで配布している免許申請に必要事項を記入して免許の申請を忘れずに行いましょう。申請内容に不備がなければ後日免許が発行されて衛生管理者として正式に認められます。
衛生管理者が活かせる職種は?
全ての社会人にオススメと言っても過言ではない衛生管理者の資格ですが、ここからは特に取得すべき職種について、代表例を3つほど紹介していきます。取得を悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。
製造業従事者
工場などで製造業に従事する人には、衛生管理者の資格が役立ちます。製造業では危険な物質や機械、作業を取り扱うことが多いため、有害業務を管理できる第一種衛生管理者の資格があれば非常に重宝されることでしょう。
また、例え職場の衛生管理者として選任されなくとも、実際に現場で業務に従事している立場として改善すべき作業や環境にいち早く気づき、積極的な改善提案を行うことができるのも強みです。製造業は有害業務を含めて改善の余地がある環境や作業が多いため、安全で快適な職場を目指すためにも多くの人が持っておくべき資格と言えるでしょう。
一般事務職
一般事務職で、どんな企業にも存在する総務部や人事部に勤務する人が該当します。衛生管理者は職場の労働環境や衛生面の改善を行う業務がメインですが、これらの業務を実際に行う一般事務職であれば、業務内容がそのまま衛生管理者の責務と重なるため、資格取得を通じて得られた知識などが役立つのです。
また、事務職は専門職に比べて業務に直結する資格の種類が少ないため、昇進や転職の際のアピール材料がないと悩む人は少なくないですが、多くの会社でニーズのある衛生管理者の資格はどんな会社でもアピール材料となるのでオススメです。
管理職
続いての職種としては、課長や部長、マネージャーなどの管理職です。一般事務職と同様に自部署の管理者として社員の労働環境や作業内容について責任を持つ立場であるため、資格を通して得た知識を管理業務に活かすことができるのです。また実際に衛生管理者を選任する際、一般社員ではなく管理職の立場にある人が選ばれることが多いため、管理職になる見込みがあれば資格を取得しておくと良いでしょう。
さらに管理職に就く人はそれなりの年齢に達している人も多いですが、定年後に再就職する際も衛生管理者の資格があればアピール材料になるため、再就職を考えているのであれば取得しておいて損はないでしょう。
衛生管理者を持っていることで活きること
今回は職場の労働環境や作業内容、従業員の健康状態などを管理する衛生管理者になるための資格について解説しました。衛生管理者は労働者の労働環境・作業内容・健康などを管理できる資格で、危険物質や作業などを扱う幅広い企業で必要となります。資格の難易度はそこまで高くないものの、多くの会社でニーズの高い資格なので、キャリアに悩んでいる方は一度取得を検討してみてはいかがでしょうか。
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