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マシンビジョンとは?メリットや用途、システム構成などをわかりやすく紹介

2023.10.09更新

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この記事を書いた人

機電系専門ライター Div.長谷川

長谷川

FREE AID編集部 機電系専門ライター Div.
アナログ回路設計・営業を経験した後ライター&ディレクターとして独立。
電気電子・ITジャンルを得意とし、正確で分かりやすい情報の発信を行っています。

製造業を中心に、産業を自動化するシステムとして大きな役割を果たしているマシンビジョン。カメラを使ったシステムであることは分かっていても、実際にどのような工程に導入すればいいかなど、具体的な応用方法のイメージは付きにくいのではないでしょうか。

そこで本記事では、マシンビジョンの用途や構成要素、メリットなどを解説します。

マシンビジョンとは

マシンビジョンとは、画像処理技術(コンピュータビジョン)を産業用に応用したシステムの総称です。コンピュータビジョンが画像処理の分野を指すのに対し、マシンビジョンは画像の撮影、加工、活用まで実現する一連のシステムを指します。

マシンビジョンはカメラを通して「見る」ことにより、目視検査を代替できる存在として利用されてきました。また、最近はAIやIoT技術が発展したことで、高度な自動化プロセスを実現する存在としても注目が集まっています。

マシンビジョンを使用するメリット

それでは、マシンビジョンを用いることで得られる基本的なメリットを紹介します。

目視より高性能な検査が可能

マシンビジョンが持つ最大のメリットは、人間より高性能な検査が可能なことです。人間の眼は可視光(約400nm〜700nm)以外の波長の光を検知できず、性能にも限界(分解能0.1mm、検知速度0.15〜0.2秒程度など)があります。

一方、マシンビジョンなら分解能が非常に高いので、人間が判別できない小さな傷も検知可能です。また、X線や赤外線などを使えば可視光では検知できない不良も発見できるため、より高精度な検査が行えます。

測定のばらつきを無くせる

人による目視検査では、個人の感覚や性格に依存する面が大きく、検査品質を厳格に保つのは難しいです。教育を行うことである程度の精度向上は可能ですが、疲労などさまざまな要因に依存するため、検査ばらつきは本質的に無くなりません。

しかし、マシンビジョンを用いて機械的に判定すれば、常に安定した検査品質が保てる上、測定ばらつきも完全になくせます。

人件費が削減できる

マシンビジョンを活用して検査工程を無人化すれば、人件費を削減できるのも見逃せないメリットです。装置の導入にはイニシャルコストがかかりますが、人件費や教育にかかるコストと天秤にかけると、全体としてのコストは下がることが多いでしょう。

マシンビジョンなら人間と違って休みも必要なく、長時間使い続けても品質が変わらないので、生産効率の向上にもつながります。

マシンビジョンの代表的な用途

続いて、マシンビジョンがどのような用途で使われているのか、代表的な例を紹介します。

品質検査(不良検出)

マシンビジョンが最も数多く使われているのが、製品の品質検査です。合格・不合格の基準をコンピュータに読み込ませることで、パターン認識を行い自動的に合格・不合格を判定します。全自動で判定を行うことはもちろん、搬送装置と連携させることで、不合格になった製品をラインからはじくといった動作も自動で行えます。

もちろん、想定外の不良や発生頻度の低い不良など、パターン認識に登録されていない不良は検査できないといった短所もあります。しかし、最近ではAIを活用したディープラーニング技術により、予測できなかった不良でも判定可能になるなど、さらなる高機能化が進んでいます。

定量化が難しい熟練工の感覚的な検査にも対応しつつあるため、検査用途での活用の幅はかなり広がっているといえるでしょう。

寸法・形状測定

測定対象物の状態を計測するのもマシンビジョンの主な用途です。寸法や形状を測定するほか、貼り付けられたバーコードの読み取りや色の判別、位置の判定など、応用例は多岐にわたり、生産の効率化に貢献しています。

なお、この機能はAIとの組み合わせにより、顔認識機能や医療画像診断といった形で工場以外でも活用されています。人の動きを検知してビッグデータとして保存し、より効率的な設備の配置を提案するといった応用例もあり、広い分野で利便性向上の役に立つことが想定されます。

産業用ロボットの「眼」

マシンビジョンは産業用ロボットの眼としても欠かせない存在です。ロボットは単体だと決められた動作を行うだけなので、柔軟性に欠け限定された用途でしか使えないといった欠点がありました。

マシンビジョンを搭載すれば、ロボットの周囲状況をカメラで取得する「眼」としての機能、画像認識を通して作業内容を指示する「脳」としての機能を持つため、ロボット活用の幅が大きく広がります。

また、3次元の物体検知や、AIによる学習機能などを用いることで、より複雑な作業を行うための技術も進歩しています。そのため、今後はさらなるロボット作業の柔軟性向上が期待できるでしょう。

マシンビジョンの構成要素

最後に、マシンビジョンの導入イメージができていない方に向けて、どのような構成でマシンビジョンシステムが成り立っているかを解説します。

カメラ

まずは対象物の画像を撮影するカメラが必要です。処理するタスクや対象物、周囲環境、測定したい情報によって様々なカメラが使用されますが、大まかにエリアカメラとラインカメラに大別されます。

エリアカメラは人間の視野同様に映像を2次元で捉えるカメラで、一方のラインカメラでは映像を1次元的に撮影します。エリアカメラが対象物を広く大まかに捉えるのに対し、ラインカメラは対象物の正確な撮影に特化しており、回転体や異動物の撮影も可能です。

一般的にラインカメラの方が性能に優れ高価ですが、実態としては複数のエリアカメラで何枚も撮影し、複数の画像を解析に使うことで精度を高めています。実際に工業用カメラの出荷台数の9割がエリアカメラと言われており、多くの工場で主流であることが伺えます。

インターフェース

カメラとパソコンを繋ぐケーブルや入出力ボードといったインターフェース機器類もマシンビジョンに必須です。インターフェースにはカメラから得られた大容量の画像を高速で通信することが要求されるため、CameraLinkやCoaXPressなどの通信規格に準拠した機器が使用されます。

パソコンとソフトウェア

カメラで撮影された画像を加工処理するにはパソコンやソフトウェアが必要です。カメラで得られた複数の画像の加工や得た情報を基にした前後工程への出力、情報の記録などタスクに応じて様々な処理を行います。

また、カメラの動作シーケンスの操作や、システムの動作状態を人間に伝えるインターフェース的な役割も持ち合わせています。

まとめ

今回は、マシンビジョンの特徴やメリット、用途、構成要素などをわかりやすくお伝えしました。マシンビジョンはカメラと画像認識機能を搭載し、物体の検知を行うシステムのことを指します。

昔から品質検査や物体形状・寸法測定の自動化に用いられているほか、最近はAIを活用することでより高度な自動化技術も実現しています。まだまだ発展中の技術でもあるため、採用を検討されている方は、今後のさらなる発展にも注視しておきましょう。

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