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  • イメージセンサの構造や種類とは?使用メリットや性能についても解説
  • イメージセンサの構造や種類とは?使用メリットや性能についても解説

    2024.11.27更新

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    この記事を書いた人

    機電系専門ライター Div.長谷川

    長谷川

    FREE AID編集部 機電系専門ライター Div.
    アナログ回路設計・営業を経験した後ライター&ディレクターとして独立。
    電気電子・ITジャンルを得意とし、正確で分かりやすい情報の発信を行っています。

    デジタルカメラや監視カメラなど、多くの機器に使用されている「イメージセンサ」。今回は光信号をデジタルデータへと変換するのに欠かせないイメージセンサについて、具体的な構造や種類などを解説します。身の回りで多く利用されているセンサですので、ぜひ最後まで読んでみてください。

    イメージセンサとは

    イメージセンサとは、光信号を電気信号へと変換するセンサのことです。センサそのものはもちろん、カメラや周辺機器類を含め、画像や映像などをデジタルデータへ変換する機器やシステムをイメージセンサと呼ぶこともあります。

    イメージセンサは数百万個もの受光素子からなっており、さらに各受光素子はマイクロレンズ、カラーフィルタ、フォトダイオードで構成されています。本来フォトダイオードは光の明暗しか検知できないものの、カラーフィルタを通して映像を取り込むことで、センサに入射された波長(色)も識別できます。

    イメージセンサの性能を表すパラメータ

    イメージセンサの性能は、主なパラメータである「画素数」と「諧調」から評価できます。それぞれのパラメータが何を示しているか解説します。

    画素数

    画素数は、画像や映像を取り込む際のドットの細かさのことです。イメージセンサを構成するフォトダイオードの数に比例しており、画素数が多いほど解像度の高い映像を撮影できます。ただ、その分費用やコンピュータの負荷も上昇するため、用途に応じて最適な画素数のものを選ぶことが重要です。数値の例として最新のスマートフォンのカメラであれば1200万程度の画素数が主流ですが、細かい部品の検品などの分野では2000万画素を超えるカメラも存在しています。

    諧調

    諧調とは、イメージセンサが明暗をどこまで細かく読み取るかを表す数値のことです。例えば諧調が2のイメージセンサは、対象が明るいか暗いか、あるいは特定の色があるか無いかの2値でしか読み取ることができません。工業用であれば明暗を0から255までの256諧調で読み取るのが一般的で、完全に明るい状態(白色)と完全に暗い状態(黒色)の間に254個もの明るさを区別して認識できます。

    CCDとCMOSイメージセンサの違い

    イメージセンサでは各素子がデータをどのように伝送するかの違いにより、CCDイメージセンサとCMOSイメージセンサの2種類に大別されます。

    CCDイメージセンサは動作が遅い代わりに画質が高い

    CCDイメージセンサとは、複数の検出素子に対して増幅器(アンプ)が1つしかないイメージセンサのことです。それぞれの素子は検出した電子を隣り合う素子にバケツリレーのように信号を渡していき、最終的にアンプによって電圧信号へと増幅します。

    その動作原理から動作スピードが遅い、回路集積度が低い、消費電力が大きいなどのデメリットがあります。その分、CMOSイメージセンサに比べて高画質なイメージが取り込めるため、主に一眼レフなどの画質を優先する機器に使用されます。

    画質よりも速度を優先するCMOSイメージセンサ

    CMOSイメージセンサは、それぞれのフォトダイオードに対して1つのアンプとスイッチが取り付けられた構造のイメージセンサです。フォトダイオードが検出した信号はその場で増幅され、スイッチング動作により1画素毎に信号が読み出されます。その特徴から動作速度が速く、不要な素子から読み出しを行わない分ノイズが発生しづらいメリットがあります。

    その分、画質はCCDイメージセンサに劣りますが、最近ではCMOSイメージセンサでもCCDイメージセンサに匹敵する画質を実現できつつあります。そのため、CMOSイメージセンサが使われる割合は年々増えています。

    イメージセンサを用いるメリット

    続いて、イメージセンサを使用する主なメリットを解説します。

    人間より高性能な目として機能する

    イメージセンサは人間の目では処理が追いつかない速度でも対象を視認できるうえ、視認結果に対する判断にもブレや迷いが生じることはありません。また、画素数やレンズの組み合わせによっては、人間が肉眼では見えない細かさでも読み取ることができます。人間では視認できない赤外線なども取り込めるため、人間の目とは比べ物にならないほど高性能な目として機能します。

    機械に視覚情報を与えられる

    イメージセンサがあれば、機械の判断材料として視覚情報を与えることができます。人間が日頃の判断においてどれだけ多くの視覚情報に頼っているかを考えれば、機械に視覚が備わるメリットの大きさが想像できるでしょう。また、従来は他のセンサで検出・判断できていた事象であっても新たに視覚情報が加わることで、その検出や判断の精度が向上する効果も期待できます。

    イメージセンサの用途と役割

    最後に身の回りで実際にどういった機械にイメージセンサが搭載されているのか、代表的な用途やセンサの役割を解説します。

    スマホやデジタルカメラ

    イメージセンサの最も一般的な用途として、スマホやデジタルカメラなどのカメラ機能が挙げられます。最近ではタブレットやパソコンを含め、あらゆるモバイル機器にカメラ機能が搭載されているため、イメージセンサの重要度が増しています。特にイメージセンサの画素数や諧調の向上はユーザー満足度に直結するため、イメージセンサの性能向上が特に期待される用途の1つと言えます。

    産業用機械

    工場などの製造ラインにおいて、製作した製品や部品が規格通りであるか、欠陥や異物の混入などがないかを検品する機械にもイメージセンサは欠かせません。また予め決められた工程に従い逐次制御動作を行っていくシーケンス制御においても、物品の位置や向きなどを検知する機械の目として使用されることも多いです。これらの役割では鮮やかさよりも視認の速度や正確性が重要となるため、諧調よりも画素数やセンサの処理速度に重きが置かれることが多いです。

    監視カメラや防災カメラ

    商業施設や工場などに設置される監視カメラや防災カメラにもイメージセンサが使用されています。これらのカメラは暗所やスモッグが舞う環境でも視認する必要があるため、赤外線を利用して撮影できるイメージセンサが重宝されています。また他のセンサやコンピュータと組み合わせることで、パターン認識で異常を自動判別して警報を出すシステムや、危険なガスの漏洩を検知して視覚的に知らせるシステムなどを構築することもできます。

    自動車

    最近の自動車には周辺状況をモニタで確認できる機能が搭載されてますが、これも各所に取り付けられたイメージセンサによるものです。運転手の死角を見やすくするのはもちろん、自動車が歩行者や標識、他の車を認識して自動運転の判断材料としたり、危険状態を運転手へ警告するためにも使用されています。自動車の運転では咄嗟の判断ミスが命取りになる一方で、人間の処理能力には限界があるため、イメージセンサは人間より優れた目として非常に重要な役割を担っています。

    まとめ

    今回は様々な機械において電子の目となるイメージセンサについて、構造やメリット、代表的な用途を紹介しました。イメージセンサは光信号を電気信号へと変換するセンサのことで、カメラには欠かせない部品です。CCD、CMOSどちらも技術的に様々な工夫が行われて実現している機能なので、気になる方はより詳しく原理などを調べてみて下さい。

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