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  • 電気自動車(EV)のメンテナンスはHVやガソリン車とどう違う?時期や注意点とは
  • 電気自動車(EV)のメンテナンスはHVやガソリン車とどう違う?時期や注意点とは

    2024.08.08更新

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    この記事を書いた人

    機電系専門ライター Div.長谷川

    長谷川

    FREE AID編集部 機電系専門ライター Div.
    アナログ回路設計・営業を経験した後ライター&ディレクターとして独立。
    電気電子・ITジャンルを得意とし、正確で分かりやすい情報の発信を行っています。

    電気自動車(EV)を安全に乗り続けるには、HVやガソリン車と同様に定期的なメンテナンスが欠かせません。ただ、電気を動力源として走行するEVは、HVやガソリン車とは異なる仕組みのため、メンテナンスの内容も変わってきます。EVの導入を検討しているなら、車両価格の他にメンテナンスについても理解しておく必要があるでしょう。そこで今回は、EVのメンテナンスについて、HVやガソリン車との違いや点検の時期、注意点などを解説します。

    EVのメンテナンスはHV・ガソリン車より簡単!

    まず、EVのメンテナンスがHVやガソリン車とどう変わるかを紹介しましょう。メンテナンスに着目すると、EVの方が簡単で手間が少ないといった違いがあるため、その理由を中心にお伝えします。

    エンジンがないため交換部品が少ない

    EVのメンテナンスが簡単で済む大きな理由は、エンジンの代わりにモーターを使っているからです。エンジンは複雑な構造でできており、1万点もの部品の組み合わせにより構成されています。また、エンジンの冷却や吸気・排気システムも必要なので、エンジンオイルやオイルフィルター・排気口付近の点検など、エンジン回りの点検は非常に多くなります。

    一方、EVはモーターで駆動するシステムであり、ガソリン車と比べると構造がシンプルになることから、部品点数を圧倒的に減らせるのです。運転装置やブレーキなど、HVやガソリン車と構造が同じ部分もありますが、全体的にはメンテナンスがかなり楽になります。

    部品自体が長持ちする

    部品自体が長持ちするのも、EVならではの特徴です。例えば、EVではブレーキディスクで減速する「摩擦ブレーキ」ではなく「回生ブレーキ」を使います。回生ブレーキはタイヤの回転を利用して発電し、エネルギーを回収することで減速する方法なので、減速時に摩擦ブレーキをほとんど使用しません。するとブレーキパッドの摩耗が減るので、交換頻度が減りメンテナンス費用の節約になるのです。

    他にも、トランスミッションの構造がシンプルになり、その分摩耗が減るなど、さまざまな部分で部品の消耗が抑えられるので、結果的にメンテナンスの頻度を抑えられます。唯一、車体重量が重くなるのでタイヤの摩耗やサスペンションなどの劣化は激しくなる可能性があるものの、総じて部品が長持ちする方向になるのは間違いありません。

    EVでも2年ごとの車検は必要

    EVはメンテナンス項目や部品交換頻度が減り、メンテナンスが簡単になることをお伝えしましたが、現状では車検の頻度はガソリン車と変わらず、2年ごとに実施する必要があります。車検を行わないと公道を走れなくなるので、必ず点検を受けるようにしましょう。

    また、1年毎の法定点検もガソリン車と同様に法律で義務付けられています。こちらは点検を受けなくとも罰則はありませんが、冷却水やバッテリーなど年数によって劣化するものや、タイヤなど摩耗しやすい部品もあるため、点検を受けた方がよいでしょう。

    ちなみに、EVに特化した点検基準は未だ制定されていません。しかし、従来の点検項目には記載されていない特殊部品が多数使われているため、車メーカーなどが独自の点検項目を追加し実施しています。点検には専門的な知識が必要であり、独自の診断機を使うことを推奨している場合もあるため、正規のディーラーにて点検を受けるのをおすすめします。

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    日常点検によるチェックも大事

    定期点検はもちろん重要ですが、日々のドライブをより安全に保つためには、日常における点検も重要です。EVの日常点検項目や点検における注意点を解説します。

    EVの主な日常点検項目

    まず、EVの主な日常点検項目は以下の通りとなります。EV向けの内容にはなっていませんが、日本自動車整備振興会連合会の「My Car Hand Book」にて点検内容の詳細が記載されているため参考にしてください。

     

    点検箇所 主な点検項目
    エンジンルーム ・ウインド・ウォッシャ液の量
    ・冷却水の量
    ・ブレーキ液の量
    ・バッテリー液の量
    車まわり ・タイヤの空気圧の確認・調整
    ・タイヤの亀裂・損傷の有無
    ・タイヤの摩擦の有無
    ・ヘッドランプ・ブレーキランプ・ウインカーなどの点灯・点滅具合
    車内 ・ブレーキペダルの踏み具合
    ・ワイパーの動き・ブレードの交換
    ・加速はスムーズに行えるか

    日常点検は1カ月に1回を目安に行ってください。長距離走行の前後や雨天・雪道走行の後などにもチェックしておくと、トラブルが生じた際も早く対処できます。目視で簡単にできるものがほとんどなため、定期的に確認しておきましょう。

    点検の際は電装系には触れない

    EVの日常点検を行う際は、電装系に触れないよう注意が必要です。高電圧ケーブルや高電圧バッテリーの部分は、高電圧が流れているため触れないようにしましょう。不用意に触れると、重度の火傷や感電の恐れがあります。

    触れてはいけない部分には注意書きや、オレンジ色のテープが貼られています。エンジンルームを点検する際には十分に注意しましょう。

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    EVならではの注意点も

    最後に、メンテナンスに関する部分で、EVだからこそ注意すべき点を紹介します。

    タイヤの減りには要注意

    ガソリン車との違いにも記載しましたが、EVはバッテリーを搭載するため、車体重量が重くなり、タイヤの摩耗が進みやすくなります。そのため、EVの点検時には普段より注意してタイヤの点検を行いましょう。同様に、サスペンションなど足回りの部品の劣化も早くなりやすいです。そこまで大きな差ではありませんが、ガソリン車より交換頻度が高くなると考えておきましょう。

    急速充電の使用はバッテリーへの負荷が大きい

    EVに急速充電するとバッテリーへの負荷が大きくなることも押さえておきましょう。バッテリーは高温になると劣化しやすいので、急速充電することでバッテリーが発熱し、寿命が短くなる可能性があります。急速充電はコンビニやスーパーをはじめ、高速道路のサービスエリアなどに設置された充電スポットで使用できて便利ですが、多用しすぎない工夫が必要です。ちなみに、劣化したバッテリーを交換することも可能ですが、現状では車体価格の半分を占めると言われるほど高価なので、あまり現実的ではありません。

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    まとめ

    今回は、EVのメンテナンスがガソリン車とどう異なるかや、定期点検・日常点検の時期・内容などについて解説しました。EVは、エンジンを使用せず部品構成がシンプルになるため、交換部品が少なくなりメンテナンスも容易になります。ただ、定期点検はガソリン車と同様に必要であり、タイヤ周りを始め、EVだからこそ注意すべき点もあります。簡単だからこそ日常的なメンテナンスを意識して、快適なEVライフを送りましょう。

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