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ADコンバーターとは?仕組みや種類ごとの違いを分かりやすく解説!

                   

2026年1月5日更新

この記事を書いた人

機電系専門ライター Div.長谷川
「FREE AID」編集部:長谷川

大手メーカー「コマツ」、「オムロン」などで7年間、アナログ回路エンジニアとして設計・評価業務に従事。
ECU、PLCなどのエレキ開発経験を多数持つほか、機械商社での就労経験も有する。
株式会社アイズ運営の機電系フリーランスエンジニア求人情報「FREEAID」専属ライターとして、
機電分野の知識と実務経験を活かし、専門性の高い記事執筆を行っている。

ADコンバーターとは?

ADコンバーターとは、アナログ信号をデジタル信号に変換させる電子部品のことです。電子機器ではセンサーなどで現実世界のアナログ情報を取得しますが、ICはデジタル信号で動くことから、そのままでは情報を正しく認識できません。そのため、離散化や標準化といった手法をとることで、アナログ信号を疑似的にデジタル信号に変換するADコンバーターが用いられています。

ADコンバーターの基本的な原理

ADコンバーターの基本的な原理

続いて、ADコンバーターがどのようにアナログ信号をデジタル信号に変換しているのか、基本的なやり方を紹介します。

標本化(サンプリング)

まず行うのは、信号の標本化です。標本化とはアナログ信号の連続的に変化する情報を一定時間で区切り、離散化された情報に変化させることを指します。情報を区切る時間のことをサンプリング時間と呼び、小さいほどに細かく正確なデータが取得できる分、処理しなければならない情報量が増加するので、高性能なCPUが必要となります。

量子化

アナログ信号を標準化したら、次に量子化を行います。量子化とは標準化した信号をデジタル化できるよう、値を加工することです。小数点以下を丸める加工方法などがありますが、加工によって誤差(量子化誤差)が生まれてしまうので、丸め方には用途に合わせた工夫が求められます。

符号化

最後に、量子化したデータを符号化します。符号化とは量子化データを2進数に変換し、CPUに入力できる情報にすることです。2進数の場合はビット数によって表現できるデータ量の幅が変わるので、誤差が大きくならないようなビット数の設定が必要です。このことをビット分解能と呼ぶこともあります。

ADコンバーターの種類

ADコンバーターの種類

次に、ADコンバーターの種類とそれぞれの違いを紹介します。

逐次比較(SAR)型

逐次比較型のADコンバーターは、入力されたアナログ信号を一つずつ標本化したデータと比較し、順番にデジタル変換を行っていく手法です。比較器(コンパレーター)と逐次比較レジスタだけで構成されるため構造がシンプルで、安価かつ信頼性が高いという特徴があります。

パイプライン型

パイプライン型のADコンバーターは、内部に分解能の低いADコンバーターを複数個用意し、複数のADコンバータを並列に動かす「パイプライン処理」を行う手法です。並列処理によって処理速度が上がるので、高分解能と高いサンプリング速度を両立できる特徴を持っています。ただし、パイプライン処理によって生じる遅延が問題になりやすいというデメリットもあります。

フラッシュ型

フラッシュ型のADコンバーターは、それぞれ決まった電圧と入力電圧を比較するコンパレーターをたくさん用意し、デジタル変換を行う手法です。通常のADコンバーターで求められる、標本化データと入力信号を比較する必要がないことから、超高速でAD変換を行える特徴を持ちます。

一方で、ビット数に応じたコンパレーターが必要(8ビットなら256個)になるため、ビット数が多いほど消費電力が桁違いに大きくなるデメリットがあります。また、8ビット程度が実現できる限界とも言われており、ビット分解能を高くできないのも短所です。

シグマデルタ型

シグマデルタ型のADコンバーターは、ΣΔ変調と呼ばれる手法を用い、量子化誤差を減らすために考案されたAD変換手法です。詳しい説明は省きますが、ΣΔ変調により加算(Δ)、減算(Σ)という独特な計算を施すことでアナログ信号の特徴をつかみ、他の手法にはない高い精度でのデジタル化を実現しています。また、実際のコンバーターではサンプリング周波数を上げるなど様々な工夫を凝らしてさらなる精度向上を実現しており、オーディオ機器や計測器など厳しい精度が求められる用途で多用されています。

ADコンバーターの用途

ADコンバーターの用途

ADコンバーターはアナログ信号をパソコンなどのデジタル機器に取り入れる際に必ず使われるものですが、どのような用途があるかの例をいくつか紹介します。まず身近な所では、デジタルカメラやビデオレコーダー、オーディオ機器、電話といった映像・音響機器が代表例として挙げられます。産業用では、各種用途で使うセンサーの情報取得にもADコンバーターが必須となるため、計測機器や医療機器などに広く使われています。

まとめ

今回は、ADコンバーターの仕組みや種類ごとの違いなどを分かりやすく解説しました。ADコンバーターはアナログ信号をデジタル信号に変換する機器のことです。信号の変換速度や誤差の最小化など、用途によって様々な要求があるため、対応するためにパイプライン型、シグマデルタ型などいくつかの変換手法が開発され、ADコンバーターの種類として販売されています。今回は概要のみを記したので、ADコンバーターを選定する場合は、種類ごとの違いをより詳しく調べてみて下さい。

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