GPUとは?CPUとの違いや性能比較のコツを分かりやすく解説!

2025年10月12日更新
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この記事を書いた人
「FREE AID」編集部:長谷川
大手メーカー「コマツ」、「オムロン」などで7年間、アナログ回路エンジニアとして設計・評価業務に従事。
ECU、PLCなどのエレキ開発経験を多数持つほか、機械商社での就労経験も有する。
株式会社アイズ運営の機電系フリーランスエンジニア求人情報「FREEAID」専属ライターとして、
機電分野の知識と実務経験を活かし、専門性の高い記事執筆を行っている。
GPUとは?
GPUはCPUと同じく演算を行う半導体素子のことですが、CPUが複雑で汎用的な演算を行えるのに対し、GPUは映像や画像の描写に関する演算に特化しているという違いがあります。GPUはCPUと比べるとグラフィック処理などの単純なタスクしか処理できない一方で、演算速度に関してはGPUの方が高速であり、行列演算の処理スピードを大幅に向上できます。
GPUの特徴

GPUをCPUと比較した際の特徴を、より詳しく解説します。
コア数は多いがコア性能は低い
GPUがCPUと大きく異なる特徴の1つとして、プロセッサ1つ当たりのコアの数と性能の違いが挙げられます。具体例を挙げると、CPUには4個(クアッドコア)や8個(オクタコア)など数個から数十個程度しかコアが搭載されないのに対し、GPUには数百個から数千個程度のオーダーのコアが搭載されます。但し1つ1つのコアの演算速度や性能はGPUの方が低いため、複雑で汎用的なタスクの処理には向いていません。
扱える命令セットはCPUより少ない
GPUとCPUでは扱える命令セットの量も異なります。命令セットとはプロセッサユニットが行う動作について記した命令書のようなもののことで、CPUの方が広範囲の命令セットを扱えるのに対し、GPUが扱える命令セットは限られます。そのため、CPUはOSやメモリ、HDD、マウス、キーボード、各アプリケーションなど、多くのハードウェアやソフトウェアに関わる命令を処理できるのに対し、GPUではグラフィックの描写や単純な計算といった限られた処理しか行うことができないのです。
並列処理能力が高い
GPUとCPUでは一つ一つのタスクを処理する方法も異なり、GPUは並列的に命令を処理(マルチタスク)していくのに対し、CPUは直列的に命令を処理(シングルタスク)していきます。画像描写の演算を例に取ると、CPUであればピクセル毎に指定された色を1つ1つ表示していくのに対し、GPUでは全てのピクセルに同時に色を出力することで、瞬時に画像を描写するイメージです。
キャッシュメモリは小容量で高帯域幅
GPUのキャッシュメモリはCPUと比べて容量が小さく、帯域幅が大きいと言われています。キャッシュメモリとは、CPUやGPUとメインメモリの間でデータを一時的に保管するメモリのことで、GPUの場合はVRAM、CPUの場合はDRAMとそれぞれ呼ばれます。また帯域幅とはキャッシュメモリが一度にやりとりできるデータ量のことです。CPUが複雑なデータをシングルタスクで処理し、GPUが単純なタスクをマルチタスクで処理することを考えると、メモリ容量と帯域幅が異なるのも納得できるでしょう。
発熱量・消費電力・騒音・価格が大きいというデメリットも
GPUは大量のコアが同時並行的に動作するため、性能が高くなるほど発熱量も大きくなりやすいです。そのため高性能なGPUを使用する際は、通常よりも大掛かりな冷却装置が必要となり、消費電力や騒音も大きくなります。またGPUは多くのパソコン部品の中でも比較的高価な部品であり、特に超高画質な描写が可能なハイエンドモデルともなると、数十万円程度の値段がつくものまであります。
GPUの代表的な用途

グラフィックスの描写が得意なGPUですが、身の回りでどのような用途で使用されているのか、代表例を挙げて解説していきます。
画像や映像の描写
GPUの代表的な用途として挙げられるのが、レンダリングを用いた高画質画像や映像の描写です。レンダリングとは、元となるデータを処理することで画像や映像を表示する操作のことで、CPUでもレンダリングは可能ではあるものの、1つ1つのコアが直列的に動作するため、高解像度な画像を描写するには時間がかかってしまいます。
GPUをグラフィック処理に使用するハードウェアとしては、パソコンやゲーム機、VRゴーグルなどが挙げられます。また動画編集や映像制作の現場においてもGPUは欠かせず、CADソフトを用いた3DCADの制作にも必須と言われています。
高度なシミュレーション
最近では、より汎用的な用途にGPUを使用するGPGPU(General-Purpose computing on GPUの略語)技術も注目を集めています。GPGPU技術とは、GPUが持つ並列演算能力の高さに注目し、膨大な計算を1つ1つのコアに実行させることで、複雑な計算を実行する技術のことです。
GPGPUの具体的な用途としては、ディープラーニングなどの機械学習、気象予測や地震予測などの自然科学シミュレーション、暗号解読などが挙げられます。これらのシミュレーションは非常に複雑な計算を行っているように見えますが、実は計算量が膨大なだけで、1つ1つの演算はGPUでも処理できるレベルのため、大量のコアを人海戦術的に使用することで、高速にシミュレーションを実行しているのです。
3種類のGPUについて

一括りにGPUと言っても、実は単体GPUと統合型GPU、およびGPUクラウドの3種類に大別されます。まず、パーツショップなどでよく目にするのが単体GPUと呼ばれるもので、必要な付属品と合わせてグラフィックボードなどの基板上に搭載されたものを指します。
これに対し、CPUと一緒にマザーボード上に搭載されているGPUを統合型GPUと呼びます。市販のパソコンには統合型GPUが搭載されているのが一般的ですが、単体GPUの方が性能が高いため、より高画質なゲームや映像を楽しみたい人は単体GPUを後付けするのが一般的です。
また最近では、高性能なGPUをインターネット経由で利用できる、GPUクラウドというサービスもあります。カスタマイズ性は単体GPUに劣るものの、誰でも手軽に高性能なGPUを使用できる強みがあり、初期投資を抑えて高性能GPUを使用したい人を中心にニーズが広がっています。
GPUの性能比較のポイント
市場には様々なGPUが販売されていますが、それぞれの製品の性能比較を行う際は価格やモデル、メモリ容量、サイズ、出力端子の仕様、推奨スペック、必要な冷却能力などを考慮すると良いでしょう。まず、既存のパソコンに後付けする場合であれば、サイズや出力端子の仕様が合わなければ取り付けられませんし、必要な冷却能力がパソコンの性能を上回っている場合、追加で冷却機構の増改造も必要になるため注意が必要です。
また、使用するアプリケーションやソフトウェアが決まっている場合であれば、推奨スペックを満足するかどうかも重要な判断基準となります。これらを考慮した後は、予算見合いで購入製品を選ぶことになりますが、基本的にはモデルが新しくメモリ容量が大きいものほど性能が高く、値段も高価になる傾向があるため覚えておきましょう。
まとめ
今回はグラフィックの描写に特化した演算が得意なGPUについて、CPUとの違いや代表的な用途、製品の性能比較のポイントなどに触れながら解説してきました。並列演算能力の高さから、様々なシミュレーションに使用されていることを知って驚いた人も多いのではないでしょうか。最近ではパソコンなどに基本的な性能のGPUが搭載されていることが多いですが、より高画質なゲームや映像を楽しみたい人は、一度市販されているGPUについて調べてみるのも良いでしょう。
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