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  • 磁気センサーとは?種類ごとの原理や用途などを解説!
  • 磁気センサーとは?種類ごとの原理や用途などを解説!

    2024.08.27更新

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    この記事を書いた人

    機電系専門ライター Div.長谷川

    長谷川

    FREE AID編集部 機電系専門ライター Div.
    アナログ回路設計・営業を経験した後ライター&ディレクターとして独立。
    電気電子・ITジャンルを得意とし、正確で分かりやすい情報の発信を行っています。

    電子コンパスやモーター制御など、幅広い分野で活躍している磁気センサー。どのような原理で成り立っているか気になる方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、磁気センサーの種類ごとの原理や用途などを分かりやすく紹介します。

    磁気センサーとは

    磁気センサーとは、その名の通り磁気を検知して電気信号を出力する装置のことです。磁気は私たちが感じられない力ですが、コンパスによる方位の測量を始め、昔から様々な用途で活用されてきました。近年では磁気センサーの研究が進み、ホール効果や磁気抵抗効果など、様々な原理のセンサーが開発されており、磁気ヘッドや生体検査、軍事用探索器、電流計測などあらゆる用途で使われています。

    磁気センサーの種類とそれぞれの原理

    それでは、磁気センサーの主な種類と、それぞれの原理がどのようになっているかを紹介します。

    コイル

    最もシンプルな原理で動作する磁気センサーの一つがコイルです。コイルは導線を巻いて作られており、導線内部に通る磁力が変化すると、その磁力によってコイルに電流が流れることから、磁力の変化を検知することができます。コイルは非常に簡単な構造なので、耐久性が高く使いやすいのが長所です。一方で、あくまで磁力の変化のみを検知できることから、磁界の絶対値は測定できず、変化が小さい場合も測定するのが苦手といった短所もあります。

    ホール素子

    ホール素子は、半導体素子に電流と磁場がかかると、電流・磁場と垂直になる方向に起電力が発生する「ホール効果」を活用した磁気センサーです。出力される電圧は磁場の強さにより変化するため、磁場の絶対値を簡単に測定できるのが特長です。小型で場所も取らないため、代表的な磁気センサーの一つとして広い用途で使われています。一方で、ホール素子の出力は非常に小さく、アンプで信号を増幅する必要があるため、ノイズが乗りやすいといったデメリットもあります。

    MRセンサー

    MRセンサーは、磁気がかかると抵抗値が変化する、磁気抵抗効果 (MR効果)を活用した磁気センサーです。電荷の電子的な特性と、電子のスピンによる磁気的な特性によって生じる現象で、ホール素子よりも検知範囲が広く、検知精度も優れるという特徴を持ちます。コストは高めですが、高性能な磁気センサーとしてホール素子と共に多用されています。

    リードスイッチ

    リードスイッチは、ニッケルなどの磁性体を2本、スイッチのように隙間を空けて配置し、不活性ガスで封入して作った磁気センサーです。外部から磁力がかかると、磁性体が磁化されて磁石となり、磁力によって引き寄せられることでスイッチが閉じられ、回路が導通する仕組みとなっています。リードスイッチはON/OFFの制御しか行えないため汎用性はなく、使える用途も限られるのが欠点です。ただ、その分電源が無くとも動作できるメリットがあり、特定用途で用いられています。

    SQUID

    SQUIDは、超電導状態の電子を利用した、超高感度の磁気センサーです。2種類の超伝導体の間に非常に薄い抵抗体を挟んだ「ジョセフソン接合」に磁気がかかると、電圧に変換されるという特性を用いています。10^-15(フェムト)Tオーダーの非常に小さな磁界を測定できることから脳磁界の計測を始めとした生体検査や、磁気不純物を検知する非破壊検査、地下資源の探索など、様々な特殊分野で活用されています。

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    磁気センサーの用途

    続いて、磁気センサーが具体的にどのような用途で使われているかを紹介します。

    回転検知・位置検知

    まず、機械分野においては、モーターの回転数などを検知するために磁気センサーが使われています。回転体に磁石を取り付けてその磁力を磁気センサーで測定すれば、回転数や回転角度を容易に測定でき、磁石を2つ用意すれば回転方向も検知できます。回転検知には光学センサーを使った方式もありますが、磁気センサーを使った方が劣悪な環境でも安定して動作するため、自動車などでは特に重宝されています。同様に、反復動作をするような機械については位置検知を行うことも可能です。

    電子コンパス

    電子機器においては、スマートフォンを中心に、方位磁石の代わりに方角を検知する電子コンパスとして磁気センサーが使われています。地球には北極をS極、南極をN極とする磁気(地磁気)が働いているため、この地磁気を検出することで方角を検知します。単純な磁気センサーだけでは正しく地磁気が測れないので、2軸もしくは3軸の磁気センサーを使い、他の磁力の影響を他のセンサーも使って補正した上で正確な方位を検知しています。

    電流センサー

    磁気センサーは、電流センサーの一つとしても利用されます。電流測定は様々な方法が取れますが、磁気センサーは電流が流れることで生じる磁気を測定するため、非接触で電流測定が行えるのがメリットです。外乱の影響を受けやすいといった短所もあるものの、気軽に実装できる手段として重宝されています。

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    まとめ

    今回は、磁気センサーの種類やそれぞれの原理、主な用途についてわかりやすく解説しました。磁気センサーは地磁気や磁石、電気製品から生じる磁気を検出し、電気信号に変換する装置です。コイルやホール素子を始め、多岐にわたる検出手法が考案され、電子コンパスや回転検知など様々な用途で活用されています。利用する場合は種類ごとの原理を理解しておく必要があるので、ぜひさらに詳しく調べてみて下さい。

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