FREE AID

機電系エンジニア専門の求人情報サイト「フリーエイド」

  • TOP>
  • 記事一覧>
  • 「Azure」とは?仕組みから利用する4つのメリットについて徹底レクチャー!

「Azure」とは?仕組みから利用する4つのメリットについて徹底レクチャー!

2023.10.05更新

高収入も可能!機電系エンジニア求人はこちら ▶

この記事を書いた人

機電系専門ライター Div.長谷川

長谷川

FREE AID編集部 機電系専門ライター Div.
アナログ回路設計・営業を経験した後ライター&ディレクターとして独立。
電気電子・ITジャンルを得意とし、正確で分かりやすい情報の発信を行っています。

「Azure」は、Microsoftが提供するクラウドプラットフォームです。本記事では、Azureのサービス概要と、初心者向けに仕組みや利用するメリットをまとめてみました。これから導入を考えている方はぜひ参考にしてみて下さい。

Azureの基礎

Azureとは

Azure(アジュール)」とは、Windowsの開発元であるMicrosoft社が提供するクラウドプラットフォームのサービスです。2010年2月から「Windows Azure」としてリリースが開始され、2014年3月から「Microsoft Azure」に名称が変更されました。なお「クラウド」とは、インターネット経由で別のコンピューターが持つサーバーやストレージを利用できるサービスのことです。

Azureでは、Microsoftが管理するデータサーバーを通して、さまざまなサービスが提供されています。日本にあるサーバーは、東日本と西日本にある2拠点です。AzureにはITインフラ、IoT、機械学習、ブロックチェーン、データ分析など多岐に渡るサービスがあり、ユーザの目的に応じた環境の構築が可能です。Azureのサービスの提供方法は、IaaSとPaaSの2種類があります。

IaaSとは

「IaaS」とは「Infrastructure as a Service」の略です。インターネット経由で仮想マシンをクラウド上に作成し利用するサービスで、仮想化レイヤー以下の管理は、クラウドサービスの提供者であるMicrosoftが行います。一方、仮想マシンの OS 以上の管理は利用者が行っています。

PaaSとは

「PaaS」とは「Platform as a Service」の略です。PaaSはIaaSとは異なり、仮想マシンのOSもクラウドサービスの提供者であるMicrosftが管理します。PaaSは、利用者側の管理が無い分負担が少ないですが、PaaSで構成できるシステムはMicrosoftが提供するPaaSの機能次第となるため、IaaSに比べシステムの自由度が低くなります。

Azureの仕組みや特徴

Azureの仕組みとは

Azureを構築している3つの要素に、「リージョン」「リソース」「Azure Resource Manager」があります。Azureを利用する前に、これら3つの仕組みを理解しましょう。以下にそれぞれの構成要素の意味を記述します。

リージョンとは

クラウドサービスにおける「リージョン」とは、1つまたは複数のデータセンターで構成された、データセンターのまとまりのことです。リージョンを構成するデータセンターは、基本的には待ち時間が短い低遅延のネットワークで接続されています。

リージョンがあることで、バックアップやコンピューティングリソース拡張が容易になるため可用性が高く、BPC対策にも有効です。なお、可用性とは障害に強いことを表す指標であり、BPC対策とはBusiness Continuity Planning(事業継続計画)の略です。

またAzureは、他のパブリッククラウドに比べて、全世界に多くのリージョンを持っていることが特徴です。なおAzureが持つ日本のリージョンとは、2021年の時点で、東日本リージョンと西日本リージョンの2つです。

リソースとは

Azureでの「リソース」とは、データベースや仮想マシン、仮想ネットワーク、ストレージ、データベースなどのAzure環境上に構築する各サービスのことを指します。また、リソースの中には他のリソースと関連しており、まとめて管理すると使いやすい場合があります。

その際に用いるのが「リソースグループ」で、リソースグループとはAzureにおいて複数のリソースを管理するための機能です。リソースグループを利用することで、グループに含まれるリソースの一覧表示や、一括削除など、関連するリソース同士の管理がまとめてできます。

Azure Resource Managerとは

「Azure Resource Manager」とは、リソースを作成、更新、削除する管理サービスのことで、各システムからの要求を適切なAzureサービスに送る役目を持っています。 

例えば、Azure上であるシステムを使ってリソースを作成すると、画面上はシステムを直接利用してリソースを作成しているように見えます。しかし、実際は画面とは異なり、システム、Azure Resource Manager、リソース作成という順番にデータが動いています。

Azureの特徴

自社のサーバー構築が不要

Azureの特徴の1つに、全てのサービスがクラウド上で利用可能な点があります。したがってAzureを導入することで、自社サーバーを構築する場合とは異なり、初期投資が抑えられます。さらに、Azureを導入することにより、PCとIT環境さえあればすぐに利用者のニーズに沿った開発環境が構築できることも魅力です。

従量課金制

Azureは、サービスの使用量により課金される仕組みで、従量課金制を導入しています。従量課金制とは、利用した分だけ料金が発生する仕組みです。したがって、Azureでは使用頻度が低く、導入とコストが見合わないシステムなどでも試験的な利用が可能です。また、無料で利用できるサービスなどと併用することにより、大幅なコストダウンが見込めます。

Azureのメリット

コスト低減

Azureは、従来型の自社にサーバーを構築する手法とは異なり、導入に初期費用が発生せずに、開発やシステムの運用に必要な環境をすぐに整えることができます。また、従量課金制により運用に余計な費用が発生しないため、コスト低減が見込めることはAzureを導入するのメリットの1つです。

Azureには、最初の1ヶ月間が無料で使用できるお試し版も用意されており、システムの使い勝手や機能を確認してからの導入が可能です。また、具体的な利用料金は使用するシステムで異なりますが、Azureのオフィシャルページにある「見積もりや利用料金を計算できるツール」を使用することで、運用にかる費用の計算が可能です。

オンプレミスとの連携が容易

オンプレミスとは自社設置型のサーバーのことで、情報システムの構築・運用に必要なハードウェア・ソフトウェアといった設備を、自社で保有・管理することです。オンプレミスでは、情報システムに必要な設備は、自社内のサーバーを管理するためのデータセンターに設置されます。

オンプレミスサーバーにはWindowsを使っているものが非常に多いため、Windows系ソフトウェアと親和性が高いAzureとの連携が簡単です。また、Azure Stackを活用することで、Microsoft AzureのIaaSやPaaSなどのシステムをオンプレミスで動かすことができます。

日本企業が導入しやすい

Azureを提供するMicrosoftの本社はアメリカです。本来は、外国に本社がある会社の利用料金はドルベースで支払う必要があるため、為替の影響を受けてしまいます。しかし、Azureは日本円での支払いも可能であるため、為替リスクがないことはメリットの1つです。

また、日本企業が導入しやすい点として、日本の法律が適用される点です。AmazonのクラウドサービスであるAWSなどでも準拠法を日本にすることが出来ますが、こちらは任意であるため導入時に自分で設定する必要があります。AzureはAWSとは異なり、デフォルトで日本の法律が適用されるため安心です。

セキュリティが強固

Azureは、高いセキュリティ対策やコンプライアンス対策が取られています。オンプレミス環境でデータセンターの内外からの脅威に対して常に対策し、アップデートを続けていくことはなかなかハードルが高いです。その環境をクリック1つで利用できることはAzureならではのメリットです。以下にAzureにおけるセキュリティ対策を紹介します。


Azureのセキュリティ対策

  • ID管理やアクセス権限の設定
  • 3500名の専門家によるセキュリティ対策
  • 多層なセキュリティゲートの設置

Azureの主なサービスと活用方法

以下にAzureの主なサービスや代表的な活用方法を紹介します。Azureのサービスは非常に多くさまざまな活用方法があり、ここで紹介するサービスはあくまで一例です。それぞれの機能の代表的なサービスを5個ずつ紹介していきます。

AI・機械学習

AI・機械学習の代表的なサービス

サービス

機能
Anomaly Detector 異常検出機能をアプリに追加
Azure Bot Service 会話型AIの構築
Azure Cognitive Search クラウド検索に特化したサービス
Computer Vision 画像認識のAPI
Custom Vision 機械学習モデルの作成

 

DevOps

DevOpsの代表的なサービス

サービス

機能
Azure Boards 開発の進捗状況の可視化
Azure Artifacts パッケージを作成・ホストし、チームで共有
Azure DevOps DevOps等の開発を支援
Azure Monitor ネットワーク等の監視ツール
DevOps tool integrations お気に入りの DevOps ツールで Azure を利用可能

Web

Webの代表的なサービス

サービス

機能
API Apps クラウドAPIの作成と利用
App Service Web・モバイル向けクラウドアプリの作成
Mobile Apps モバイルアプリ用のバックエンドの構築及びホスト
Azure SignalR Service リアルタイムWeb機能の追加
Notification Hubs プッシュ通知の送信

コンピューティング

コンピューティングの代表的なサービス

サービス

機能
API Apps クラウド API の作成と利用
Azure Functions サーバーレス コードを使用したイベント処理
Azure Spot Virtual Machines 割り込み可能なワークロードの実行
Batch コンピューティング管理
Azure Maps Web・モバイルアプリが作れる地理空間API

セキュリティ

セキュリティの代表的なサービス

サービス

機能
Azure Active Directory オンプレミスのディレクトリを同期したシングルサインオン
Azure DDoS Protection 分散型サービス拒否攻撃からの保護
Key Vault キーやその他のシークレットを保護
VPN Gateway 安全なクロスプレミス接続の確立
Azure Defender for IoT IoT 資産へのセキュリティ脅威の監視及び検出

ネットワーク

ネットワークの代表的なサービス

サービス

機能
Azure DNS DNSドメインのホスト
Azure Firewall ファイアウォール
Azure Firewall Manager ネットワークセキュリティポリシーとルートを一元管理
Virtual Network プライベートネットワークをプロビジョニング
Virtual WAN Azure を介して支店間接続の最適化及び自動化

Azureを導入しましょう

以上Azureの初心者向けに、導入のメリットや特徴などを紹介しました。Azureは、IT環境とPCだけあれば導入可能であるため、個人や中小企業など初期投資を抑えたい人向けのサービスです。これから新たに自社サーバーの構築を考えている方は、本記事を参考にAzureの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

電子工学・電気工学の専門知識が欲しいときは

電子回路の知識や組み方を勉強し、自分でものづくりができれば良いですが、知識や技術を身に着けるまでにはやはり時間がかかります。しかし、機電系のエンジニアは会社に属していることが多く、頼みづらいと思うこともあるのではないでしょうか。
電子工学や電気工学の専門的な技術・知識が欲しい!という方におすすめなのがFREE AIDです。

https://freelance-aid.com/

FREE AIDは、これまでになかったフリーランスの機電系エンジニアにむけた情報プラットフォームです。
仕事を探すフリーランスのエンジニアと、機電系のプロフェッショナル人材が欲しい企業などのマッチングを行っています。

高収入も可能!機電系エンジニア求人はこちら ▶
  • TOP>
  • 記事一覧>
  • 「Azure」とは?仕組みから利用する4つのメリットについて徹底レクチャー!
機電系求人一覧を見る
機電系求人一覧を見る