エンベデッドシステムスペシャリスト試験向け参考書4選!難易度や活用方法もご紹介
2024.08.05更新
機電系エンジニア必見!!貴重なフリーランス案件はこちら ▶最近はIT技術の発展が目覚ましく、IT系の仕事を希望する人や資格を取得する人も多くなってきたように思います。ITパスポートや基本情報技術者試験などさまざまな情報系資格がありますが、今回はエンベデッドシステムスペシャリスト試験についての説明をはじめ、おすすめの参考書などもご紹介していきます。
エンベデッドシステムスペシャリスト試験とは?
エンベデッドシステムとは、物に組み込まれたシステムのことです。近年はIoT化(物のインターネット化)が進み、家電や自動車にもシステムやAIなどが組み込まれるようになったことで、インターネットを駆使した家電の遠隔操作や運転補助が可能になりました。
こういったIoTのモノづくりにおいて、ハードウェアとソフトウェアを適切に組み合わせ、システムを構築していくための知識やスキルを持った技術者が求められています。
エンベデッドシステムスペシャリスト試験は、IoT分野の技術者に必要な組み込みシステムの設計や開発、実装などの知識・スキルを認定する国家資格です。これからIoT系や組み込み系のエンジニアを目指す方、IoT分野への転職やスキルアップを考えている方などにおすすめの資格です。
IPA 情報処理推進機構 エンベデッドシステムスペシャリスト試験
資格取得の難易度は?
受験資格は特にありません。しかし専門性の高い資格ですので、組込みシステム設計者などのIoT系、IT系技術者や、情報系の知識を持つ人などが対象者となっています。
情報系人材が多く受験していますが合格率は16~17%と低く、このことからも難易度の高い資格であることが分かります。
IoT系やIT系の技術者であっても本腰を入れて対策しなければ、合格することは難しいでしょう。
試験概要
エンベデッドシステムスペシャリスト試験は1年に1回、10月の第3日曜日に実施されます。
試験時間・出題形式・配点
試験は午前と午後に2回ずつ、計4回に分けて実施されます。それぞれ100点満点で採点され、合格するにはすべてで60点以上を取る必要があります。
【午前Ⅰ】9:30~10:20(50分) 四肢択一式 30問
【午前Ⅱ】10:50~11:30(40分) 四肢択一式 25問
【午後Ⅰ】12:30~14:00(90分) 記述式 2問(3問から選択)
【午後Ⅱ】14:30~16:30(120分) 記述式 1問(2問から選択)
出題範囲 午前Ⅰ・Ⅱ
4つの選択肢から1つを選ぶ形式です。出題範囲は以下となります。特に★がついている科目は重点分野に位置づけられ、網羅的に出題される傾向にあります。
基礎理論
- 基礎理論
- アルゴリズムとプログラミング
コンピュータシステム
- コンピュータ構成要素 ★
- システム構成要素
- ソフトウェア ★
- ハードウェア ★
技術要素
- ヒューマンインターフェース
- マルチメディア
- データベース
- ネットワーク
- セキュリティ ★
開発技術
- システム開発技術 ★
- ソフトウェア開発管理技術
マネジメント
- プロジェクトマネジメント
- サービスマネジメント
- システム監査
システム戦略
- システム戦略
- システム企画
経営戦略
- 経営戦略マネジメント
- 技術戦略マネジメント
- ビジネスインダストリ
企業と法務
- 企業活動
- 法務
出題範囲 午後Ⅰ・Ⅱ
解答は記述式です。出題範囲は以下となります。
組込みシステムの設計・構築に関すること
- 開発システムの機能要件の分析 など
組込みシステムのソフトウェア設計に関すること
- リアルタイムOSの応用 など
組込みシステムのハードウェア設計に関すること
- ハードウェア要求仕様の分析 など
試験が一部免除になる条件
エンベデッドシステムスペシャリストには免除制度があり、以下の条件のどれかを満たす受験者は、その後2年間午前Ⅰの試験が免除されます。
午前Ⅰ試験 免除条件
- ①応用情報技術者試験に合格する。
- ②いずれかの高度試験、または情報処理安全確保支援士試験に合格する。
- ③いずれかの高度試験、または情報処理安全確保支援士試験の午前Ⅰ試験で基準点以上の成績を得る。
高度試験に該当するもの
- ITストラテジスト試験
- システムアーキテクト試験
- プロジェクトマネージャ試験
- ネットワークスペシャリスト試験
- データベーススペシャリスト試験
- ITサービスマネージャ試験
- システム監査技術者試験
- エンベデッドシステムスペシャリスト試験
より詳しい内容はIPAのサイトに掲載されていますので、そちらをご覧ください。
エンベデッドシステムスペシャリスト試験の対策
エンベデッドシステムスペシャリスト試験は、午前と午後で出題の形式や範囲が変わります。
午前は過去問題からも多く出題される傾向にありますので、過去問題や参考書を使って対策すると良いでしょう。
難関は午後の記述試験です。ハードウェア設計とソフトウェア設計どちらかを選択して解答する形になりますので、まずはどちらを重点的に勉強するか決めておきましょう。
エンベデッドシステムスペシャリスト試験の勉強法
エンベデッドシステムスペシャリスト試験に勉強法には、講座を受ける方法と独学で勉強する方法の2つがあります。
エンベデッドシステムスペシャリストの講座などを受講する
エンベデッドシステムスペシャリストは専門性が高い国家資格なだけあって人気が高く、資格の学校などで授業や通信講座が開かれていることがあります。
授業料などでお金はかかってしまいますが、専門の講師の授業を受けることができ、計画的に勉強を進められるというメリットがあります。
資格の学校 TAC エンベデッドシステムスペシャリスト本科生・本科生プラス
独学で勉強する
独学で勉強する場合、試験の出題範囲や傾向を把握し、勉強に取り組む必要があります。
エンベデッドシステムスペシャリストの参考書は売られていますが、試験を実施するIPA(情報処理推進機構)が過去問題を公開していますので、そちらも活用すると良いでしょう。
エンベデッドシステムスペシャリスト試験におすすめの参考書
先ほどエンベデッドシステムスペシャリストの講座があることをご紹介しましたが、公務員試験などとは違い講座を開講しているところは多くありません。
ここでは独学での資格取得を目指す方に向けて、おすすめの参考書を紹介していきます。
午前試験の対策ができる参考書
出典:shop.r10s.jp
情報処理教科書 高度試験午前Ⅰ・Ⅱ
¥3,168
全高度試験の午前Ⅰ・Ⅱの問題をカバー
- エンベデッドシステムスペシャリスト試験だけでなく、全高度試験の午前Ⅰ・Ⅱの試験内容も対策できる
- 再出題の可能性が高い問題を厳選しているため、効率よく過去問演習ができる
- 問題の背景となる知識から解説しており、類似問題にも対応できる
- 読者特典のWebアプリを使えば、手軽に復習ができる
午前の試験内容を幅広く、効率的に対策できるのが特徴です。本書の問題が500問載っているWebアプリを使えば、スキマ時間に勉強することができます。
午前Ⅱ・午後試験の対策ができる参考書
出典:shop.r10s.jp
エンベデッドシステムスペシャリスト「専門知識+午後問題」の重点対策第5版 情報処理技術者試験対策書
¥4,070
午前Ⅱと午後の試験対策がこの1冊でできる
- 午前Ⅱの問題演習で専門知識・関連知識を身に付けることで、効率的に午後試験の対策もできる
- 午後Ⅰ・午後Ⅱの演習問題を全22問掲載、充実した演習問題と丁寧な解説で午後試験の解法が身に付く
- 午後の記述問題を解くための考え方を、トピックごとに丁寧に解説
- 応用情報技術者の午前試験対策にも使える
午前Ⅱ試験の演習を通じて、午後試験の対策もできる参考書です。午後試験の計算問題や記述問題を重点的に対策したい方、演習をたくさんやっておきたい方などにおすすめです。
午前・午後試験の対策ができる参考書
出典:shop.r10s.jp
徹底解説エンベデッドシステムスペシャリスト本試験問題(情報処理技術者試験対策書)
¥4,180
試験対策の総仕上げにおすすめの参考書
- 正解の解答だけでなく、間違いの選択肢に関する解説で理解が深まる
- 本書未収録の過去問題演習・解答もダウンロードすれば、演習量が確保できる
午前Ⅰ・Ⅱ試験と午後Ⅰ・Ⅱ試験の過去問題演習が1冊でできる参考書です。丁寧な解説もついており、試験勉強の総仕上げをしたい方におすすめです。
午後試験対策に重点的に取り組む参考書
出典:shop.r10s.jp
情報処理教科書 エンベデッドシステムスペシャリスト(EXAMPRESS)
¥4,268
応用情報技術者試験合格者を対象とした参考書
- 午前Ⅱ・午後の試験対策ができる
- 近年の出題傾向に合わせた重点分野の技術解説で、効率よく勉強できる
- 午後の記述試験の解答テクニック解説と過去問題演習で、午後試験の感覚をつかむ
応用情報技術者試験の合格者、または同等の知識を持つ方に向けた参考書です。午後Ⅰ・Ⅱの記述試験の解き方や3回分の過去問題が丁寧な解説とともに掲載されています。午後の試験対策に重点的に取り組みたい方におすすめです。
資格はどこで活用できる?
IoT系、機電系、IT系技術者としてのスキルアップ
近年のIoT化の風潮からも分かるように、機電系と情報系の関わりは密接になってきています。機電系でもシステムの知識が必要になったり、IT系でも機械や電気の知識が必要になる場面が増えてきています。
エンベデッドシステムスペシャリストはIoT業界ではもちろん活用できますが、機電系やIT系の業界でもハードウェアとソフトウェア、両方の知識を併せ持った人材として重宝されるでしょう。
機電系、IT系、IoT業界への就職・転職
エンベデッドシステムスペシャリスト試験は、機械の組み込みシステムに関する知識や能力を認定する国家資格ですので、IoT業界だけでなく機電系やIT系への就職や転職に役立てることができます。
求人情報でも、エンベデッドシステムスペシャリストの所持が歓迎条件になっていたり、企業でも社員に取得を促すところが多いようです。
フリーランスエンジニアとして独立
これまでフリーランスのエンジニアといえば、ITやクリエイター系の業界で聞かれることが多かったですが、機電系でもフリーランスエンジニアを支援するような動きが出てきています。
例えば、機電系製造業のアウトソーシング事業などを手掛ける株式会社アイズが運営する「FREE AID」があります。
FREE AIDはフリーランスで働く機電系エンジニアに向け、求人情報などを掲載している情報プラットフォームです。フリーランスの機電系エンジニアと、高い専門知識や技術を必要とする企業等のマッチングの場となっており、機電系だけでなく、IT系や組み込み系の求人もあります。
会員登録無料でどなたでも参加できますので、気になる方は一度覗いてみてはいかがでしょうか。
まとめ
エンベデッドシステムスペシャリスト試験は、IoT分野の技術者に必要なシステム設計の知識・スキルを認定する国家資格です。
IoT業界だけでなく機電系やIT系への就職や転職、技術者としてのスキルアップに役立てることができます。
難易度は高いですが、専門性の高さを証明できる国家資格ですので、自分のキャリアアップやスキルアップを考えている方はぜひ挑戦してみてください。
電子工学・電気工学の専門知識が欲しいときは
電子回路の知識や組み方を勉強し、自分でものづくりができれば良いですが、知識や技術を身に着けるまでにはやはり時間がかかります。しかし、機電系のエンジニアは会社に属していることが多く、頼みづらいと思うこともあるのではないでしょうか。
電子工学や電気工学の専門的な技術・知識が欲しい!という方におすすめなのがFREE AIDです。
FREE AIDは、これまでになかったフリーランスの機電系エンジニアにむけた情報プラットフォームです。
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