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  • セラミックコンデンサには種類がある?クラス分けの意味を解説!
  • セラミックコンデンサには種類がある?クラス分けの意味を解説!

    2024.08.27更新

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    この記事を書いた人

    機電系専門ライター Div.長谷川

    長谷川

    FREE AID編集部 機電系専門ライター Div.
    アナログ回路設計・営業を経験した後ライター&ディレクターとして独立。
    電気電子・ITジャンルを得意とし、正確で分かりやすい情報の発信を行っています。

    今や電子回路に必ず使われており、私達の暮らしを支えるセラミックコンデンサ。実はクラスという種類に分けられ、それぞれで性能が異なることをご存じでしょうか。本記事では、セラミックコンデンサの種類ごとの違いについて分かりやすく解説します。

    セラミックコンデンサの種類(クラス)分けの意味

    まず、セラミックコンデンサに種類分けが行われている理由を説明します。セラミックコンデンサはその名の通りセラミックを誘電体に使ったコンデンサのことです。間に何層もの電極を挟むことで、小型ながら高い静電容量を実現できることから、チップコンデンサとして非常によく使われています。

    このセラミックコンデンサの性能は使用するセラミック材料によって決まりますが、現在は温度特性や静電容量などが優れた3種類の材料が主に使われるようになっています。そのため各材料をクラス分けによって分類することで、設計者にとって見分けが付きやすくしているのです。

    セラミックコンデンサの分類は規格化されている

    今回解説するセラミックコンデンサの分類は、日本の業界団体である「JEITA」にて規格化されています(JEITA RCR-2335C)。なお、欧州基準のIECと米国基準のEIAでも、詳細は異なるものの大まかに同じ内容のクラス分けが行われており、世界的な流れも同様と言えます。

    さらに、JIS規格やEIA規格ではセラミックコンデンサの特性に合わせてコードが定められており、型式から温度特性や静電容量の変化率などが細かく判断できるようになっています。メーカーが独自で設定している場合もあるため注意は必要ですが、これらも理解しておくとコンデンサの選定がより容易になるでしょう。

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    セラミックコンデンサの種類

    それでは本題となる、セラミックコンデンサの種類ごとの違いを詳しく解説します。

    低誘電率系(クラス1)

    クラス1として分類されているのが、静電容量が低めのセラミックコンデンサです。ジルコン酸カルシウムや酸化チタンなどの材料が使われます。静電容量は0.1μF程度と小さいですが、温度特性が良く損失も小さいといった特徴があります(その特徴から「温度補償用コンデンサ」とも呼ばれます)。クラス1の用途は非常に広いためあらゆる所で使われていますが、最近では小型化が進み、高周波回路のインピーダンスマッチングやカップリングなどで特に活躍しています。

    高誘電率系(クラス2)

    クラス2として分類されているのは、静電容量が高いセラミックコンデンサです。チタン酸バリウムや酸化鉛が材料として使われます。静電容量の温度変化といった特性には劣りますが、その分高い静電容量を有しており、100μFといった大容量の製品もあるのが特徴です。

    そのため、電源系統の平滑用やデカップリング、バックアップ電源用として使われることが多いです。ただし、特に高温環境になると静電容量が一気に減少してしまうため、温度変化の小さい場所でのみ活躍できる所には注意しなければなりません。

    半導体系(クラス3)

    クラス3に分類されているのは、特殊な性能を持つセラミックコンデンサです。チタン酸バリウムなどにドーピングを行うことで半導体としての特性を持たせ、それをコンデンサとして活用しています。高い静電容量が必要な場合など、特殊な用途で用いられるセラミックコンデンサでしたが、最近ではクラス1、クラス2の性能向上が進んだため、現在ではほとんど使用されていません。

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    まとめ

    今回は、電子回路で非常によく使われる、セラミックコンデンサの種類についてお伝えしました。セラミックコンデンサはJEITAやJIS規格を始め、世界的に3つのクラス(種類)に分類されています。さらにコードも定められており、細かな性能の違いが見た目で分かりやすくなっています。セラミックコンデンサを選定する場合は非常に役に立つので、それぞれの違いと使用上の注意点を理解しておくと、ミスのない設計が行えるでしょう。

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