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電気自動車(EV)の燃費は良い?車種ごとの違いや注意点を紹介!

2022.05.30更新

自動車を買い替える時、気になるのは燃費ですよね。最近は電気自動車に注目が集まっていますが、「電費」と言われるように、燃費の算出方法がガソリン車と異なるため、何を基準に判断すればいいか分からない方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、電気自動車の燃費をガソリン車と比較して解説します。

電気自動車の燃費の表示方法

まずは、各自動車メーカーにおいて、電気自動車の燃費がどのように定められているかお伝えしましょう。

燃費の基準は「km/kWh」

ガソリン車の場合、燃費は「km/L」(ガソリン1リットルあたりの走行距離)で示されますが、電気自動車の場合は「km/kWh」(電力量1kWhあたりの走行距離)となります。

1kWhは1kWの電力を1時間流した時の電力量のことで、家庭における電気の使用量と同じです。ガソリンと同様、電気自動車も燃費の数値が高いほど良くなります。また、ガソリンも同じですが、電気も電力会社ごとに料金は異なり、プランごとにkWhあたりの金額がさまざまな形で決められているため、実際の料金に合わせて考える必要があります。

カタログ値は「WLTCモード」が一般的

また、燃費のカタログ値における測定方法として一般的なのは「WLTCモード」です。このモードは「世界統一試験サイクル」と呼ばれる、自動車基準調和世界フォーラムで採択された国際的な試験規格のことです。

試験は市街地モード、郊外モード、高速道路モードの3つの環境で実施され、ある程度実環境を模した状況で燃費が測定されます。実際の燃費とはもちろん差異がありますが、走行状況ごとで燃費がイメージでき、ある程度近い数値が出ることから、2018年以降で表記が義務化されました。

ちなみに、燃費のカタログ値としては、日本独自の試験方法である「JC08モード」も公表されていることが多いです。こちらは2014年から表記が義務化されていましたが、実環境と差異が大きいことから、2020年以降はWLTCモードに置き換わっています。

車種ごとの燃費の比較

続いて、2022年5月時点で販売されている主な電気自動車の燃費を紹介します。

車種 燃費(カタログ値)
日産(リーフ) 7.5km/kWh(電池容量60kWh、航続距離450km)
ホンダ(Honda e) 7.97km/kWh(電池容量35.5kWh、航続距離283km)
トヨタ(bZ4X) 7.81km/kWh(電池容量71.4kWh、航続距離559km)
マツダ(MX-30 EV MODEL) 6.89km/kWh(電池容量35.5kWh、航続距離256km)
テスラ(Model 3) 7.06km/kWh(電池容量75kWh、航続距離530km)
メルセデスベンツ(EQA) 5.56km/kWh(電池容量66.5kWh、航続距離423km)
アウディ(e-tron 50 quattro) 燃費表記無し(電池容量71kWh、航続距離335km)

※燃費・航続距離はWLTCモードでのカタログ値を採用

車種や開発時期によって燃費は変わっていますが、燃費性能が7km/kWh以上となることが多いです。また、車体のパワーや重量が重いほど、燃費は悪化する傾向にあります。

燃費は安くなるのか

それでは、電気自動車を使うことで実際に燃費は安くなるのか、ガソリン車と比較して見ていきましょう。

ガソリンの燃費は1km走行あたり5円以上

前提として、ガソリン車の燃費を計算しましょう。

まず、燃費に優れているハイブリッド車、プリウスの燃費はカタログ値で27.2km/Lです(WLTCモード)。石油1L=150円とすると、1km走行あたりの燃費は約5.5円となります(石油1L=100円の場合は約3.7円)。

一方、ガソリン車のアルファードの場合、燃費はカタログ値で10.8km/Lです。石油1L=150円とすると、1km走行あたりの燃費は約13.9円となります(石油1L=100円の場合は約9.26円)。

つまり、ごく一部の例外を除き、ガソリン車の燃費は走行距離1kmあたり5円以上となり、10円を超えることも珍しくないことが分かります。

家庭用電源の燃費は安い

それでは、電気自動車の場合の燃費を計算していきましょう。まずは家庭用電源で充電した場合の料金から計算します。

夜間料金なら1km走行あたり3円程度

まず、家庭用電気料金は電力会社ごとに複数のプランがありますが、夜間充電が基本となることを想定し、夜間の電気料金が安くなるプランで計算します。例えば、東京電力であれば「夜トク8」プランがあり、23時~7時の間の電力使用は1kWhあたりの電気料金が21.16円となっています。

このプランで夜間に充電を行った場合、電気自動車の燃費が7km/kWhだとすると、1km走行あたりの燃費は約3円となります。つまり、夜間料金を使って電気自動車を充電した場合、ハイブリッド車よりも燃費は安くなることが分かります。

昼間料金でも1km走行あたり5円未満

一方、「夜トク8」プランで日中に充電を行った場合、1kWhあたりの電気料金は32.74円です。電気自動車の燃費が7km/kWhの場合、1km走行あたりの燃費は約4.6円となります。

夜間料金と比べるとコストは高くなりますが、それでもガソリン車よりは燃費が十分に良いことが分かります。

急速充電の燃費について

このように、家庭用電源で充電した場合は燃費が良くなることがわかりましたが、急速充電を行った場合はどうでしょうか。

月額料金に注意

まず大前提として、急速充電を使う場合は、各種サービスの一つに入会し、入会金・月会費を支払って認証カードを入手する必要があります。サービスごとに月会費と急速充電の料金は変わるので注意しましょう。

例えば、所有する車種を問わず入会できる「e-Mobility Power」なら、月会費3800円、急速充電15円/分となります。また、トヨタの電気自動車を保有している場合は「EV・PEV充電サポート」により月会費無料、急速充電15円/分となるなど、メーカーごとにお得なサービスが展開されているので、契約前に確認しておきましょう。

急速充電は1km走行あたり3円程度

それでは、急速充電を行う場合の料金を確認していきます。急速充電は1分ごとの料金で掲載されており、サービスによって変わるものの、多くの場合、料金は15円/分が一般的です。

急速充電の充電量は20~50kWの出力が主流であり、今後は50kW以上の出力も普及することが想定されています。50kW出力の急速充電器を使った場合、1分あたりで0.83kWの充電できるので、電気自動車の燃費を7km/kWhとすると、1km走行あたりの燃費は約2.6円となります。

このように、急速充電を使った場合でも、燃費はガソリン車よりも良くなることが分かります。急速充電は電池の寿命を縮めるリスクがあり多用は推奨できませんが、一定の頻度で使うなら、月会費を含めても燃料費は安くなるでしょう。

燃費を抑えるための注意点

カタログ値において、電気自動車の燃費がガソリン車よりも優れていることをお伝えしましたが、使い方によっては実際の燃費は悪化し、ガソリン車に劣る場合もあります。

電気自動車の燃費を抑えるため、特に注意すべき項目について解説します。

暖房は燃費を悪化させる

まず、電気自動車で最も注意すべきなのは暖房です。実はガソリン車は暖房を付けてもほとんど燃費が悪化しないため、電気自動車が燃費で劣る大きなポイントとなっています。

ガソリン車の場合、エンジンでガソリンを燃焼する際、エネルギーの3割以上が熱に変換されます。この熱を車内の暖房に転用するため、ガソリン車では余計なエネルギーをほぼ使うことなく、車内の空気を暖めることができるのです。

しかし、電気自動車の場合はバッテリーやモーターの変換効率が高く、走行中にほとんど余計な熱が発生しません。暖房に転用する熱が無いので、電気自動車はバッテリーの電力を使って暖房の熱を発生させており、この電力消費が燃費の悪化に直結します。

特に寒冷地では暖房に必要な電力が非常に大きくなり、明らかに燃費が悪くなるため注意しましょう。

急加速やブレーキにも注意

こちらはガソリン車でも同様ですが、燃費を抑えるのであれば、急加速や急ブレーキなどの多用も避けましょう。速度が上がるほど空気抵抗が大きくなるので、燃費が悪化する要因となります。

また、電気自動車はブレーキ時にエネルギーの回生を行い電力として回収しますが、急ブレーキを使うと回生効率が一気に悪化するため、エネルギーを無駄に消費してしまいます。

タイヤの空気圧が低いなど、車体の状態も無視できない影響があるので、燃費の良い運転方法を理解しメンテナンスを欠かさずに行っておくことが重要です。

まとめ

今回は、電気自動車の燃費がどの程度かを、ガソリン車と比較してお伝えしました。電気自動車の電気料金や充電方法によっても金額は変化しますが、ガソリン車と比較した所、電気自動車の方が総じて燃費が良くなります。

暖房を多用すると燃費が悪化するなど、実使用上は燃費が悪化する要因が色々とあるので、燃費を気にする方は運転方法やメンテナンス状態に注意して乗るようにしましょう。

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