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機構設計ってどんな仕事?構造設計と筐体設計の違いや業務内容を徹底解説!

2023.10.03更新

高収入も可能!機電系エンジニア求人はこちら ▶

この記事を書いた人

機電系専門ライター Div.長谷川

長谷川

FREE AID編集部 機電系専門ライター Div.
アナログ回路設計・営業を経験した後ライター&ディレクターとして独立。
電気電子・ITジャンルを得意とし、正確で分かりやすい情報の発信を行っています。

「機械設計」と一言で表しても、その業務は多種多様ですが、なかでも機械の安全性・機能性を左右するのが「機構設計」です。しかし、なかには「どんな仕事かわからない」という方も多いことでしょう。今回は、機構設計の仕事内容を紹介します。構造設計・筐体設計との違いなども解説していますので、ぜひご覧ください。

機構設計ってどんな仕事?

①製品のレイアウトを行う仕事

デザインをする様子

機構設計は機械設計(メカ設計)の部門の1つであり、主に製品を構築する部品・パーツなどの構造や形状のレイアウトを行うのが主な役割です。「レイアウト」と聞くと、パッケージや製品本体のデザインをイメージする人も多いことでしょう。

しかし機構設計は、配線・骨組みなどといった、製品の性能を大きく左右する「内部構造」の設計を中心に担当します。

②ユーザーや企画の理想を実現できる仕事

デザインをまとめる様子

機構設計が担当する部品の種類は、目には見えない製品内部のパーツだけではありません。

例えば、スイッチやボタンの大きさ・配置など、実際にユーザーが触る部分の設計も行います。昨今は「ユニバーサルデザイン化」が注目されていることもあり、設計時にはユーザーが使いやすいように配慮することが必要です。

部品をデザインする際には、使いやすさに加えて、よりユーザーや企画コンセプトに合ったコスト・品質になるようにすることも大切。どれだけ良いデザインであっても、コストが高すぎると大量生産できません。

そのため、機構設計の役割は、ただ設計するだけではなく、ユーザーや企画の理想を実現できる魅力的な仕事といえます。

③平均年収は478万円

収入のイメージ

機構設計および機械設計の平均年収は約478万円です。日本国内の平均年収が約422万円とされているため、一般的な仕事に比べて高めに設定されています。

また、機構設計・機械設計は実力主義の仕事ですので、未経験から始めた場合には実際の年収が、平均より少なくなることも。

しかし、設計スキルや実績を積むことで年収アップが期待できるため、スキルを磨き続けることが大切です。

機構設計・機械設計(メカ設計)の具体的な業務内容は?

①構想設計

チームで会議をする様子

1つ目は「構想設計」という業務です。言葉の通り、新商品の構想を練る段階であり、各チーム・部門と一緒に「どんな製品を作るか」を決めていきます。また機構設計を担当する人はこの時点で、クライアントからの要望・デザインコンセプトに基づいて、部品の基本的な設計図・ラフ画を作成することも少なくありません。

②基本設計

書類をチェックする様子

2つ目は「基本設計」という業務です。構想設計で決定したコンセプト・仕様書に基づき、具体的な設計図を作成していきます。この時点で、実際に組み立てが可能か・必要な強度に耐えられる構造であるかなどを、チェックしていくのが主な業務内容です。実際の作業ではCADを使い、各パーツの構造・接続方法などを決定していきます。

③詳細設計

パソコンでデザインする様子

3つ目は「詳細設計」という業務です。基本設計にて作成された設計データを確認し、コスト・品質を意識した構造になるよう、さらに詳細化します。主に部品の材料・形・サイズなどといった、製造時に必要となる細かな仕様を決定するのが役割です。

④生産設計

パソコンで設計する様子

4つ目は「生産設計」という業務です。新製品の細かな設計図が完成したら、今度は実際に製造するために必要な、組み立て図・配管図などを作成します。組み立て図の表記が少し違うだけで、実際の製造パフォーマンスや製品の機能性が大きく異なってくるため、大変重要な部門です。

この時点でもう一度、製造コストや配管・構造のチェックが入る時もあり、問題がある場合には再度図面を書きかえることもあります。

⑤動作・安全性テスト

メンテナンスの様子

5つ目は「動作・安全性テスト」という業務です。組み立て図・配管図に基づいて組み立てられた試作品を使い、実際に正しく動くかを実験します。搭載した機能が問題なく作動するかだけでなく、耐久性・安全性などを確認することも大切。テスト中に問題があれば、再度図面を作り直したり、素材・構造の再設計なども行います。

機構設計と筐体設計・構造設計の違いは?

①作成する部品・パーツの種類

複雑な機械のパーツ

機構設計と似た役割として、筐体設計・構造設計が存在しますが、それぞれ担当するパーツの種類が異なります。機構設計は、モーターやギアなどといった「機械の内部で稼働する部品」を設計するのが仕事です。対する筐体設計・構造設計は外装の形状やデザインなど「機械的な動きを伴わないパーツ」を設計します。

②筐体設計は構造設計の一環

機械の外装

構造設計と筐体設計は、どちらも「機械的な動きを伴わないパーツ」を設計しているという点で同じ部門。そのなかでも筐体設計は、機械の本体や外装(=筐体)のデザインを担当しており、構造設計の業務の一部です。構造設計は筐体設計以外にも、ネジ・歯車などの設計を行う部品設計が存在しています。

機構設計の仕事が活かせる業種とは?

①電気機器メーカー

家電の基盤

「機械設計」と一言で表しても、その業務は多種多様ですが、なかでも機械の安全性・機能性を左右するのが「機構設計」です。しかし、なかには「どんな仕事かわからない」という方も多いことでしょう。今回は、機構設計の仕事内容を紹介します。構造設計・筐体設計との違いなども解説していますので、ぜひご覧ください。

1つ目は「電気機器メーカー」です。昨今はスマートフォン・パソコンなどをはじめ、多彩な性能を持つ電気機器が次々に開発されています。

しかし、どれだけ多機能であっても、本体の耐久性が欠けてしまってはいけません。機構設計は、その会社が展開する電気機器を、より長くユーザーに使ってもらうために大切な仕事です。

また、電気機器の種類が豊富であると同時に、機構設計が携われる仕事のバリエーションも豊富な点も魅力的。活躍する場所・選べる道が広いことから、機械設計の就職先としては高い人気を誇っている業種です。

②自動車メーカー

自動車のイメージ

2つ目は「自動車メーカー」です。昨今は自動運転・自動ブレーキ機能などといった多彩な自動車が展開されています。そのため、必要な機能が十分にパフォーマンスを発揮できるように、機構設計のスキル・知識が必要です。

また会社によっては、自動車の設計・開発に携わるだけでなく、消費者への営業・販売も兼任することも少なくありません。そのため、実際に自動車メーカーへ就職する場合には、設計スキルに加えて、営業力・コミュニケーション能力が重要になります。

③技術系公務員

技術職員

3つ目は「技術系公務員」です。主に国や地方自治体が管理している、機械設備保守や工事設計・メンテナンスなどを行います。他の業種に比べると、開発に関わる機械は少ない傾向にありますが、機械設計の専門的な知識・技術を大いに活かせる人気の仕事です。

一般的な公務員試験はほぼ毎年募集・試験が行われますが、技術職は募集人数がかなり限られているため、合格は至難の業といえます。特に転職などをきっかけに、社会人枠で受験する場合「実務経験5年以上」などといった、受験条件が設けられていることもあるため、注意しましょう。

機構設計のキャリアプラン一覧!

①スペシャリストエンジニア

複雑な機械のパーツ

1つ目は「スペシャリストエンジニア」という道です。通常の設計・開発業務に加え、アドバイザーや1つのプロジェクトのリーダーを務めることが主な仕事となっています。キャリアアップには、設計や開発の専門性に加え、プロジェクト全体を担うための幅広い知識を習得することが必要です。

そのため、スペシャリストエンジニアを目指す場合、入社後約10年間は通常業務を通して必要な知識・技術を磨くのが一般的とされています。

②セールスエンジニア

営業を進める様子

2つ目は「セールスエンジニア」です。設計・開発スキルを用いて営業をサポートする仕事で、設計・開発よりも営業職としての業務が多い傾向にあります。具体的には、開発に関する専門知識を活かし、顧客に対して製品の説明や実演販売・アンケートなどを行うのが主な役割です。

また「ユーザーが今欲しい機能は何か」を調査して商品開発に活かしたり、自社製品に関する不具合が起きた時の対応をしたりなど、多彩な業務を担います。

③プロダクトマネジメント

会議中の様子

3つ目は「プロダクトマネジメント」です。製品の設計から製造までの全ての工程を管理する仕事で、商品開発全体の責任者としての役割を担います。各プロジェクトを円滑に進める必要があることから、設計・開発に関する技術に加え、ビジネスに関する知識も必要です。

機構設計になるために対策しておきたい知識・スキル一覧!

①機械工学における4大力学の知識

力学のイメージ

1つ目は「機械工学における4大力学の知識」です。「4大力学」とは、機械力学・熱力学・流体力学・材料力学という4つの分野のことを指します。電子機器などを開発する際には、パーツ同士が上手く接続できるのはもちろん、目的に合った耐久性・機能性を備えていることも重要です。

そのため現場では、4大力学の知識を活かし、特定の条件に耐えられる構造になるように設計します。機構設計に限らず、設計・エンジニアなどの「モノづくり」を仕事にするうえで、必須とされる基本知識です。

②設計・製図スキル

設計図のイメージ

2つ目は「設計・製図スキル」です。機構設計に限らず、設計業務を進めるうえで必須となる技術といえます。企業によって仕様・形式が異なることもあるため、柔軟に対応できるように、常にスキルを磨いておくことが大切です。市販テキストのなかには、JIS準拠の製図規則がまとめられたものもあり、業務中でなくても技術を磨くことができます。

③CADの操作技術

プログラミングをする様子

3つ目は「CADの操作技術」です。「CAD」とは、コンピューターを用いた設計支援ツールのことで、扱えるようになれば、設計業務がよりスムーズになります。会社によって採用しているソフトが異なりますが、市販テキストも多く展開されているため、気軽に学習しやすい点がポイント。

特にAutoCADなどの汎用ツールの扱い方に慣れておくと、現場の作業を効率化できます。

④コミュニケーション能力

握手をする会社員

4つ目は「コミュニケーション能力」です。開発業務が中心となる機構設計の仕事ですが、ただ設計ができるだけでは、ユーザーが本当に欲しい製品を開発できません。実際に機構設計の業務をする前には、ユーザーやクライアントの要望を調査する必要があります。

そのため、高いコミュニケーション能力があれば、消費者からの要望を上手くくみ取り、開発に反映することが可能です。

機構設計の仕事をもっと調べてみよう!

機構設計は、新製品の品質・性能を左右する重要な業務です。そのため、機構設計の仕事をするためには、様々な専門知識・技術の習得が重要になります。機構設計の仕事に興味を持った方は、今回ご紹介した内容を参考にしてみましょう。

電子工学・電気工学の専門知識が欲しいときは

電子回路の知識や組み方を勉強し、自分でものづくりができれば良いですが、知識や技術を身に着けるまでにはやはり時間がかかります。しかし、機電系のエンジニアは会社に属していることが多く、頼みづらいと思うこともあるのではないでしょうか。

電子工学や電気工学の専門的な技術・知識が欲しい!という方におすすめなのがFREE AIDです。

 

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